伝説の歌番組・夜のヒットスタジオを語る

伝説の音楽番組「夜のヒットスタジオ」の22年間の足跡を通じて、日本の歌謡界が最も輝いていた時代を振り返ります。

【改訂版】歌謡曲黄金時代と夜のヒットスタジオ-曲目リスト(54-3) 1977年9~10月③

2008-07-12 | 夜ヒット/曲目(改訂・増補版) 77~78年

<1977年10月3日(第465回)>
■放送開始10周年突入を記念して2時間の特集番組を放送。過去のヒット曲を中心に様々な企画モノを織り交ぜた番組構成で10年の足跡を回顧する。
よろしく哀愁 郷ひろみ 
 詞:安井かずみ 曲:筒美京平 R:1974/09/21 
 HC:1位(1974/10/28-11/11)
◆年間チャート(74年)16位(41.1万枚)
※NET(現・テレビ朝日)系ドラマ「ちょっとしあわせ」主題歌
郷ひろみの全シングル作品で(現時点では)唯一のオリコン週間チャート1位獲得曲にして最大のヒット曲(累計売上枚数:50.6万枚<オリコン調べ>)。また、歴代のジャニーズ事務所所属歌手のシングル曲で最初のオリコン1位獲得曲もこの作品でもある
※意外にも同曲をヒットスタジオで披露したのはこの回が最初である(74年8月12日~75年2月3日まで約半年間出演実績がなく、この期間内に同曲が発売・ヒットしていた)。
・マイ・ウェイ(My Way) 森 進一/布施 明/五木ひろし/沢田研二
 詞:Gilles Thibaut/Lucien Thibaut/Paul Anka(英訳)/中島 潤(日本語訳)
 曲:Claude Francois/Jacques Revaux
 R:1967/-/-(仏<詳細求む>)/1969/03/-(米)/1972/05/10(日、布施明盤)
 HC:8位(米)/25位(日<オリコン>、布施明盤)
※10周年特別企画の一環として、黎明期から番組を支えてきた、森・布施・五木・沢田の「ビッグフォー」が揃い踏みして、同曲をジョイント。尚、布施は72年に「愛すれど切なく」との両A面扱いでこの曲をシングルとして吹き込んでいる。
【メドレー(新御三家×花の中3トリオ・デュエット大会)てんとう虫のサンバ~昭和枯れすすき~イエスタデイ・ワンス・モア
 ・てんとう虫のサンバ 郷ひろみ/山口百恵
  詞:さいとう大三 曲:馬飼野俊一 (R:1973/07/05) (HC:5位<73年>)
オリジナルはチェリッシュの73年のヒット曲。因みにチェリッシュ自身はこの曲でのヒットスタジオの出演実績はなし
 ・昭和枯れすすき 野口五郎/森 昌子
  詞:山田孝雄 曲:むつひろし (R:1974/07/21) (HC:1位<74年>)
オリジナルはさくらと一郎の74年発表の作品。TBS系ドラマ「時間ですよ・昭和元年」主題歌として翌75年にかけて大ヒットした。
 ・イエスタディ・ワンス・モア(Yesterday Once More) 西城秀樹/桜田淳子
  詞・曲:John Bettis/Richard Carpenter 
  (R:1973/06/-<米>/1973/07/10<日>) (HC:2位<米>/5位<日(オリコン)>)
<楽曲について>
 オリジナルはアメリカの兄妹デュオ、カーペンターズのヒット曲。73年、アルバム「NOW&THEN」の中の収録曲の一つとして発表。その後シングルカットされ、同年6月にまずアメリカで、その後イギリス・日本でも同曲のシングル盤がリリースされ、全米(ビルボード)チャートで最高2位日本でもオリコン週間チャートで最高5位(※尚、オリコンの洋楽チャートでは26週連続1位という前代未踏の記録を樹立)の大ヒットとなった。歌詞の中に「ラジオから昔流れてきた歌を懐かしむ」といった趣旨のフレーズが登場することから、日本ではラジオリスナーたちからの評判が高く、各局の洋楽チャート番組でも軒並み高順位に位置付け、特に文化放送の「ALL JAPAN POP20」では同8~9月にかけて、計8週連続で1位の座を保守、最終的には年間1位を獲得している。現在でも多数の歌手によりカバーされ、またCMソングや番組BGMなどでも多用されるなど、現在ではカーペンターズの最大の代表作として親しまれている。
【補足】上記以外で同回放送にて披露された楽曲(判明分のみ記載)
・危険なふたり/沢田研二
・傷だらけのローラ/西城秀樹
・せんせい/森 昌子
・私鉄沿線/野口五郎
・あの鐘を鳴らすのはあなた/和田アキ子
・春一番/キャンディーズ
・瀬戸の花嫁/小柳ルミ子、ほか

