紫微の乱読部屋 at blog

活字中毒患者の乱読っぷりを披露。主にミステリーを中心に紹介します。

『スローグッドバイ』石田衣良

2005年09月27日 | あ行の作家
オンライン書店ビーケーワン:スローグッドバイスローグッドバイ』石田衣良(集英社文庫)


最近、メディアに出まくっている石田さん。私は見たことがないのですが、
女性誌などで「恋愛相談」なんかもやっているそうじゃないですか!
私は『池袋ウエストゲートパーク』の石田さんしか知らなくて、
これもてっきりミステリーだと思って購入したのです。
が。短編の恋愛小説が10編…。恋愛小説ですよ、短編とはいえ。
マコトの恋愛話だってあまり好ましいとは思ってないのに
(私の中で、マコトはフツーに恋愛したりしないキャラなのです(笑))
う゛、そうですかそうですか…。なんて思っていたのですが、
読んでみると、なかなかいける。いや、かなり良いのです(^-^)。

ほんの些細なことが、恋愛においてはとても重要な意味を持つことがある。
そんなことに気付かせてくれる、ハッピーエンドが10作品。
すべてハッピーエンド、ってのも、バッドエンドを好む私にとっては
鬼門ともいうべきもの(大袈裟^^;)だったのですが、もしかしたら逆に、
それがいいのかもしれませんね。読んでいると、必ずといっていいほど、
私はバッドエンドを予測してたりして(笑)。でも、全部裏切られて、
ハッピーではないにしても、全て前向きな終わり方になってます。
そして、それがいいな、純粋に、幸せな方がいいな、なんて
思うようになりましたもんね(年齢のせいか?(笑))。

ちょっと元気がないときに、読んでみるのがいいかもしれません。
絶対に、裏切りません。そういうお話が、心を元気にしてくれるんですね(^-^)。