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1409 古田織部美術館 古田織部と京・堺の茶人たち

またまた京都

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古田織部美術館

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秋季展「古田織部と京・堺の茶人たち」
期間:9月6日(土)~ 12月14日(日)

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共筒茶杓 銘「洗耳」 山上宗二作
シミ竹、露は丸形で蟻腰の利休形茶杓。共筒には号の瓢庵と記されている。銘の「洗耳」は世の中の汚れた事を聞いた耳を洗い清めると言った意味だそうで、 天正18年小田原征伐のおり豊臣秀吉の怒りをかい耳と鼻を削がれ斬刑に処せられた宗二には、なんだか皮肉な銘です。
共筒茶杓 銘「五祖・六祖」 津田宗及作
二本入でどちらも止節となっている。筒は変った形状で挽物加工が施されている。銘の「五祖・六祖」とは中国禅宗の始祖・達磨大師から数えて5番目・弘忍、6番目・慧能の事。二本入茶杓が何時頃から登場したのかは不知ですが、かなり早い時期のモノではないでしょうか。
共筒茶杓 大富重伝作
無節、櫂先が匙のように丸くなっている。筒の表には「茶杓 竹田隼人佐殿 まいる 大富重傳作」と彫られており裏には「天正五年正月廿三日」とあるそうです。
大富重伝は珠光の弟子で京の茶人大富善好とされています。さてこれは贈筒な訳ですが 「天正五(1577)年」の年記だと珠光の弟子が贈ったとするのは少々無理があるようです。正木美術館にも重伝作で「永禄八年(1565)」の年記のものがありますが、どちらも後の時代の茶人が贈ったものなのでしょうか。
竹茶杓 古田織部作
節がやや下にあり櫂先は左肩下がりで、節より上の色が左右で違う片身替りとなっている。
追筒は京の釜師初代・名越浄味。
さてこの美術館は、今年の春開館し三度(春・夏・秋)展示会を開いているが3回とも違う織部茶杓が展示されています。果たして後いくつ織部茶杓が出てくるのか楽しみです。
共筒茶杓 丿貫作
露は三角形で撓はほとんど無く、肉厚の茶杓。他の丿貫茶杓と比べて奇抜で素人作りのような作品。
丿貫は独自の茶の湯を行なった人物ではあるが、利休も認める茶人でありこの茶杓は少々感心しない。
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