樵(きこり)の日記

福岡県の奥八女に棲む一人の樵が、田舎から発信する「自分発行き先不明」の情報切符。

名前入りふくろうの作り方(笑)

2010年03月31日 | チェンソーカービング

いつも注文を頂く「名前入りふくろう」。今日はその僕なりの彫り方をご紹介します。
本日の文字は「冨源」。書体についてはお任せなんで、自宅用という事もありこんな文字にしてみます。



この書体は「バジョカ廉書体」というフォントです。遊び心のある筆文字で、結構人気があります。新築祝いや贈答用になると、ちょっと遊び過ぎなんで白舟書体で彫ります。いずれもお客さんと打ち合わせの上書体を決めるんですが、フォント次第で大きく印象が変わるんです。だから・・・けっこう気を遣いますね。



木の正面に墨を打ち、左右に最大幅のラインを引きます。文字の大きさを決め、鉛筆で写していきます。印刷した文字を貼ったりして写せば完璧なんでしょうが、僕の場合あくまでも手写しです。チェンソーで加工する場合、どうしてもやりにくい部分があったりするので、その辺を修正しながら書き写していくんです。



文字の彫り込みです。僕の場合「浮き文字」で仕上げるんで、文字以外の部分を彫り下げます。この場合、文字の輪郭は台形みたく彫ります。でないと線が欠けたりしますから、斜めに彫るのがコツです。



無事彫り終わりました。全長1.8mという長さがあるんで、文字は大きめです。文字がデカいほど彫りやすいです(当然)。次に彫り下げた部分をバーナーで焼きます。文字の部分が少々焼けても問題ありません。その後サンダーで文字部分を研磨しますので、文字だけが浮き上がって見えます。



研磨作業です。24番という荒いディスクペーパーで荒磨きしたあと、100番程度で仕上げます。



最終的にこうなります。バーナーで文字以外の部分を焼きますので、文字の線があんまり細いと燃えて無くなることがあります(^^;) だから彫るとき斜めに彫ることが重要になってくるんです。焼きの部分は経年経過とともに褪めてきますので、その後はペイントしたほうがいいですね。


明日はこれを熊本まで配達です。


久しぶりに「樹の葉トレイ」

2010年03月25日 | チェンソーカービング

毎日お天気悪いですね~(T_T)
おまけに寒いし山の仕事もはかどりません。


ということで、今日は「樹の葉トレイ」を作りました。年度替わりでそれぞれ記念品の依頼がありまして、この商品を作ってます。



木工品にはトレイなんかもあるんですが、工作機械で作られるようなものだったら僕勝負になりませんからね。チェンソーで荒削り後サンダーで仕上げ、その後サンドペーパーで丹念に磨き上げます。いや~面倒ですね(笑) チェンソーアートみたく、削っておしまいってわけにはいきません。



面倒なんだけど好きでこれを作ってるワケは、この木目なんです~。この木目がなんともキレイでして・・・思わずうっとりするんですよ。スギの色って暖かみがあって日本人好みだと思うんですよね。細かい節があってもそれがまたアクセントになって・・・夢中で磨いてます(笑) しかもこの木目同じモノはひとつとしてないワケでして、今度はどんな木目が出るんだろう?と思いながら毎回ワクワクするんです。



面倒なのがこの取っ手の部分。丸い曲線がポイントなんで、神経質に磨いてます。


手間はかかるんですが、僕に至福の時をくれる作品のひとつなのです。


揺れる普天間問題

2010年03月25日 | 社会の出来事

ちょっと政治ネタは控えておきたいと思いましたが、連日の雨でネタがありません(笑)


鳩山内閣発足当時から問題になっていた普天間移設問題。日本とアメリカ双方で地道に歩み寄り、地元も反対ではあったが一定の理解を示していたにも拘わらず、選挙目当てに普天間問題を引っ張り出し、構想もあてもなく反対と言って、まさに「ちゃぶ台をひっくり返した」民主党。どういう決着をつけるのか関心を持ってみてきました。民主党が本気で移設先の案を提示したらすごい事だと思ってましたし、あれだけマニフェストにも盛り込み、随分前から考えていたような事を言ってましたから、それなりの対案は持っているんだろうとも思ってました。


