好事家の世迷言。

調べたがり屋の生存報告。シティーハンターとADV全般の話題が主。※只今、家族の介護問題が発生中です。あしからず。

社会派ファンタジー。(その1)

2012-09-13 | 物語全般
『ブレイブ・ストーリー(上)』(by宮部みゆき)、読了。

知らない環境に吹っ飛ばされる。
古今東西、こうして始まる物語は数知れず。
で、大抵は以下のどちらかのパターンに集約される。

例えば『ハリー・ポッター』のように、
日常で苦労してた主人公が、出先で充実した生活を送るか。
例えば『おろしや国酔夢譚』のように、
日常で普通に暮らしていた主人公が、出先で艱難辛苦を受けるか。
(↑思いついた例が偏っててスイマセン)

だから、この本のようなタイプは珍しいだろう。
日常で苦労してた主人公が、出先でも艱難辛苦を受けるってのは。

まさか、450ページ中、380ページ辺りまで、元の世界での話が続くとは思わなかった。
しかも、主人公の事情がまた尋常じゃない。まだ小学生だってのに。

「実の父親が愛人とその子供と一緒に離婚して出て行った」
「実の母親と愛人との刃傷沙汰レベルの修羅場を目の当たり」

主人公の友人(なのか?)の事情もまたまたどうして恐ろしく。
父親に、母親と妹とを殺されたっていうんだから。
PTSDとか起こしても仕方ないんじゃないかコレって。

それでやっと、自分の運命を変えるために、
幻界(ビジョン)なる異世界での旅を始めた主人公だが。

「運命を変えるなんて間違ってる。現実を受け入れるんだ」
って結論が出そうで激しく不安。
どうか、この予想が当たりませんよう……。

それでは。また次回。

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