先週、調査にいった自動車整備工場のトイレ。
一見普通そうに見えてそうではない。
和と洋の違いはあれどどちらも大便器。
二つあっても二人が同時に使うことはできない。
誰かが奥の和便器を使っているときに、手前の洋便器を使うことは可能。
しかし、奥の和便器の人が先に用を済ませて出てきたときは気まずいことになる。
先週、調査にいった自動車整備工場のトイレ。
一見普通そうに見えてそうではない。
和と洋の違いはあれどどちらも大便器。
二つあっても二人が同時に使うことはできない。
誰かが奥の和便器を使っているときに、手前の洋便器を使うことは可能。
しかし、奥の和便器の人が先に用を済ませて出てきたときは気まずいことになる。
〇野さんの印鑑がない。
わざわざ作った印鑑なのに見つからない。
中間検査の書類に〇野さんの押印が必要だ。
昼イチで提出する予定だったのに見つからない。
なぜない。
どこに消えた。
机の下に落ちたのか?
机の下は配線やら機材のスクラップやら書類やらのゴミ溜め状態。
見るもおぞましい無法地帯。
懐中電灯なしでは捜査不可能。
その懐中電灯が見当たらない。
懐中電灯を探すだけで時間を費やしてしまう。
しぶしぶと薄暗い鬱蒼とした机の下を目を細めながら印鑑探しを始める。
床に堆積した、綿埃や髪の毛、付箋紙やクリップや爪楊枝をかき出す。
それだけでやる気が失せる。
まて、このような無駄なことをするでない。
もっと知恵を働かすのだ。
推理するのだ。
原点に帰って、なぜ印鑑が消えたかを洗い出すのだ。
キーワードは〇野の姓にある。
「〇野」の姓は非常に珍しい。
100均には売っていない。
仕方ないので、あのとき近くの印鑑屋に印鑑の製作を頼んだ。
一時間余りで出来上がるということだった。
出来上がった印鑑をまた事務所に持ち帰るのは時間の無駄。
お店で印鑑を受け取ると、その足で審査機関に書類を届けた。
押印は車の中でした。
そう、車の中で押したのだ。
ならば印鑑はバックの中か上着のポケットの中にあるはずだ。
バックの中はすでに捜査済み。
となると上着が怪しい。
いや、怪しいのではなく、かならずそこにある。
玄関ホールのクロークを威勢よく開ける。
吊り下げられたブレーザーのポケットをまさぐる。
薄手のブレーザー二つと、薄手のジャンパーを調べたところではたと気づく。
印鑑を買ったのは三か月前。
まだ寒かった。
もっと厚手のブレーザーを着ていたはずだ。
厚手のブレーザーをまさぐる。
ひとつめにはない。
では、これか。
これも冬物のブレーザーだが先のブレーザーほどに厚手ではない。
晩冬から春先にかけてよく着ていたブレーザーだ。
これに違いない。
内ポケットをまさぐる。
左の外ポケットをまさぐる。
右の外ポケットを・・・!
あった。
小さな硬い感触。
これだ。
取りだすと、印鑑屋の白い小さな紙包み。
中を見るまでもない。
〇野の印で決まりだ。
バリバリバリ、紙を破くと探し求めていた〇野の印鑑が顔をだす。
推理通りの結末だ。
狙い通りの逆転勝利。
どうだとばかりにバダバタと書類に印鑑を押す。
予定通り、昼イチで検査機関に書類を届ける。
係り員に書類を渡す。
上の空で係員の作業を眺める。
ほどなくして、係員から書類の第一面が差しだされる。
一言。
「印鑑がないですよ」
見ると、それは活字だけの真っ新な書類だった。
申請書の鏡の書類に押印し忘れていた。
押印していたのは委任状とチェックシート。
肝心要の一枚目の書類に印がない。
〇野の印鑑は事務所に置いてきた。
バカとしかいいようがない。
劇的な印鑑捜索が台無しになってしまった。
今日のお客さん。
40代前半の若夫婦にそのお父さん83歳。
若夫婦はみるからに礼儀正しく誠実なお方。
現在お住いの65坪ほどの住宅の建て替えを望んでおられる。
