理科系人間のマクロビオティックメモ

マクロビオティック・健康に関する考察と情報をつれづれなるままに。

胃痛とつきあう(6) ピロリ菌退治

2005-05-12 | 一病息災
~ 2002年秋 ~

減量の話でも書きましたが、3年前に横浜へ単身赴任になりました。この年になっての独り暮らしは楽しくも何ともなく、おまけに仕事は殺人的忙しさで、乱れた食生活とストレスと疲労により胃の調子はますます悪くなってしまいました。痛む腹を押さえながら会議をしていたりすることもしばしば。時々胃痛で会社を休んだりもしていました。

しかし胃カメラで見ると胃の中はきれいで、十二指腸潰瘍の再々発の兆しもなし。ただ、胃壁の組織を採取して分析した結果、ピロリ菌が棲みついていることがわかりました。

ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)は1983年に発見された菌で、まだまだ研究が続いている感じです。強酸性の胃の中でも生きることができ、粘膜に障害を起こして胃・十二指腸潰瘍の原因になるとされています。日本人の感染率は先進国の中では結構高く、私の年代では30~40%といったところです。

「ピロリ菌がいなくなると症状改善や再発リスクの軽減が見込める。副作用の心配はほとんどない」という説明で医者から除菌を勧められ、やることにしました。

3種類の薬(除菌のための抗生物質2種類+胃酸の分泌を抑える薬)を1週間飲みます。途中でやめると耐性を持つピロリ菌ができてしまう危険性があるので、始めたらまじめに飲む必要があります。下痢などの副作用が起こることもあるようですが、私の場合は何もありませんでした。

しばらくして検査してみるとピロリ菌はいなくなっていました。同時に胃の調子もかなりよくなり、しばらくは痛くなることがあまりありませんでした。粘膜の状態がよくなったのかもしれませんが、「菌がいなくなった」という安心感からくる精神的な影響も考えられます。

しかしそれで油断して薬(潰瘍再発防止のために処方)を飲むのをさぼっていたら、また調子が悪くなってきました。ピロリ菌を殺しただけでは胃痛は治らないのです。

[参考ページ]
胃・十二指腸潰瘍とピロリ菌 (武田薬品)