子供のころの話。
「メロンはここが一番うまかとぞ!」
と、いって、親父がメロンのじゅるじゅるのところを種ごと食べた。
うえっ、と思った。
じゅるじゅるの部分を取り除く私を、親父はバカを見るような目で見つめていた。
あれから40年が経つ。
久しぶりにメロンを食べる親父を見た。
じゅるじゅるのところをスプーンで丁寧に取り除いて食べていた。
子供のころの話。
「メロンはここが一番うまかとぞ!」
と、いって、親父がメロンのじゅるじゅるのところを種ごと食べた。
うえっ、と思った。
じゅるじゅるの部分を取り除く私を、親父はバカを見るような目で見つめていた。
あれから40年が経つ。
久しぶりにメロンを食べる親父を見た。
じゅるじゅるのところをスプーンで丁寧に取り除いて食べていた。
AVアンプとはアダルト・ビデオ用アンプのことではない。
正しくはオーディオ・ビジュアル・アンプ。
分かりやすくいうとホーム・シアター用アンプのことをいう。
以上。
家の中に蟻が異常発生している。
殺したくはないがここまでうろちょろされたらかなわない。
パソコンのディスプレーの上を何匹も歩き回っている。
心を鬼にして潰す。
できるだけ痛みのないように一瞬で粉々に潰す。
気持ちのいいものではない。
後ろめたさは常にある。
「アリの巣コロリ」がまったく効かない以上こうするしかないのだ。
思えば、過去に蜘蛛は幾度か助けたことがある。
もし、私が地獄に落ちるようなことがあれば天から何本かの蜘蛛の糸は降りてくるだろう。
ありがたい話だが、きっと登りきる前に蟻さまがその糸をことごとく噛み切ってしまうことだろう。
PM11:00。
書類が消えた。
「パーソン・オブ・インタレスト」を見ている一時間の間に消えた。
確認申請の正が見つからない。
パソコン机の上に置いていた。
確かに置いた。
念のためにコピー機のとなりの台と打ち合わせ机の上を探す。
ない。
またパソコン机の上を探す。
ない。
またコピー機のとなりの台と打ち合わせ机の上を探す。
ない。
それを三回繰り返す。
どこにもない。
手品のようなことが起きてしまった。
書類の厚みは5ミリほどある。
簡単に消えはしない。
考えられるのは、どこかに滑り落ちたのだ。
パソコン机のとなりの台から滑り落ちたのだ。
となりの台に乗せたおぼえはないがそれしか考えられない。
そう結論付けて、目星の箇所を覗いてみる。
ほら、あった。
ムムッ?
書類を綴じていた黒紐が抜けている。
もしや。
いや、そうに違いない。
この黒紐を付け狙うのはあやつ。
書類を盗んだ犯人は、すぐ隣でふんぞり返って寝ているロシアン・ブルーだ。
以前も同じことを書いた。
あらためてもう一度書く。
法的解釈はどうでもいい。
人間は犯罪を犯すと、あるいは犯罪に結びつくことを画策するとその時点から犯罪者になる。
ものすごく当たり前のことだが、それ以前は犯罪者ではない。
なのに、逮捕されて公表される写真はそのとき以前に撮られたものを平然と使う。
犯罪とは無縁のころの写真であるのに平然と使う。
やったことは非道であっても、何十年も昔の子供のころの写真を持ち出すことはないだろう。
彼だって子供時代は人一倍孝行息子だったかもしれないのだ。
犯罪は許せないが、遠い過去にさかのぼって無垢な少年まで犯罪者にしてしまうのは疑問だ。
今週は頑張りすぎた。
けして歳のせいではないがヘトヘト。
昼寝をしてもチオビタゴールドを飲んでも回復しない。
やはりあれに頼るしかないのか。
現場の帰りにユンケル買ぉ。
終わりが近いのか、今回、主要な悪玉が二人も死んでしまった。
ホッと胸を撫で下ろすも、寂しさを隠しきれない。
憎っくき悪玉とはいえ、彼女らの極みの演技とキャラをもう見れないのは惜しい。
最後まで見たかった。
それにしても精神科病棟『アメリカン・ホラー・ストーリー』はすごい。
並はずれた出来栄えだ。
ストーリーも演出も演技も圧巻。
ホラーに関しては常に作る側の視点で見てしまうがこのように豪華なホラーは考えもつかない。
いろんなファクターを贅沢三昧に盛り合わせているのに無理がない。
それぞれが矛盾することも離反しあうこともない。
むしろ、それぞれが相乗しあってよりドラマチックな物語になっている。
当初、あまりにスピーディーすぎてどこかで息切れすると思っていた。
あるいは安っぽくなるかボロがでると思っていた。
だが、もはやこの勢いは止まりそうにない。
ここに至るまでの完成度からしてそう確信する。
鉄壁だ。
おそらく、この傑出した恐怖は最後の最後まで続くのだろう。
★★★★☆