炎と水の物語 2013 Apprehensio ad Ignis et Aquarius.

広大な宇宙を旅する地球。私たちは今、どの辺にいるのでしょう. 

せっかちな「縄文稲作論」 2

2005-07-22 | 休憩室
 前回も書きましたように、縄文人のDNAは、現在の東南アジア~ハワイ~ニュージーランドの先住民のDNAに、かなり近い事が、明らかなようです。
もっと分かりやすい骨の形の特徴も、インドネシア、マレーシア、ラオス、フィリピン、台湾、ハワイ~ポリネシアの先住民、それに現代沖縄、アイヌの人々に良く似ていることが知られています。
C TUNER

 現代の沖縄はともかくとして、ポリネシアや東南アジアの民は、伝統的に根菜農耕民であったことが知られています。でも、その痕跡は見付けにくい物のようです。
米や麦は、モミガラ、プラントオパール、花粉、それに炭化した穀粒など長期間、腐らず残る場合が多いのですが、タロイモは、茎や葉、それに球根も腐りやすく、硬い殻もなければ、日本の気候では、花も容易には咲かないために、花粉が残りにくく、炭化米のような「 炭化芋 」も、調理法が、地中での「蒸し焼き」 ( アースオーブン) であるため、生成されにくいようです。

 日本には、穀物の痕跡を探している研究者は、プラントオパール、花粉、炭化米・麦雑穀等、比較的多くいるのですが、イモ類の痕跡を調べている研究者というのは、私が知っている限りでは、皆無に近いようです。
根菜、特にイモ類の栽培史を研究している人も少なく、私が知っているのは大阪の国立民族博物館のニュージーランド人、ピーター マシウソ氏、一人だけです。残念ながら、彼は日本語も出来ず、タロイモの科学分析も出来ない様子。ひとりでは文献さえ読めないとか・・・・。

 この日本における根菜分野の研究は「フロンティア」、もしくは「盲点」として残ったままのようです。私達の歴史のはじめのところだけに、層の厚い研究を望みたいものですね。 

なお、現在の日本のサトイモと、東南アジア~ポリネシアの タロイモは、形状が異なるようです。向こうの芋は、小芋が少ないようです。現代の日本のサトイモは、中国のものと殆ど同じ遺伝的特徴を持ているそうです。  

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