65坪のうち40坪の部分はお父さんが30年ほど前に建てらている。
この部分へのお父さんの想い入れが深い。
いまだに深い。
人生そのもののように親密に深い。
たしかにそれだけの材料は使われている。
今では入手困難な屋久杉の幅三尺の化粧板に直径36cmの巨大な床柱。
長さ五間の丸桁に8寸角の欅の大黒柱が二本。
そっくり復元するとなると坪単価100万はかかりそうな豪華な造り。
だから、私はいいました。
3か月前に何度もいいました。
新築ではなくリホォームにしましょう、って。
なのに、若夫婦はまだ新築にこだわられている。
たしかに建ち退きの補償金5000万は心強い援軍。
でも、先の見えないこの時代、5000万全額で新築するより、2000万でリフォームして
3000万貯蓄したほうが堅実でしょうに。
とはいえず、極力こちらからは提案せず、話の流れに沿う形で打ち合わせに加わった。
結局のこころ、新築の方向でほぼ固まってしまった。
お父さんはぶつぶついいながらもしぶしぶ承諾した。
ただし、和室廻りの造りはこのままの復元が条件。
外観もいまの形状に近いコテコテの入母屋にすること。
新築を条件に、気乗りしない難題を突き付けられてしまった。
和室廻りの材料は予算次第で解決するが、外観のコテコテの入母屋はいかんともしがたい。
シンプル入母屋ならいいが、
鬼瓦ありーの、
下り棟ありーの、
付け庇ありーの、
の入母屋はね~
いまどき・・・
お城のような・・・
コッテコッテの・・・
ダさっ。
あ~~
やる前から戦意喪失。
昨日、確認申請書の印鑑をもらいに某邸にいった。
午前10時半到着。
正午までに役所に提出したい。
申請者は留守だったので奥さんが対応された。
60代半ばの少し太った温和な奥さんだった。
どうぞ、どうぞと応接テープルに案内された。
すぐに印鑑ではなく、お茶をだされるようだ。
断るわけにもいくまい。
お茶を飲むくらいの時間はある。
ガラスの器に入った麦茶がテーブルに置かれた。
奥さんに印鑑を押してもらおうとしたが、どうぞ、どうぞといわれるので私が
押印することにした。
どうせたいした書類ではない。
一通り書類の説明をしながら押印していった。
ものの数分でことはすんだ。
このまま失礼しようと思ったがせっかくお茶を出してもらったので頂くことにした。
一礼して、麦茶に手を延ばす。
器に手が届く直前で器の中の異変に気付く。
なにか浮いている。
直径三ミリ程度の白っぽいものが。
いけない。
見てはいけないものを見てしまった。
このまま器の中を見続けてはいけない。
奥さんに察知される。
奥さんに気まずい思いをさせたくない。
器からパッと目をそらす。
ここで手を引っ込めるわけにはいかない。
なにもなかったかのようにグイッと一口飲む。
一口では失礼になるのでもう一口飲む。
半分ほど飲み干した。
これで怪しまれることはない。
すぐさま立ち上がり、お礼をいって家を出た。
麦茶に浮かんだ白いもの・・・
飲みこんだのか、飲み残ったのかはわからない。
どちらであってもいい気分ではない。
考えるまい。
大したことではない。
最近、気分が晴れない。
この滅入った気分はあれが原因に違いない。
それはやりなれない仕事への憂鬱。
1.初めてやる低炭素住宅申請の憂鬱。
2.初めてやるバッティング練習場設計の憂鬱。
3.ショールーム的な自動車整備事務所のデザイン模索の憂鬱。
4.法的に超難解な場所に建つ住宅確認申請の憂鬱。
5.消費税アップ前の駆け込み物件急増への**。
あれ?
ここでいきなり「憂鬱」が書けなくなった。
なぜか漢字変換できなくなった。
「ゆうつ」 → 湯鬱。
湯鬱。
湯鬱。
湯鬱。
湯鬱しか出てこん。
なぜ急に・・・
もしかして、
「ゆゆつ」 ?
「ゆいつ」?
どれもだめ。
やはり「ゆうつ」だろ?
「ゆうつ」のどこがおかしい。
んん・・・?
