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タイムリミットの10年

2017-03-20 13:29:09 | 音楽話
3月19日。

この日は、ランディ・ローズとポール・コゾフの命日で、ビリー・シーンの誕生日ということは、ここ数年、私のSNSでは記載していた。
今年もそのつもりだったし、例年に倣って彼らの写真をFacebookでシェアした。

ただ・・・。

朝に、チャック・ベリーの訃報が飛び込んできて、一気にタイムラインがチャック・ベリー一色になってしまった。

享年90。
今まで私が自分のSNSに記載した没年齢では、一番年齢が高い。
ロックの神様は、90歳まで健在だった。

彼が生きていたということは、ロックの歴史そのものは、半世紀は超えたもののまだ100年にも満たないのである。

そのうち30年以上は自分もこの中にいたのだと感慨深くなる前に、レジェンドの高年齢化も含め、聞き手も高年齢化に、ふと不安がよぎった。

昨年続いた訃報の連続は、気持ちが落ち込んだ。
その中には、まだ50代だったプリンスやピート・バーンズ、ジョージ・マイケルもいた。

年が明けてからは、ジョン・ウェットン。

中高校時代をともに過ごした音楽の創り手の訃報は、否が応でも自分の年齢とも向き合うことにもなった。


そして、ここに来てようやく気が付くのである。

私もいい加減に気が付くのが遅すぎる。
今まで何をやってきたんだろう。


過去のブログやSNSには、確かにこの言葉をよく並べていたし、それは間違いないと思う。

「彼らの遺した音楽は永遠に続く。名曲は残る」と。


ただ、肝心のプレイヤーが、もうそこにはいないのである。

フレディのいないQueenを見た。
個人的には「アリ」だと思う。

それはまだ、ブライアン・メイも、ロジャー・テイラーもいたから。

クリス・スクワイアのいないYESも来日した。
こちらは「ジョン・アンダーソンはいないけど・・・まぁ、ジョンも元気でやってるし」で、なんとなく「アリ」かな。

それはあくまでも「私個人の感覚」なので、異論はもちろんあると思う。


亡くなったメンバーの後を、実力者が補っていくのはよくあるし、そこからバンドを継続していくのもある。

でもそれは、「創始者がいるから。オリジナルがいるから」であって、どんどんメンバーが入れ替わって、とうとうそのメンバーの中に誰もオリジナルメンバーがいなくなってしまって、結局楽曲だけが「跡継ぎが演奏」ということになってしまう。

もし、The Beatlesが、4人の息子を介してその名を名乗ったら・・・。
確かに血は濃く、紛れもなく彼らの名前の冠に、一番近い存在になるだろう。
実際に、話題になったこともあったし。
まったくあり得ない話ではない。

でも、あの4人じゃないんだよ・・・。

・・・ちなみに、みんな息子がそっくりで笑ってしまう。


ロックってのは、楽曲の良さやプレイヤーの演奏力、カリスマ性など、様々なものが絡み合ってできた音楽なんだというのは個人的に思うことがあるが、そこには、「アーティストが生きた時代」というのも加味されていくのだろうし、時代背景も当然含まれるだろう。

ジャニス・ジョプリンとジミ・ヘンドリックスが亡くなった年に、私は生まれた。

当然、生きた彼らをこの目で見ていない。
動いている姿は、今でこそ残された動画をネットで見ることはできるが、その空気感までは伝わるものこそあれど、やはりその時代を生きていない自分を突きつけられる。


