いつも注文を頂く「名前入りふくろう」。今日はその僕なりの彫り方をご紹介します。
本日の文字は「冨源」。書体についてはお任せなんで、自宅用という事もありこんな文字にしてみます。
この書体は「バジョカ廉書体」というフォントです。遊び心のある筆文字で、結構人気があります。新築祝いや贈答用になると、ちょっと遊び過ぎなんで白舟書体で彫ります。いずれもお客さんと打ち合わせの上書体を決めるんですが、フォント次第で大きく印象が変わるんです。だから・・・けっこう気を遣いますね。
木の正面に墨を打ち、左右に最大幅のラインを引きます。文字の大きさを決め、鉛筆で写していきます。印刷した文字を貼ったりして写せば完璧なんでしょうが、僕の場合あくまでも手写しです。チェンソーで加工する場合、どうしてもやりにくい部分があったりするので、その辺を修正しながら書き写していくんです。
文字の彫り込みです。僕の場合「浮き文字」で仕上げるんで、文字以外の部分を彫り下げます。この場合、文字の輪郭は台形みたく彫ります。でないと線が欠けたりしますから、斜めに彫るのがコツです。
無事彫り終わりました。全長1.8mという長さがあるんで、文字は大きめです。文字がデカいほど彫りやすいです(当然)。次に彫り下げた部分をバーナーで焼きます。文字の部分が少々焼けても問題ありません。その後サンダーで文字部分を研磨しますので、文字だけが浮き上がって見えます。
研磨作業です。24番という荒いディスクペーパーで荒磨きしたあと、100番程度で仕上げます。
最終的にこうなります。バーナーで文字以外の部分を焼きますので、文字の線があんまり細いと燃えて無くなることがあります(^^;) だから彫るとき斜めに彫ることが重要になってくるんです。焼きの部分は経年経過とともに褪めてきますので、その後はペイントしたほうがいいですね。
明日はこれを熊本まで配達です。