【GS-6 ゴールドマン・サックスとリーマン・ブラザーズの決裂】
シアーズの株式公開を成功裏に終え、ゴールドマン・サックスとリーマン・ブラザーズはFWウルワースの株式公開引受主幹事の地位を勝ち得ました。
シアーズとウルワースの上場はともに大成功でしたが、引受としては二流の仕事とみなされていました。
当時、押しも押されもせぬ一流の銀行と目されていたJPモルガンは、5セントや10セントの商品を扱うような会社の資金調達を行うのは品位にかかわる、とゴールドマン・サックスのパートナーに次げています。
欧州のロスチャイルドがアメリカ市場に参入しようとしましたが、ユダヤ人差別で参入できなかったので、英国ウェールズ出身のWASPであるモルガンをアメリカでの代理人として使ったので、モルガンのバックには席最強財閥のロスチャイルドがいたからです。
ロスチャイルド財閥-111 国際金融財閥の序列
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/af41696ec05203f68b46d63b897e9b3d
ちなみに、幕末にやってきたペリー提督も、ウォーる街では有名なペリー財閥で、日本に来航してきた背景にはロスチャイルド財閥とベルモント財閥の影があり、」中国・日本を植民地化するためでした。 詳しくはこちら。
ロスチャイルド財閥-165 ロスチャイルドと日本の最初の接点
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/02bdf390eb7d05f370400ae4cb74e9da
中国は阿片戦争で大英帝国と大英帝国を操るロスチャイルドで完全に植民地化されましたが、日本にとって幸運であったのが、阿片戦争で時間稼ぎができたことと、当時アメリカ南北戦争が勃発し、アメリカは内乱で忙しかったからです。
南北戦争が終わって大量の武器・兵器が在庫となり、それらは上海のジャーディン・マセソン商会(ロスチャイルドと親戚)に流れました。 当時の阿片戦争を仕切っていたのがユダヤのサッスーン財閥、ユダヤのジャーディン・マセソン、そして両家とも親戚のロスチャイルドです。
ロスチャイルド財閥ー20 上海・阿片王サッスーン
https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/9ad7cddadc133bc0a51ef005d45fa776
阿片戦争で清(中国)から奪えるものは全て奪った大英帝国のターゲットが日本です。 それで元ジャーディンマセソン商会の社員であったグラバーが長崎にグラバー商会を設立し、ジャーディン・マセソン商会から武器を取り寄せ、坂本龍馬を通じて維新軍に流れ、戊辰戦争(維新軍vs徳川軍)です。
そして当時の世界覇権は大英帝国Vsロシア帝国。
狡猾なイギリスは長州を中心とする維新軍(明治政府)を金と女?で篭絡し、日本を代理人としてロシアと戦わせたのです。
これが日露戦争の真実。
日露戦争の戦費がない日本は、クーン・ローブ商会のジェイコブ・シフ(ロスチャイルドと親戚)とロスチャイルド・ロンドン家とパリ家に戦時国債を買ってもらい、ロスチャイルドGrの兵器会社であるアームストロング社とヴィッカース社から十・大砲・弾薬など兵器、また戦艦を購入し、なんとかロシアに勝利することができました。
ちなみに、日本海海戦で大活躍した戦艦・三笠は、ヴィッカース社製です。
そして日露戦争での戦死者は9万人、一方狡猾なイギリスの死傷者はゼロ。 日本は巨額の借金が残り、完済できたのがバブルに踊る1980年代後半。 完全に大英帝国とロスチャイルドのマネーゲームに利用されたのです。
・ロスチャイルド財閥ー26 南北戦争https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/72efc2313bac4357d3a555337133143b
・ロスチャイルド財閥ー27 幕末・明治維新https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/2355a3b6e6b91eda6703f158d91a9b83
・ロスチャイルド財閥ー28 アメリカ金本位制への策謀https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/ccf2d9636cd5e57c3a836e49449feed8
・ロスチャイルド財閥ー40 世界に拡散する金本位制と中央銀行https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/22e7a7398de94b298396b5b503a87661
・ロスチャイルド財閥ー48 ロシア南下と日英同盟https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/c71dae618b77830471a5bc5b3e9763ea
