炎と水の物語 2013 Apprehensio ad Ignis et Aquarius.

広大な宇宙を旅する地球。私たちは今、どの辺にいるのでしょう. 

驚きの新型インフルエンザの「脅威論」 -疫病神は誰だ-

2008-12-30 | 椿事
 家人が県立の病院からもらってきた、「新型インフルエンザについて」というパンフレットを見て、愕然とした。
このパンフレットによると、新型インフルエンザは、30-40年毎に発生しているという。
1918年 スペイン インフルエンザ 死者 2千万-4千万人 A(H1N1)
1957年 アジアインフルエンザ 死者百万-4百万人     A(H2N2)
1968年 香港インフルエンザ  死者百万-4百万人     A(H3N3)

 一見、確かに30-40年おきに、新型のインフルエンザが流行しているように見えるが・・・・

 1918年は、第一次世界大戦が終わった年なのは中学生でも知っている。
戦争に駆り立てられ、戦車に踏み潰され、毒ガスを浴び、潜水艦に沈められて死んだのは、欧米の兵士だけではない。遠くアジアやアフリカの植民地から、駆り立てられた人々も数知れず戦争の犠牲となった。働き手を失った家庭では、飢えと貧困から、単なる風邪でも簡単に、死んでしまったことと思う。戦争の混乱に巻き込まれ、十分な栄養も得られず、人々はバタバタと死んで行ったのではないだろうか.

 1957年も、焦土戦であった朝鮮戦争の動乱後ほどない時期であり、焼き尽くされ破壊し尽くされた朝鮮半島周辺で、罹病率が高かったのではないだろうか.
 1968年に至っては、ベトナム戦争の真っ最中である。超大国アメリカが、化学兵器を広大な地域に散布し、巨大爆撃機を大挙繰り出し、インドシナの地を焦土にした一大物量戦争のさなかの出来事である。 戦争で、働き手を失った貧しいアジアの人々の家庭で、こうした感染症が蔓延したのではないだろうか?

 浅はかな、新型インフルエンザ脅威論であるが、現在、アメリカがまたしてもアジアで繰り広げている戦争で、衛生・栄養状態の悪化している場所での、発生の可能性は高い。疫病神とは、昔の人々はよくぞ言ってくれたものだ。

 話題の鳥インフルエンザだが、現在の養鶏場、養豚場の環境は、確かに悲惨な状態だ.。化学肥料で作られた栄養のバランスの悪い飼料を食べ、病気を防ぐために、化学物質漬の動物たちには、新型の病原体の温床だ。新型インフルエンザウイルスは、薬物耐性菌などと複合しての出現が予想されている。これは、1968年の香港インフルエンザの流行当時には、まだ稀であった状況と思う.
太陽の光を浴びることもなく、大地を踏むこともない、薬漬の鶏や豚。40年前には存在しなかった病原体が、栄養が行き渡り、衛生的な環境が整った社会を襲うとすれば、 現在の哀れな「家畜」たちの環境の改善こそが、急務ではないのだろうか??


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 上に関連して 福岡正信氏の訃報記事に、コメントが多かった追記します。
 労力をかけずに、大量に安くをmottoに進められてきた食料生産の合理化の典型としての、現在の農業や畜産ですが、その弊害が、いよいよ人類存亡に暗雲を投げかけ出したと言えないでしょうか? 
楽して大量に安く・・・という農法を、「 自然農法 」と呼んだ、似非農法家( アメリカの石油化学系の財団から賞を得た。) もいたし、その似非農法家を、「 哲学者 」と呼んだ、広島の哲学の大先生もいた。
 原爆も恐ろしいが、愚民教育の方がもっと怖い!と感じた年でもあった。 
これも、疫病神 ? ! 来年は、「 ヒロシマ HIROSHIMA 」とは何かを探っていみたい。


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