唐宰相一覧［除皇族］79.崔詧

崔詧。字は？。羅詧/崔察とも
藍田人
［新旧ともに傳なし］
光宅元年則天が実権を得るため裴炎等を弾劾するの
に監察御史として活躍。
著作郎より一気に正諫大夫同鳳閣鸞台平章事として宰相に。
しかし宰相としての才能はなく、翌垂拱元年罷免。
その後夏官［兵部］侍郎になり、
永昌元年閏月に宰相魏玄同と同時に暗殺された［理由不明］。
［宰相履歴］
光宅元年10月正諫大夫［諫議大夫］同鳳閣鸞臺平章事
～垂拱元年3月罷

唐宰相一覧［除皇族］78.沈君諒

沈君諒。字は？。
湖州武康人。
［新旧ともに傳なし］
光宅元年則天が裴炎等を弾圧して専権を握るのに、崔詧と共に協力し、
右史（起居舎人）より一気に登用されて正諫大夫
同鳳閣鸞台平章事として宰相に。
しかし宰相としての才能はなく、垂拱元年罷相される。
その後は不明。
［宰相履歴］
光宅元年10月正諫大夫［諫議大夫］同鳳閣鸞臺平章事
～垂拱元年2月罷

唐宰相一覧［除皇族］77.騫味道

騫味道。字は？。
金城人。
考功員外郎時代に則天に認められ
則天臨朝時、左肅政台御史大夫として則天親政に反対した
宰相裴炎を弾劾する。
功績により檢校內史同鳳閣鸞台三品として相となる。
守內史に進む。
垂拱元年則天の不興を受けて青州刺史に貶される。
また左肅政台御史大夫に戻り、垂拱4年9月同鳳閣鸞台平章事。
12月部下である酷吏の殿中侍御史周矩に恨まれ誣告され、
子の辭玉と共に誅殺される。
［宰相履歴］
①光宅元年10月檢校內史［中書令］同鳳閣鸞臺三品
～垂拱元年正月守内史同鳳閣鸞臺三品～4月貶州刺史
②垂拱4年9月左肅政台御史大夫同鳳閣鸞台平章事～12月殺

唐宰相一覧［除皇族］76.李景

李景。字は？。
則天臨朝時、酷吏の一員として鳳閣舎人（中書舎人）に登用され。
則天の執政に反対する宰相裴炎を弾劾する。
功績により同鳳閣鸞台平章事となるが、相としての能力はなく
すぐに司賓（鴻臚）少卿に格下げになる。
その後文昌右丞を経て永昌元年天官侍郎となり
長壽元年吏部尚書に昇進した。
［宰相履歴］
光宅元年10月鳳閣舍人同鳳閣鸞臺平章事～10月罷

唐宰相一覧［除皇族］75.武承嗣

武承嗣。字は？。
荊州都督士矱の孫
則天順聖皇后の兄元爽の子。
元爽は前妻の子であり、後妻である則天の母楊氏
とは折り合いが悪かった。
則天は少府少監の元爽を濠州刺史に左遷し、
やがて振州に配流した。
元爽の死後、承嗣は召還されて尚衣奉御となり
周國公を嗣いだ。
凡庸な武氏一族の中では比較的有能であったので
秘書監に昇進する。
則天が臨朝すると武氏の祖先の祭祀など活躍し，
嗣聖元年禮部尚書、ついで太常卿、同中書門下三品
として相となったがすぐ罷。
垂拱中春官（吏部）尚書同中書門下三品。
載初元年文昌左相（左僕射）同鳳閣鸞台三品
兼知內史（中書令）事。
天授元年東都に武氏七廟を創置する。
則天が即位し魏王となる。
周建国に活躍し李氏皇族を誅滅させ、
唐に思いをよせる官僚群を酷吏を指嗾して弾圧した。
功績により實封千戶監修國史。
皇嗣（睿宗）を廃してみずから太子となろうと策謀
したが、結局則天は許可しなかった。
如意元年特進に昇進し太子太保となり罷相。
太子となる夢は実現せず失意のまま卒する。
贈太尉、并州牧，謚曰宣。
子の延基が魏王を嗣いだが張易之等に讒言され殺される。
［宰相履歴］
①.光宅元年閏5月太常卿同中書門下三品～8月罷
②.垂拱元年2月禮部尚書同中書門下三品～3月罷
③.載初元年3月納言～天授元年1月文昌左相同鳳閣鸞臺三品
～長壽元年8月罷
④.神功元年6月同中書門下三品～7月罷

