好事家の世迷言。

調べたがり屋の生存報告。シティーハンターとADV全般の話題が主。※只今、家族の介護問題が発生中です。あしからず。

高校生探偵 in 80's。

2019-08-11 | その他ミステリ

『アルバイト探偵(アイ)』(by大沢在昌)、読了。

全4話の連作短編集。

男子高校2年生男子の冴木隆(さいき りゅう)が、
私立探偵の父親・涼介の依頼を手伝い、または代行する物語。

彼らの住んでるアパートの名前が「サンタテレサ」だったり、
喫茶店の名前が「麻呂宇(マロウ)」だったり、
分かる人にはニヤリとする小ネタが散りばめられてる。

因みに初出は1986年、つまり昭和61年。
今から約30年の隔たりがあるわけだが、
それにしたって、この隆の奔放さには目を丸くした私。
酒も煙草も単車も女も難なくこなすハイスペック。
昔の自分だったら眉をひそめただろう描写もしばしばあった(苦笑)。

私が驚かされたのは、大沢氏の文章の多彩さである。
書かれた時代を差し引いても、
『新宿鮫』『俺はエージェント』と全く違う。

今後は涼介の過去と、隆の生い立ちが少しずつ明かされていくのかな。
時間をかけて読み進めていきたい。

それでは。また次回。


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