ところが・・・・


具体的な話は今になっても全く見えてきません。ようするに民主党はなーんも考えてはいなかったんですね。つまり、政権発足から今まで「臭いものに蓋をしてきた」だけなんだと思いますね。鳩山首相が「沖縄も連立与党もアメリカも納得する案」というものを考えておられるようですが、そんな移設先が本当にあるのでしょうか??? 5月までに結論を出すと言ってきましたが、もう残された時間は無いに等しいでしょう。夏休みの宿題を始業式2日前にバタバタやってるようなモンです。


政権公約で沖縄県外と言ってきた手前、県内移設をすれば民主党のいい加減さに国民は呆れかえるでしょう。かといって県外移設をすれば移設先の地域は一斉に猛反発するでしょう。参議院選挙を控える国内において、民主党のイメージダウンは避けられそうもありません。選挙でいい加減な事言ってきたツケがブーメランとなって彼らに返ってくるでしょう。


以前にもこのブログで書きましたが、八方塞がりの状態はあの頃よりも深刻さの度合いがピークに達しています。「ごめんなさい。やっぱり沖縄の方にご迷惑をおかけします。」と言わざるを得ないことは、多くの国民がうすうす感じていることでしょう。そのとき鳩山内閣がどうするのか、まさにその態度が興味深いですね。内閣総辞職するのか、総理が辞任するのか、はたまた国民がどういう態度に出るのか。


それにしても卑怯なのは小沢さん(笑) 外国人参政権なんかは外国に勝手な約束をしたりするのに普天間問題については全くの知らん顔ですからね。鳩山さんの代わりに自分が沖縄へ行って泥を被って解決しようなんて腹は無いんでしょうか。


あるワケ無いですよね(笑) ご自身の政治とカネだってうやむやにしてる人なんだから。


林業と花粉症

2010年03月20日 | 林業

イベントに行くと最近は花粉症の話がよく出るようになりました。
スギ花粉やヒノキ花粉が飛散することによってアレルギー反応を起こし、目のかゆみやくしゃみ・鼻水の原因になっています。そのせいで、スギを植えることに抵抗をもっいる人達が多くなっているのは事実ですね。


そんな厄介者のスギを今も植えてる理由って・・・


いったい何?


山で働く僕自身、明確に理由が分かりません。


山の現状を言えば、手入れもされず放置されている山は依然として多いです。年齢を重ねた木は、種の保存を目的に花粉を飛ばします。高齢になった木がたくさん山にあるため、花粉の飛沫量が多いんです。戦後の植林政策によって大量に植えられた木が、伐期を過ぎても放置されているから全国的に花粉症の患者さんが多くなっているんですね。


今までは建築用材として利用価値のあったスギですが、国内に置いて木造建築が少なくなった今、その目的はほとんど終えようとしているのかもしれません。


国土の2/3を占める森林。
その役割は従来とは違うものになるのは確実です。国にあげてこの森林をどうするか、本気で考えないと・・・林業界だけではどうしようもない気がしますね。


チェンソー選びに失敗

2010年03月20日 | 林業

今日は暖かい日でしたね。おまけに午後から強風と時折降る強い雨に雷。春の嵐って感じでした。そんな中、いつも使ってるチェンソーが調子悪かったので別のヤツを使ってみたところ・・・これがまた使い勝手が悪く、ヒジョーに気分悪く仕事してしまいました(笑)




本日のチェンソーはこれ。共立のCSV395というヤツですが。これが燃費悪くてちょくちょく燃料入れなきゃいけない。それもそのはず、このチェンソー、ちょっとした改造してるんです。普通は25APという小さめのソーチェンが標準なんですけど、スプロケットを換えて大きめのソーチェンを装着してるんです。大きな刃の方が速く伐れる、という間違った考え方を持っていたんです。おまけにバーの長さも16インチと長め。40cc近くある排気量ですが、イマイチトルクが無くて・・・。


重さも中途半端、パワーも中途半端、燃費も悪い。なーんか使い勝手の悪いチェンソーです。山専用で買ったんですが・・・今のままじゃ活躍の場が無さそうです・・・。