樵(きこり)の日記

福岡県の奥八女に棲む一人の樵が、田舎から発信する「自分発行き先不明」の情報切符。

小池百合子 出陣式を見て

2016年07月16日 | 社会の出来事

ボクにとって東京都知事選なんて関係無いし、どうでもいいと思っていた。
しかし、小池百合子の勝負師ぶりと石原伸晃都議連会長の狭量ぶりの対比が面白いし、その対決姿勢はまさに「劇場」と呼ぶに相応しい。 
確かに小池百合子の出馬に関しては手続き上の不手際があるのは否めない。ただ、正当な出馬の意思を示したとしても、恐らく石原伸晃や都議連は彼女を推すことは無かったと思う。だからこそ強引な手段に討って出たとボクは考える。
そもそも舛添都知事の問題で自民党都議連は当初から煮え切らない態度に終始し、世論が沸騰すると辞任要求に舵を切った。しかも辞任が決まるとそれまでの追求を放棄し、あっさり都議会を閉会してしまった。まさに日和見主義で都民の声には一切応えることをしなかった。そういう都議連への不信は多くの都民が感じた事だと思う。

それはそのまま自民党本部にも当てはまる。
党規を乱して出馬した彼女を除名する事もせず、じっと世論を伺っているのである。そのくせ彼女を応援する議員に対しては処分を検討するという。一体どういう事なのか。
都議連を悪者にした小池百合子というレッテルを貼り、「小池劇場」と揶揄する自民党を、今回だけは快くは思えない。

それにしても小池百合子の出陣式はなかなか感動的である。
都議連からの文書があるにも関わらず若狭勝議員が応援に駆けつける。除名されるかもしれないのに、である。また豊島区の自民党区議も全員が応援にまわった。 小池氏の選挙区である豊島区の議員は全員、覚悟を決めているのだ。
もちろん負けるかも知れない。負けたらどういう処分が待っているのか、誰にも解らない。が、それでも小池氏を応援するという心意気には、心を揺さぶられる。出陣式の最後には「木遣り」が披露され、江戸っ子の粋な演出も相まって、そこに政党の匂いは全く感じられない。

まるで真田幸村が大坂夏の陣で徳川家康に向かっていくような、そんな清々しささえ感じる戦いに見える。負け戦になるかも知れないけれど、自分達の信念に命を捧げるような小池陣営をみて、少なからず感動を覚えた。

都知事選、どういった戦いぶりをみせるのか、楽しみである。