チャック・ベリーは90歳で亡くなった。

昨年見たリンゴ・スターは、めちゃ元気だったが、今年で77歳になる。

大好きなリッチー・ブラックモアも今年で72歳。
Deep Purpleのメンバーだって、もう70代。

大好きなIron Maidenも、すでに60代のアラカン世代。


彼らがどんなに元気でも、精力的に活動していても、終わるときが必ず来る。

それは聞き手である私自身も。


これからの10年、悲しい現実に向き合う時間が、確実に増える。

ロックを生み出した世代が、みんないなくなってしまう。


彼らはいなくなっても、楽曲は残る。

たしかにそうかもしれない。

でも、出会ったときには、もう誰もいない。

そんな状態で音楽を聴く世代も増えるだろう。

「Touch and Go」Emerson, Lake and Powell

この3人は、もうすでに誰も残っていない。

これから若い世代がロックを聴くうえで、なにを伝えられるだろう。


・・・いろいろと悲観的に考えてしまうことも増えてしまった。

でも、やっぱり好きだから、古いものでも出会ってないものに出会いたいし、新しい音にもたくさん触れたい。
悲しいニュースを突きつけられても、きっと、私は好きでいるのだろう。

そんな自分でありたい。

音楽を聴くことを始め、今をしっかりと大事にしたい。





クロスオーバーイレブン2017新春

2017-01-07 15:04:43 | 音楽話
今年も、この時期がやってきた。

お正月とお盆のお楽しみ。
「クロスオーバーイレブン」

私自身は、元々ラジオ派であり、テレビを見るよりもラジオを聞いている方が多い。
「クロスオーバーイレブン」自体は、学生の頃に放送されていたが、今は年に2回のスペシャル版のみになってしまった。

それでも、この空気感を味わいために、年に2回のスペシャルに聞き耳を立てるのである。

・・・・「AVANTI」の教授とスタンが登場し、当時を彷彿とさせた、年末の「ピートのふしぎなガレージ」については、いずれ記載・・・。



さて、今回の放送だが、スクリプトが出久根達郎氏で、ここ近年の番組傾向とは違い、一日で物語が完結するものだった。
テーマも、新春らしく「お福分け」「年賀状」「しの字ぎらい」「福餅」「笑う門」といった、おめでたいものを連想するようなそんな表題が付いており、また、名前に負けず、思わず「クスッ」と笑ってしまうようなストーリー展開だった。

ただ、今回の放送で困ったことがある。

それは、番組のサイトに、事前に放送される楽曲名の掲載がなかったことだ。

知らない楽曲の方が圧倒的に多いのだが、それでもここからの出会いがあったり、思いを馳せたりなど、そういう事ができずに、番組を聴きながらうろたえるだけ。

高校生当時の自分が、FM誌の番組表を見ながら好きな楽曲(当時はエアチェックするために録音する楽曲)を蛍光ペンでチェックしていたことを思うと、なんともさみしい気持ちでいっぱいである。

放送後、翌日の夜には、前日放送した楽曲名がアップされていたが、やはり早めに分かっている方が嬉しい。


いろいろごちゃごちゃと書いてしまったが、やっぱりこの番組が好きなことには変わりないし、夏のスペシャルを期待するばかりだ。


1月21日記




リンゴスターがやってきた!ヤア!ヤア!ヤア!(その5)

2016-10-27 23:50:42 | 音楽話
ライブも佳境に入り、終盤に。

リンゴのナンバー「Photograph」。
リンゴが前面に出てきて、動きながら歌うので、グレッグ・ビソネット頑張る!
歌詞はちょっと悲しい歌なのだが、きっとこの日、みんなのスマホに収めた写真は、本当に大切な一枚になって大事な「想い出」になる。

The Beatles では、一番影が薄いだのなんだの言われているが、いやいや、決してそんなことはない。
これだけのメンバーを集めて、こんなに楽しいライブを見せてくれるもの!
もう、泣きそうだよ(また泣く)

畳みかけるように「Act Naturally」に突入。
ここでも、リンゴ全開!

それにしても、何度も書くけど動き回る76歳。
もしかして、観客も含めて、この会場で一番年上なんじゃなかろうか?とすら思うのに、この動きはなんなんだろう。

The Beatles ナンバーの「With a Little Help From My Friends」。
この曲と「Yellow Submarine」は、さんざんラジオのチケット番宣で流れていたので、なんだかなじみが深い。
友だち・・・。

The Beatlesのナンバーだが、ここにいるみんなが、友だち。
友だちからの手助けがあれば ほんの少しの手助けで頑張れる

リンゴは手拍子とピースサインのオンパレード。
リンゴが動く分、みんなもノリノリで演奏する。
もちろん、観客も応える。

そして一つの時間と空間を作っていくんだな・・・。

ラストは「Give Peace a Chance」。
Plastic Ono Band のナンバー。

最後もみんなで大合唱!

