中央:完璧系スーパーマン
右:完璧系スーパーマンの模倣
左:渋み系スーパーマン
本州から持ち込まれた熊を除けば、九州の熊は50~60年前に絶滅している。
絶滅の要因はおそらく人であろう。
環境悪化と乱獲によるものと思われる。
人間の愚かさが招いた悲劇なのだが、結果としてそれでよかったと思う。
熊のいる山には入りたくない。
孫が来月10日で一歳になる。
誕生祝いをしないといけない。
ネットでお祝い金の相場を調べてみる。
祖父母の額しかついていない。
これでは親の額がわからない。
なんだよこれは、と思ったら私は親ではなかった。
祖父であった。
そもそも50代でジジイを自覚するのは無理があるのだ。
徳島君がタイヤを買いにいくからついてきてくれといった。
なにかの応募に当選してスズキの車をタダでもったという。
見たところトラックとランドクルーザーを掛け合わせたような形をしている。
アメリカの荒野を走っているようなゴツイ車だった。
ススギにこんな車があったとは知らなかった。
徳島君の話によると、車をもらったがタイヤが付いてなかったそうだ。
車が特殊だから特殊なタイヤでないと釣り合わないという。
二人でカーショップに行ってホイール付のタイヤをいろいろ見て回った。
どれも場違いなタイヤだった。
おそらく日本にはこの車に合うタイヤはないのだろう。
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夢だった。
その朝、徳島君から電話があった。
仕事の話だった。
ついでに夢の話をした。
「あんたも同じ夢見らんやったね」
当然、私だけの夢だった。
リビングにグランドピアノが置かれていた。
ピアノの良し悪しはわからないが高級そうには見えなかった。
無名なんです、って言われたんで、カワイですかと聞いてしまった。
そんな有名なピアノではありません、と言われた。
英語でメーカー名を言われたが、当然、初めて聞く名前だった。
帰ってから名前をネットで調べた。
欧州のメーカーだった。
6年前に倒産していた。
まったく注文がなくなってしまい倒産に至ったと書かれていた。
あのとき、ピアノのことを語ったご主人のことが無性に侘しく思えた。
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夢だった。
悲惨な状況とはいえ、角の石垣と城の床組の忍耐には頭が下がる。
というか、このようになっても床組が崩壊しないのはある意味驚異である。
現代木造建築では考えられないこと。
土台が一体の梁構造になっているだけでなく、持ち出し梁としての機能もある。
こういう事態をある程度想定していたかのような堅牢な床組である。