・ロスチャイルド財閥ー51 日露戦争https://blog.goo.ne.jp/renaissancejapan/e/5386bf54325637286f20e225254b974d
・ロスチャイルド財閥ー54 日露戦争後のロスチャイルド家
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話を、ゴールドマン・サックスに戻します。
引き受けはまだ新しい事業分野であったため、ゴールドマン・サックスは試行錯誤を続けていましたが、投資家を思う気持ちでは他社をはるかに凌いでいました。
クライン・ウォートとのパートナーは、株式公開価格の値付けをしたポール・サックスに次のように言っています。
「普通株の公開価格を決定するにあたり、いくつかの誤りがあったように思います。 エルウースでは、過小評価に偏りましたが、これは一般投資家にとっては良いことでありました。
最近行われたフッドリッチの普通株公募では、その公開価格は同社の本質的な価値を正しく反映していたと確信しておりますし、今後さらにその価値は上昇するものと考えています。
しかし、公開時に8分の1の価格を支払い、数週間待てば数ポイントも低い値段で買えたのにと思っている投資家にとって、それは慰めとはならないでしょう。
弊社の営業力をもってすれば高めの価格で売りさばくことは可能でありますが、その力を乱用しないように注意する必要があると思います。
以上は、単なる意見、あるいは友人としての好意のアドバイスだとご理解いただけるものと思います。 弊社も御社のご成功を心より祈念しております」。
その後30年間、ゴールドマン・サックスとリーマン・ブラザーズは、あたかも一つの会社であるかのように、発行体56社、発行案件114の引受を共同で行っています。
ユナイテッド・シガー社、メイ・デパート、アンダーウッド・タイプライター社、コンチネンタル・カン社、スチュードベーカーなどが両社の顧客に数えられます。
当初は動きが鈍く、売り切るまでに何ケ月も必要としましたが、時と共に両社の評判は伸び、第二次世界大戦前の頃には、ゴールドマン・サックスとリーマン・ブラザースの案件は、公募価格が決まる前から完売されるまでになりました。
両社の共同事業は利益をもたらしましたが、同時に問題も多く、両社の間に横たわる不信感は公然の秘密でした。共同主幹事を行っている頃には、両社のパートナーはほぼ毎日昼食を共にしていました。
ある日リーマン・ブラザーズのオフィスで食事することになっていたとき、サム・サックスは到着してすぐ、金庫の鍵をかけてくるのを忘れたのでちょっと中座するとフィリップ・リーマンに言いました。
リーマンは部屋を見回し、にやりとしながらサムにこう言いました。
「心配することはないよ、サム。
僕らは全員この部屋にいるから」何年もの間ゴールドマン・サックスは、ビジネスの大半はうちが撮ってきたものだからヘンリー・ゴールドマンが当初取り決めた50%よりも多い手数料を受け取るべきだと強く主張してきました。
うちの顧客がいなかったらリーマン・ブラザーズは引受業務をこなすことが出来なかっただろう、とゴールドマン側は言います。 当然ながらリーマン・ブラザーズはそうは考えませんでした。
ゴールドマン・サックスのパートナーは欲の皮の突っ張った利己的な人たちで、「墓石(ツームストーン)」に自分の名前が先頭に書かれることだけを考えている、とリーマン側は思っていました。
両社の関係は1920年代後半に悪化し、真っ向から衝突するようになり、1936年(昭和11年)、覚書を交わして正式に関係を清算しました。
大口顧客は両者の間で分配され、41社はゴールドマン・サックス、残りの19社はリーマン・ブラザーズが担当することとなりました。
その後も長い間、両社の間には大きなしこりが残りました。
すでに引退したパートナーたちは、彼らが若い頃には、リーマン・ブラザーズは軽蔑すべき会社だぞと、先輩から教わったものだと言います。
しかし、両社は取り決めを守り、互いの縄張りを荒らすことはしませんでした。
サム・サックスとヘンリー・ゴールドマンが描いていた総合投資銀行の夢は実現しつつありました。
CPで築いた顧客との関係のおかげで、引き受けの仕事は安定して入ってくるようになっていました。
新株を買うのは、海外ではパートナーのクラインウォートなどの顧客投資家で、国内では購入意欲を強めていた一般投資家でありました。
総合投資銀行としてのゴールドマン・サックスの地位が確固たるものになったかと思われたそのとき、パートナーたちが努力して作り上げてきた結束力の強い組織が綻びだしました。
第一次世界大戦後はヨーロッパを二分し、またゴールドマン・サックスを二分しました。
ヘンリー・ゴールドマンはドイツ系ユダヤの出自を強く誇りに思い大切にしており、はばかることなくドイツを支持し、戦争でもドイツを支援しました。
激しやすく、熱しやすく、人に教訓を垂れるのを好む彼が、ドイツを無条件に支持して、その愛国心を隠そうとしなかったために、会社の評判は大きく損なわれました。
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