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建国後の合衆国-34 南部連合の結成

2024-06-20 20:02:38 | ヨーロッパ・中東・アメリカ全般、歴史・文化・食文化・芸術・建築

建国後の合衆国-33 リンカーン登場https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/ab1969ec659c7371052caf4683c6f7b7
からの続き

 

 

 

南部連合の結成

1860年選挙では、リンカーンが予想通り選挙人票180を得て、ブレッキンレッジ72、ベル39、ダグラス12に大差で当選しました。

しかし、リンカーンの一般投票数は186万(39.8%)にすぎず、ダグラス138万29.5%)、ブレッキンレッジ84万(18.1%)、ベル59万(12.6%)と続きました。

 

来るべきリンカーン政府は、国民の支持率という点では少数派政権となる筈でした。


しかし、南部側から見ると、ダグラスの『住民主権論』も、今となっては奴隷制封じ込めを狙う北部側の欺瞞的戦術に過ぎませんでした。南部の孤立は明らかでした。

1860年12月20日、サウスカロライナ州民代議員大会が連邦離脱を決議し、低南部6州(ミシシッピ、フロリダ、アラバマ、ジョージア、ルイジアナ、テキサス)がこれに続きました。

 

高南部諸州の動向が注目されましたが、その多くは南部の意見対立で去就を決しかねて、南北間の妥協工作を見守りました。

しかし、1861年3月4日に就任したリンカーンは、奴隷制問題に関する共和党綱領の基本原則を維持するという点では一歩も譲らず、南部連合側はサウスカロライナ州チャールストン港外の連邦軍ノサムター要塞の明け渡しを要求し、独立の既成事実を創り出すため、武力攻撃をも辞さない態度を示しました。

 

リンカーンはヴァージニア州の連邦派勢力に対し圧力をかけて、開戦回避のためのサムター守備隊の自発的撤退と引き換えに、ヴァージニア州の連邦残留の保障を求めました。

しかし、ヴァージニアの連邦派はこれを保証できず、1861年4月12日に南部側のサムター攻撃を迎え、有名な『アメリカ南北戦争』に突入しました。

これを機に、ヴァージニアアーカンソー、テネシー、ノースカロライナが南部連合に加わりました。

ただ、奴隷主勢力の弱いヴァージニア奥地の住民は連邦離脱に反対し連邦内にとどまり、ウェストヴァージニア州をつくることになりました。 

 

この『南北戦争』を映画化したのが、ハリウッド映画の『風と共に去りぬ』で、敗北した南部側を描いたものです。

 

一方日本側でいえば、1853年に、ペリーが黒船でやってきて、開国を迫られ開国させられました。  ペリー来航を企画したのが、ロスチャイルド・ロンドン家のメインバンク『NMロスチャイルド&サンズ』と契約した、米国の代理人で弁護士のアーロン・パーマーとペリー(ボストンの財閥)の娘キャロルと結婚した同じく『NMロスチャイルド&サンズ』と契約したオーガストベルモント(財閥)です。

 

ロスチャイルドは、アメリカのビジネスを獲得するために、政府の動を調査させ、アメリカ政府にロビー活動を代理人であるアーロン・パーマーやオーガストベルモントさせていたのです。

私の知る範囲では、アメリカ横断鉄道『アメリカン・エクスプレス』もロスチャイドが融資したと聞いています。 

これ等の背景には、阿片戦争で清から奪えるものは全て奪った大英帝国とロスチャイルドの次のターゲットは日本です。

 

まずは、蒸気船で清に行くための、燃料(石炭)や水・食糧の補給基地として日本を開国させる飛鳥があったのです。 実はアメリカも、清に『阿片商社・ラッセル商会』 を設立し、清と阿片貿易を行っていました。 大英帝国は英国の植民地インドから阿片を取り寄せましたが、アメリカはブッシュ一族がアフガニスタン(当時オスマントルコ領)で栽培した阿片を清に売りつけていました。

最終的には、大英帝国とロスチャイルドは、縫い本を植民地化し、当時の覇権争いをしていたロシア帝国と日本を代理人として使用し、ロシア帝国と戦わせたのです。

これが日露戦争で、日本の戦死者は9万人、大英帝国はゼロ。 そして英国籍のロスチャイルドの兵器会社であるアームストロング社、ヴィッカース社から銃や戦艦を購入させたのです。 日本国内の戊辰戦争でも、ジャーディン・マセソン商会からグラバー(元ジャーディン・マセソン商会の社員)を通じて、南北戦争が終わり在庫化した武器を

長州率いる維新軍に購入させたのです。 巨額の借金を背負った日本がこれらの借金を完済できたのは、バブルで踊る1980年代後半のことでした。 

アメリかは、南北戦争があったので日本を侵略は出来ませんでした。 ある意味、日本は南北戦争に助けられたのです。話を、アメリカの南北戦争に戻します。

 

開戦の際、リンカーン政権にとって、高南部の境界州、特にメリーランドの動向が戦略的に重要でした。

1861年4月19日、メリーランド州ボルティモア市の親南部連合派の暴徒が、北からワシントン州に向かうマサチューセッツ連帯に発砲し、一時首都と北部諸州との間の通信が遮断され、この州自体が脱退しかねない危機が生じました。

連邦政府はボルティモアを迂回しながら補給を続け、事態の鎮静化を待って、5月までにこの都市を支配下に収め、19人の州議会議員と市長を裁判抜きで逮捕投獄しました。

 

1861年秋の選挙では、連邦政府はメリーランド出身兵に選挙休暇を与える一方、憲兵隊長たちに脱退支持者の投票を実力で阻止させて、断固たる連邦支持者を知事に当選させ、反対派を抑え込みました。

境界諸州では厳しい闘争が展開されましたが、結局デラウェア、っケンタッキー、ミズーリの境界三州の連邦脱退を阻止することに成功しました。

 

少し、話が長くなってしまったので、つぎからの投稿は、いよいよ本格的な南北戦争について書いてみたいと思います。

 

 

 

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PS.

・アメリカを正しく認識する 建国までの歴史概略シリーズのまとめhttps://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/c92a98cc78bf8a2cff02eab33b4b245b

 



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