《線の迷宮<ラビリンス>2―鉛筆と黒鉛の旋律》@目黒区美術館
9人の作家による鉛筆画の展覧会を9/9までやっている。
小川信治: 古ぼけた写真そのままのイメージに描かれた鉛筆による細密画。しかし、あるはずの凱旋門が無かったり、ビッグベンやピサの斜塔が2つ並んでいたりする。よくよく見ると時計の枠は、フリーハンドで描いたらしく歪んでいたりするのだが、全体を見ると写真そのもの。いいなあこういうの。他にも、イエスのいない最後の晩餐や、イエスしかいない最後の晩餐など、面白みに溢れている。置いてあった作品集を見たら、鉛筆画ではないがフェルメールの絵の中の人間だけいない作品や、受胎告知の告知するほうがいなかったり、告知されるほうがいなかったり、春信の浮世絵の登場人物ふたりのうち、ひとりだけしかいない作品などもあった。いずれにしても消える前の人物で隠れていた背景は勝手に想像して繋ぎ合わせることになる。この得意な繋ぎ合わせを活用して、子供たちなどが描いたいろいろな絵と絵のあいだに小川氏が絵を繋ぎあわせて、終わりの無いループ絵を作るという無限風景画がワークショップに展示されていた。それぞれの人の描く線の太さ、細さ、うまさ、へたさなどの特徴をそのまま捉えて、いい具合に繋がった世界が360度展開されていた。
小川百合: 世界の由緒ある階段や図書館の書棚を鉛筆で描いている。暗がりの中にうっすらと光る階段や書物が重厚で静寂な雰囲気を醸し出している。そして、使い込んで2センチくらいになったチビた鉛筆をまるで剣山のように箱にたくさん並べ立てて置いてあった。
妻木良三: なんかニュメニュメする得体の知れないモノ、空間を描いている。鉛筆で描いたとは思えないその妙な造形感が面白い。
篠田教夫: 貝殻やフジツボのくっついた断崖の風景などを幻想的に緻密に、根気よく描いてある。「擬態C」は、貝殻の刺さっている砂の山が、さりげなく女体になっちゃってたりして。
9人の作家による鉛筆画の展覧会を9/9までやっている。
小川信治: 古ぼけた写真そのままのイメージに描かれた鉛筆による細密画。しかし、あるはずの凱旋門が無かったり、ビッグベンやピサの斜塔が2つ並んでいたりする。よくよく見ると時計の枠は、フリーハンドで描いたらしく歪んでいたりするのだが、全体を見ると写真そのもの。いいなあこういうの。他にも、イエスのいない最後の晩餐や、イエスしかいない最後の晩餐など、面白みに溢れている。置いてあった作品集を見たら、鉛筆画ではないがフェルメールの絵の中の人間だけいない作品や、受胎告知の告知するほうがいなかったり、告知されるほうがいなかったり、春信の浮世絵の登場人物ふたりのうち、ひとりだけしかいない作品などもあった。いずれにしても消える前の人物で隠れていた背景は勝手に想像して繋ぎ合わせることになる。この得意な繋ぎ合わせを活用して、子供たちなどが描いたいろいろな絵と絵のあいだに小川氏が絵を繋ぎあわせて、終わりの無いループ絵を作るという無限風景画がワークショップに展示されていた。それぞれの人の描く線の太さ、細さ、うまさ、へたさなどの特徴をそのまま捉えて、いい具合に繋がった世界が360度展開されていた。
小川百合: 世界の由緒ある階段や図書館の書棚を鉛筆で描いている。暗がりの中にうっすらと光る階段や書物が重厚で静寂な雰囲気を醸し出している。そして、使い込んで2センチくらいになったチビた鉛筆をまるで剣山のように箱にたくさん並べ立てて置いてあった。
妻木良三: なんかニュメニュメする得体の知れないモノ、空間を描いている。鉛筆で描いたとは思えないその妙な造形感が面白い。
篠田教夫: 貝殻やフジツボのくっついた断崖の風景などを幻想的に緻密に、根気よく描いてある。「擬態C」は、貝殻の刺さっている砂の山が、さりげなく女体になっちゃってたりして。