理科系人間のマクロビオティックメモ

マクロビオティック・健康に関する考察と情報をつれづれなるままに。

肉を断つ(2) 吸収速度

2005-07-11 | マクロビを学ぶ
私のような、男で比較的がっしりした体格で血行のよいタイプの場合、体内の活発な代謝とエネルギー消費を補うために肉を好むようになることが多いようです(マクロビ本に出てくる「陽性の固太りタイプ」)。年齢とともに脂っこいものが減ってはきますが、基本的な嗜好としては変わらず。同類だと思われる人と話をすると「肉をやめるのは無理ですよー」とよく言われます。

私もそう思っていたのですが、実際に肉をほぼ食べない生活に移るのはタバコをやめた時に比べればかなり楽でした。これには、前に砂糖の話でも書いたように肉は甘いものやタバコと違って食事の時だけガマンすればよい(仕事しながらつまんだりするような習慣がない)という環境・文化の違いもありますが、加えて体内での吸収の遅さということも影響しているように思います。

砂糖の場合はショ糖が腸内で急速にブドウ糖に分解されて血液から脳に届きますし、タバコを吸うと肺からニコチンがすぐに血液に入って脳に達します。こうして短時間で快感(気分が落ち着くなど)を覚えることになります。これに対し動物の肉のタンパク質は、肉だからといって食べるとすぐに人間の体を構成するタンパク質になるわけではなく、いったんアミノ酸に分解されてから必要な形のタンパク質に再合成され、そのプロセスにはかなり手間がかかります。脂肪分にしても分解にはかなり時間が必要です。これによって消化器官に負担がかかったり消化の過程で有害物質が出たりするわけですが、食べてからすぐに快感を覚えないので、それがなくなったときのつらさも小さいということなのではないかと考えています。

とはいえ、体としては依然として肉を求めているわけで、嫌いになったわけではありませんから、やめるには十分な動機が必要です。それには体に悪いということを理解してイメージを持つことが重要ですが、ともかくその気になりさえすれば(ほぼ)やめることは可能だという印象を持っています。

さらに、今回は徐々にではなく急にやめたというところが1つのポイントでした。その話は次回に。