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自画像の証言

2007-08-27 00:05:42 | 美術[さ]
自画像の証言@東京藝術大学美術館 陳列館

 芸大生の卒業制作に自画像を描くというポリシーが、100年以上前に、黒田清輝によって提唱され、現在にまで続いているということで、その自画像を9/17まで展示している。入場無料。ノスタルジックな煉瓦造りの陳列館1階には、初期の頃からのいろいろな作家の自画像が、ほとんど同じサイズ、落ち着いたシブい色合いで並んでいる。藤田嗣治、佐伯祐三、荻須高徳などの自画像もあった。

 次に2階に上ると、昭和から現代に至る作家の展示で、だんだんとサイズも素材もてんでんばらばらになってくる。「自画像」なのにどこが顔だかわからん絵、それならまだしも、そもそも顔など描いてない絵、立体、いや、それならまだしも、なんだかわからない物体、紙、木、携帯電話・・・。いろいろな解釈としての「自画像」が卒業制作として提出されてしまったようだ。そのあまりの変わり様に、笑うしかなかった。その中に、千住博、村上隆、松井冬子などの名前もあった。他にも、「自画像」なんだけど「裸婦」だったり、脳ミソがはみ出した「自画像」だったり、幼児が書くウルトラマン O=(%)o みたいな「自画像」だったり、「自画犬」「自画虫」「自画テープ」、顔もさまざまである。

 はたして黒田清輝は、100年後の「自画像」というものがこんなことになると想像したであろうか。

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