唐宰相一覧［除皇族］74.韋弘敏

韋弘敏。字は不明。
［新旧とも傳なし］
杜陵人
祖父是は隋朝汴州刺史
延載元年鳳閣舎人として李昭を讒言。
光宅元年中宗即位時左散騎常侍より太府卿同中書門下
三品として宰相。
中宗の皇后韋氏と同族だったためである。
十月裴炎に坐し汾州刺史に貶される。
［宰相履歴］
光宅元年正月太府卿同中書門下三品～10月貶汾州刺史

唐宰相一覧の中間まとめについて

唐宰相一覧もかなり進んできました。
下記の唐史資料集の唐宰相一覧［略伝リンク附き］に
高宗までの分を転載しています。
唐史資料集
最終的には全部をこちらに集約するつもりです。
ファイル形式はリッチテキスト［.rtf］です。
ワードが起動するはずです。

唐宰相一覧［除皇族］73.魏玄同

魏玄同。字は和初。定州鼓城人。
祖士廓は齊為輕車將軍。
進士に合格し長安令に進む。
司列大夫（吏部郎中）になるが上官儀に連座
して嶺南に流される。
上元初に赦されて岐州長史。
人事に優れていたので再び吏部侍郎になる。
永淳元年門下同承受進止平章事・鉅鹿縣男とし
て宰相に連なる。
文昌左丞・鸞台侍郎同鳳閣鸞台三品に進む。
地官尚書・檢校納言となり裴炎と連帯する。
酷吏周興に恨まれ、玄同が「武后は耄碌している、
早く息子に譲ればよい」と言ったと讒言し、
武后の怒りをかって殺された。
反論しなかった所をみると実際に言ったのかも知れない。
子の恬も進士に合格し潁王傅に至る。
［宰相履歴］
永淳元年4月吏部侍郎並與中書門下同承受進止平章事
～弘道元年12月黄門侍郎同中書門下三品
～垂拱元年7月鸞臺侍郎～2年3月地官尚書～3年8月兼検校納言
～載初元年閏9月殺

唐宰相一覧［除皇族］72.郭正一

郭正一。字は？。
定州彭城人。
貞觀中に進士に合格。
中書舎人・弘文館學士に進む。
永隆二年遷秘書少監・檢校中書侍郎となる。
同中書門下平章事として宰相に連なる。
永淳二年正任の中書侍郎となる。
旧事に明るく、詞学に優れ、制敕の作成を主とした。
則天が即位すると宰相を免ぜられ國子祭酒となり
ついで晉州刺史に出された。
やがて麟台監となり、また檢校陝州刺史。
永昌元年酷吏に徐敬真の事件に連座させられ
嶺南に流され殺される。
［宰相履歴］
永淳元年4月祕書員外少監同並與中書門下同承受進止平章事
～弘道元年4月中書侍郎同中書門下平章事
～11月兼於東宮平章事～12月罷

唐宰相一覧［除皇族］71.劉景先

劉景先。本名齊賢。字は？。
宰相祥道の子
父の廣平郡公を嗣ぐ。
侍御史より晉州司馬。
章懷太子の名を避けて改名し景先。
永淳中に黃門侍郎同中書門下平章事として宰相。
弘道元年兼于東宮平章事。
中宗廃位後侍中となり、高宗山陵造営にあたる。
裴炎を弁護して失脚し普州刺史、さらに貶吉州長史。
永昌中則天の命により誣告されて自殺、籍沒其家。
子孫従一により建中三年に贈太子太保。
［宰相履歴］
永淳元年10月黃門侍郎同中書門下平章事～弘道元年11月兼東宮平章事
～12月守侍中～光宅元年11月貶辰州刺史