締めにはピッタリの一曲だ。



ちょっと前にリンゴが袖に引っ込み、6人が肩を組み、お辞儀をする。
そして大きく手を振る。

観客も一斉に手を振ったり、声を上げたり。

至福の時間はこうやって2時間きっかりに幕を閉じた。





今回、物販で購入したグッズ。

ツアーパンフ、Tシャツ、キーホルダー、そしてリンゴ飴。

大事な思い出の品物だ。


実は、その1にも書いたが、今回のライブは「携帯電話&スマホでフラッシュなしでの撮影はOK」だった。
座席が一番後ろだったし、何枚か写真は撮ったものの、ほとんど光原体か?と思うほど、ボケボケだった。

でも、写真を撮りに来たのではなく、彼らのライブを楽しみに来たので、写真はあれば嬉しいが、しっかりと目に焼き付けることと、一緒に歌って手拍子してノッていくことに集中した。

写真を撮ることに集中すると、「写真を撮ること」が目的になってしまって、本来のライブを楽しめない。

まぁ、写真はネットにあるだろう・・・というのもあったが。

ブログにアップしたものは、私が撮影したもの。

あまりきれいではないが、私にとっては「想い出のフォトグラフ」になった。

この貴重な経験とともに、新しい音楽との出会いとともに、彼らのライブで過ごした至福の時間を胸に、これからも頑張っていこうと思う。

本当に、本当に、福岡に来てくれてありがとうございました!!



11月3日記



リンゴ・スターがやってきた!ヤア!ヤア!ヤア!(その4)

2016-10-27 23:49:50 | 音楽話
中盤の盛り上げどころでは、TOTOのナンバーの「Africa」。
静かに始まるが、徐々に徐々に盛り上がるこの楽曲は、まさに広い草原のごとし。



TOTOのライブでもことさら盛り上がるので、このメンバーでもなおのこと。
なんといってもルークが弾きまくり、動きまくる。
キーが高い場面は、リチャードが歌う。

なんて贅沢な!!

ルークだけではない。
トッド、リチャードの弦楽器3人がそう。
グレッグ・ビソネット、グレッグ・ローリー、ウォーレン・ハム、そしてリンゴ・スターも。

この曲が持つ力がそうなんだろう。

3月のTOTOの来日公演も、きっとこの曲は大盛り上がりだったんだろうなぁ。

グレッグ・ローリーが大きな声で観客をあおる。

hola! 」と。
スペイン語で「やあ!」という意味だ。

一気に、アフリカからスペインに飛んだ。

「Oye como va」で、アダルトな熱い夜に。
グレッグ・ローリーメインということで、Santana のナンバーだが、もっともこの楽曲もオリジナルはSantana ではない。
私は、Santana で知ってるが・・・。

「ボクのリズムを聴いてくれ」との邦題のごとく、小気味よく刻まれるリズムに、時折一斉に入る「HA!」という掛け声。
ここでもルークが弾きまくる。

そして、軽快なThe Beatles ナンバーの「I Wanna Be Your Man」。
リンゴが熱唱。
グレッグ・ローリー、弾きまくり。

静と動、それぞれルーツが違う楽曲が絶妙で、いろんなリズムが飛び出す。
それだけでも十分に楽しい。

「Love Is the Answer」で、トッドがメインに。
動き回るトッドというより、この楽曲では歌い上げるトッド。
なんであんなに元気なのだろう。

そして、リチャードがメインのMr. Mister からのナンバー「Broken Wings」。
リチャード、3曲歌ったよ。

「Kyrie」よりも先にこの曲が全米でNO.1になったんだったな。
ベースラインが特徴的で、最後にかぶさるギターを奏でるのがルーク・・・。
・・・あー、やっぱりリチャードは歌が上手い。
ノリノリの楽曲ではないが、こういった聴かせる歌は、リチャードの持ち味だろう。

