唐史話三眛

唐初功臣傳を掲載中、約80人の予定。全掲載後PDFで一覧を作る。
その後隋末・唐初群雄傳に移行するつもりです。

開城

2006-09-11 08:55:13 | Weblog
潞州城は河東李克用の將李嗣昭の兵に囲まれている。

しかし籠城の体制は万全であり、数ヶ月程度はびくともしない。

そのうちには朱全忠の援軍が到着するはずだ。

河東軍も攻囲したものの半分あきらめていて、急攻しようとはしない。

しかし城内では守將丁會が悩んでいる。

「全忠様は古くからの仲間を次々と粛正している」

「狡兎死して良狗烹られる」ということもある。

やや老いて気弱になってきた會には気になる。

全忠が盗賊の仲間であったころから仕えているので

いろいろと表に出せないことを知っている。

やがて皇帝にならうとする全忠にはじゃまであろう。

「俺はいつも最前線に送られていた」

「死ねばよし、守ればよしか」

城外の大軍を見ていると、なぜか非常な疲れを覚えていた。

昭宗皇帝を弑逆されたという報が入ったとき。

會の中でなにかが切れた

「もうたくさんだ、休みたい」

會は開城することを決めた。
コメント
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