唐宰相一覧［除皇族］70.岑長倩

岑長倩。字は？。文本の兄文叔の子。
文本の養子となる。
永淳中，兵部侍郎同中書門下平章事として宰相。
垂拱初，夏官尚書（兵部尚書）より內史（中書令）
知夏官事に進む。
文昌右相（右僕射）・國公となる。
則天に迎合し實封五百戶。
天授二年特進輔國大將軍を加えられる。
しかし武承嗣を皇太子とすることには反対し則天や
武一族の意に逆らい、武威道行軍大總管として吐蕃
征討に出されるが途中で召還され殺される。
睿宗即位後に官爵を復される。
［宰相履歴］
永淳元年4月兵部侍郎同並與中書門下同承受進止平章事
～弘道元年12月兵部尚書～垂拱2年4月内史
～3年9月後軍大総管～天授元年1月文昌右相同鳳閣鸞臺三品
～2年5月武威道行軍大總管～6月輔國大将軍～10月殺

唐宰相一覧［除皇族］69.郭待擧

郭待舉。字は？。
［新旧とも伝はない］
穎川人。
永淳元年4月黄門侍郎から岑長倩・郭正一・魏玄同とと
もに中書門下同承受進止平章事として相に連なる。
光宅元年11月罷免され左庶子となる［裴炎に坐す］。
12月劉景先と共に貶され岳州刺史。
［宰相履歴］
永淳元年4月黄門侍郎同並與中書門下同承受進止平章事
～弘道元年4月検校太子右庶子～12月左散騎常侍
～光宅元年11月罷。

唐宰相一覧［除皇族］68.崔知溫

崔知溫。字は不明。
許州鄢陵人。
祖父樞は司農卿。父義真は陝州刺史。戸部尚書知悌弟。
蔭位で左千牛。
麟中靈州都督府司馬として有害であった
斛薛を河北へ移した。、
蘭州刺史に移り黨項を来降させる。
その後尚書左丞に進む。
黃門侍郎同中書門下三品兼修國史として相となる。
永隆二年七月守中書令に進む。
永淳三年3月57才で卒する。贈荊州大都督。
子の泰之は開元中工部尚書に至る。
［宰相履歴］
永隆元年4月.同中書門下三品～開耀元年閏7月.守中書令
～弘道元年3月.薨

唐宰相一覧［除皇族］67.王徳眞

王眞。字は？。
［新旧共に傳無し］
雍州人。
岳州刺史王武宣の子。
永隆元年中書侍郎同中書門下三品として相になる。
九月解任され太常卿兼相［豫］王府長史。
光宅元年相王が即位し侍中となる。樂平縣男。
垂拱元年理由は不明だが同州刺史に貶、即日象州に流される。
［宰相履歴］
永隆元年4月.同中書門下三品～9月.罷.
光宅元年2月.侍中～垂拱元年5月.罷→流

唐宰相一覧［除皇族］66.裴炎

裴炎。字は子隆。
絳州聞喜人也。
弘文生となり在館十年載、春秋左氏傳や漢書に通暁する。
明經に合格し濮州司倉參軍。
累進して兵部侍郎中書門下平章事となり、
侍中・中書令に進む。
永淳元年高宗幸東都時に太子を輔佐する。
中宗が即位し妻の父韋玄貞を侍中に欲するが拒否。
則天と謀議し、劉禕之・程務挺・張虔勖などとともに中宗を
廃位して豫王旦を立てた。定策の功で河東縣侯。
則天が臨朝し、豫王を皇嗣に降し、武氏七廟を建てようと
するが、極諫して止める。
また韓王元嘉や魯王靈夔等など皇族を誅する議にも激しく
反対し、則天や武一族の不興を受ける。
文明元年改称し內史。
秋に李敬業（勣の孫）が則天の奪国に反した時、炎は豫王の
親政を求めて則天の激怒を招く。
光宅元年十月殺される。
睿宗復位後，贈益州大都督
子の彥先は太子舎人に終わる。
［宰相履歴］
永隆元年4月.同中書門下三品～開耀元年閏7月.侍中
～永淳元年4月.留輔皇太子～弘道元年11月.兼東宮平章事
～12月.中書令～光宅元年10月.殺