Mr. Mister の楽曲のあとは、再びTOTO。
今度は「Hold the Line」。
キーボードも大活躍なハードなナンバーだが、ここでもウォーレン・ハムのハイトーンが響く。
ルークやトッドは言わずもがな。
ステップ踏んで、軽やかに弦楽器3人が絡む。
リンゴもノリノリである。

そして、ライブは佳境へ。

その5に続く。




リンゴ・スターがやってきた!ヤア!ヤア!ヤア!(その3)

2016-10-27 23:43:06 | 音楽話
個人的に?かどうかは不明だが・・・。



ルークとリンゴが寄り添い、ルークのギターから、これまた思いがけないフレーズが流れ出す。
それは「Stairway to Heaven」。
ぞう、Led Zeppelinの楽曲だ。

えー!!なんで!?なんで!?

と驚いたが、「Zeppelin号ではなくてSubmarine号!」
 
飛行船ではなくて潜水艦!!

これまた大合唱の「Yellow Submarine」。

事前情報で「黄色のサイリウムで会場を盛り上げよう!」とあり、私も某100均へ走ったが、売り切れかそもそも在庫がないのか、入手できないままだった。
全員持っているわけではないので、会場のあちこち、ところどころで、黄色のサイリウムが左右に振られる。

観客の誰かが「黄色い潜水艦」のポップをリンゴに差し出して、リンゴが喜んで受け取っていた。
観客にリンゴがハグしたりと、とにかく観客も楽しむしステージ上のみんなも楽しんでいる。

場面は一転し、アダルトな雰囲気に。
Santanaの「Black Magic Woman/Gypsy Queen」。
グレッグ・ローリー大活躍。
彼の落ち着いたボーカルと、ここでも弾きまくるルーク。
すごく音が締まる。

ルークが素晴らしいプレイを魅せるたび、隣の年配の観客が私に「すごいねー」と声をかける。
TOTO見たかったけど、オールスタンディングはね・・・と言っていた。
この方も、こんな形で、リンゴとルークを見れて、嬉しそうだ。
そして、楽器と楽器、プレイヤーとプレイヤーの競演は、この楽曲で特に感じた。
みんなが一流なのに、俺が俺が!ではなくて、見事に調和している。
グレッグ・ビソネットも叩きまくる。
彼も、デイヴ・リー・ロスのバンドやTOTOでも代役でプレイしていたんで、ここでもルークと一緒にプレイしている。

続いて「You're Sixteen」とハードなロックナンバーの「Back Off Boogaloo」。
これまたノリノリで、みんな永遠の16歳のように、キラキラしている。
16歳だったころなんて、もう30年も前なのだがね。
「16歳は美しいよ」

リンゴは軽快に歌うし、ステップ踏むし、ドラムも叩くが、リンゴが16歳だったころなんてすでに60年も前と思うと・・・。

そして観客をあおる。

軽快かつハードなナンバーのあとは、リチャードのナンバー「You Are Mine」。
リチャード2曲目!!

しっとりしとした、おおらかな大人のバラード。
ゆっくりとしたボーカルとリズムが、穏やかな空間を作り出す。

リチャード良かった・・・。
2曲歌った・・・。
大阪と名古屋では、この曲はリスト落ちで、今回の日本公演では初めてプレイされた。

いわゆる、ノリノリのロックナンバーではないが、じっくり聞かせるこの楽曲は、リチャードが歌うからいいのだろう。
そして、後半からリチャードの動きが良くなり、徐々に本来の調子を取り戻したかのように、他のメンバーとも絡んだり、軽やかにステップを踏んだり、ステージの袖に行ったりしていた。

ルークとトッドは、とにかく動き回ってるので、余計にリチャードがおとなしく見えたのだが、本来は?あの年代だとリチャードぐらいの動き方が多いのではないだろうか?

その4へ続く。