理科系人間のマクロビオティックメモ

マクロビオティック・健康に関する考察と情報をつれづれなるままに。

「ベジタリアンの医学」(2) マクロビオティック, 代替医療

2005-03-23 | 本の感想
・ベジタリアンの医学 (蒲原聖可) 平凡社新書

この本で印象深かったことのメインは前回書いた栄養素についての話と「多種類の植物性食品を組み合わせて適切に摂取すればベジタリアン食で栄養が不足することはなく、逆に様々な生活習慣病の予防などに効果がある」という結論なのですが、他に感じたことを少し。

・マクロビオティックについての記述
「日本人が始め、アメリカで広く知られるベジタリアン食」という位置づけで紹介していますが、「単なるベジタリアン食というより、生き方・思想である」とも述べています。
穀物(玄米)だけの食事、いわゆる7号食はやはり栄養が不足するという見解です。病気の治療に一時的に使うのはいいのかもしれませんが。私は家に一人でいて食事を自分で何とかしないといけないとき「ええい、7号食じゃ!」と玄米にごま塩だけの食事をすることがあるのですが、これは怠け者の単なる言い訳です。
それと、自然塩や未精製の植物性脂肪、湧き水などの使用は安全性の点(不純物混入のおそれ)から推奨できないとあるのですが、マクロビでも最近はそのあたりムチャな指導はしないのではないでしょうか。

・代替医療
ベジタリアニズムが医学界では「代替医療(Alternative Medicine)」の1つとしてとらえられているというのには違和感を覚えました(それが事実と反するという意味ではなく、そういう現状に対する違和感です)。代替医療というのは「通常の医療である現代西洋医学以外の医療」という意味ですが、「食生活の改善は通常の医療に含まれていない」というニュアンスを感じてどうも納得できないものがあります。とはいえ、普通の(西洋医学の)医者に行って受ける治療・アドバイスに同じ印象を受けるのも事実です。そのあたりは「胃痛とつきあう」シリーズでいずれ書いてみたいと思っています。