いやまて、なにか裏があるぞ。
なにか足りない。
一字抜けている。
「ゆゆいつ」 → 湯唯一。
「ゆゆうつ」 → 湯湯鬱。
「ゆういつ」 → 夕いつ。
「ゆううつ」 → 憂鬱。
オォォォーーー。
やっとたどり着いた。
某カーディラーさんからの要望。
レクサスのショールームが好き。
カッコいい。
ネットで調べると確かにカッコいい。
黒を基調にしたクールな色使い。
シンプルにして重厚。
見に行くのはおっくうなのでとりあえずネットで物色。
残念ながらちっこい写真しか見つからない。
パラペットあたりの詳細が知りたい。
ガラスの仕様も知りたい。
ああ~
図面がほしい~
しかし、こんだけガラス使ったらガラスだけですごい金額になるだろうな。
と、ここ一週間、頭の隅でレグサスを想う。
◆
今日、ひょっこり、某ガラス店が営業にきた。
こやつはいつも忘れたころにやってくる。
もうかれこれ3年ぶり。
ちょうどいい、レクサスのガラスのこと聞こう。
おおよそいくらくらいするかは分かるだろう。
私「レクサスのショールームしっとる」
ガラス店所長「はい、〇〇店の工事はうちがしました。」
おっ。
そのものズバリじゃんか。
私「あれ、ガラスだけでいくらくらいすると」
所長「あれは特注の強化12ミリの合わせガラスでしたのでかなり高いです」
私「何千万?」
所長「はい、〇千万かかりました」
ゲッ。
それだけで軽く家が二件建つ。
話にならん。
私「図面もってない」
所長「あります。連休明けに持ってきます」
ニヤリ。
どうやら私には願望を引き寄せる能力があるらしい。
役人キラー激高の男は、昨年T市にコインランドリーを建築した。
法的に建てれるかどうかの際どい判断を巡り激高の男が切れた。
結局、役人どもを怒りの罵声でねじ伏せて勝利する。
今年の相手はS市である。
S市にまったく同じ大きさのコインランドリーを建築する。
T市も手ごわかったがS市はさらに手ごわい。
S市の手ごわさは組織がかっている。
独自の判断をゴリ押しする。
うちはうち。
国がいいといおうと、県がいいといおうとうちはうち。
うちの判断がすべてを支配する。
というのが最近のS市のスタイルである。
地域的条件は昨年のT市とまったく同じだがすんなりいくとは思っていない。
辛いほうへ、辛いほうへと独自の解釈を駆使してくることだろう。
案の定そうきた。
昨日のこと。
まずは私がS市に偵察に行った。
上の連中は出払っていた。
ピーピーの姉ちゃんの対応だったがこれがまた手ごわい。
若いのにガチガチに堅い。
隙がない。
最終判断は建築主事に委ねられたが期待はかなり薄い。
建てられる可能性は感触的に30%以下とみた。
そして今日、結論がでる。
が、しかし、担当の姉ちゃんがこの件を主事に伝え忘れていた。
昼過ぎまで待っても返事がない。
催促する激高の男に事情を話したら、一発で火が付いた。
T市に怒りの電話が飛ぶ。
なにをどういったかは棘がありすぎるので割愛する。
要約すると、担当の姉ちゃんと代わりの兄ちゃんを火だるまにし、建築主事にも
噛みつき、その勢いで法的解釈も自分の言い分をゴリ押した模様。
またしても勝利。
難敵を一刀両断。
激高の男は今日も無敵街道をひた走る。
http://blog.goo.ne.jp/qazxc74123/e/651a7b5082a94b7e396bcc404decbe8d
先週、福岡の友人が訪ねてきた。
家を建てたいという話は二週間前に電話で聞いていた。
その時、15%から20%は高くなるけど金があるならセキスイか住友林業
にしたら、と設計士らしからぬアドバイスをしていた。
福岡市の地場業者は知らんし、地場業者の半分近くは将来の見通しは暗い。
仲の良い友達だから本音をいったまで。
セキスイや住友林業だったら潰れることはなかろうし、仮に300~400万
高くついたところでブランド的価値はある。
鯛は腐っても鯛、トヨタは腐ってもトヨタ。
べつに腐ってるわけではないが何かあってもブランドはブランドなのである。
これはオーディオとて同じ。
物というのは使い古すほどにブランドの威光がにじみ出てくる。
時代遅れのポンコツになっても、どこどこ製というネームバリューだけは残る。
ブランドとは色褪せない刻印なのである。
で、その友人。
もうセキスイに決めたという。
外構費こみの、4000数百万の家を一週間で契約したという。
たったの一週間で、プラン設計から建物仕様にいたるすべてを決めていた。
いくらなんでも早過ぎだろ。
スピード契約の新記録じゃ~
さすが極真やってただけのことはある。
決めの鋭さは「一撃必殺」である。
ただし、ローン審査に通るかどうかはまだ未定である。
二度寝した。
11時半に起きた。
あいたーーー。
しまった。
カレンダーの書き込み見て気づいた。
今日は9時半から役場で会議だった。
てっきり明日と思ってた。
しゃーない。
どうせ半分ボランティアだしな。
そもそも、私を勝手に「学識経験者」として招集しているようだが、
それで5000円はねーだろ。
となりの某大学教授はぜったい倍はもらっているな。