<1977年10月10日(第466回)>
・ねえ 麻丘めぐみ
 詞:喜多条忠 曲:川口 真 R:1977/10/05
<楽曲について>
 同年6月20日放送のヒットスタジオで結婚・引退を発表した麻丘めぐみの、通算19枚目にして最後のシングル盤。この出演から約1ヵ月後の11月18日に行われたラストコンサートを最後に5年に及ぶ芸能活動に終止符を打った(その後、83年に離婚し、女優業を中心として芸能活動を再開)。同曲は元々麻丘が結婚・引退を表明する以前より新曲として企画されていた作品であったが、この引退表明を受けて、当初用意された歌詞に一部修正が加えられるなど、ラストナンバーであることを意識した内容に改編した上でリリースされた。
・帰っちまえ! ものえ和恵
 詞:伊藤アキラ 曲:森雪之丞 R:1977/07/-
・走馬燈 奥村チヨ R:1977/09/-
・捨てぜりふ 角川 博 
 詞:千家和也 曲:伊藤雪彦 R:1977/10/25
【メドレー】煙草のけむり~ゲーム 五輪真弓
 ・煙草のけむり 五輪真弓
  詞・曲:五輪真弓 R:1973/10/01 HC:40位(73年)
 ・ゲーム 五輪真弓
  詞・曲:五輪真弓 R:1977/10/21 

<1977年10月17日(第467回)>
・ジャニスを聴きながら あおい輝彦
 詞・曲:荒木一郎 R:1977/10/05 HC:34位
・過ぎてしまえば 森田公一とトップギャラン
 詞:阿久 悠 曲:森田公一 R:1977/08/21
・二人の青春 片平なぎさ
 詞:東海林良 曲:鈴木邦彦 R:1977/10/20
・夢色ヒコーキ 久保田育子
 詞:久保田育子/吉岡 治<補作> 曲:久保田育子/丹羽応樹<補作> R:1977/09/-
「NHKニューソング」(毎月1~2曲、イメージ映像(または歌手のプロモーション映像)と共に歌謡曲を紹介していくという、「みんなのうた」と同様の放送形式による5分間のミニ番組。77年~78年頃にかけて放送)の中で取り上げられた楽曲の一つ

【司会】 芳村真理・井上 順

(77年10月24日放送(第468回)・同10月31日放送(第469回)の曲目については「曲目リスト(54-4) 77年9~10月④」に記載)

(参考)この頃の主な出来事
・10/13 西独のルフトハンザ航空、ボーイング737-200型機がパレスチナ解放人民戦線(PFLP)メンバー4人により西フランス上空でハイジャックされる事件発生。18日、ソマリアのモカディシオに着陸した直後に西独の対ゲリラ特別部隊28人が同機内に強行突入、犯人全員を射殺の上、人質となっていた乗員・乗客86人を救出(ルフトハンザ航空181便ハイジャック事件)。
・10/14 「ホワイト・クリスマス」などのヒットで知られる、1930~1950年代の米国ショービジネス界を代表するスター、ビング・クロスビー(Bing Crosby)が逝去。73歳。
・10/15 長崎で赤軍派を名乗る(但し後にこれは虚偽であったことが判明)2人組による身代金目的によるバスジャック事件発生。翌16日、警官が2人組のうち1人を射殺、残る1人の身柄を確保、人質は全員無事に救出される(長崎バスジャック事件)。


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