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英国的読書生活

イギリスつながりの本を紹介していきます

憧れの豪華寝台列車

2008-04-25 | イギリス

寝台車って、いつの時代もちょっとロマンがありますね。子供の頃、いわゆる「鉄道マニア」だった私にとって、寝台車に乗れることは、旅行の目的地以上に心ときめくものでした。祖母といっしょに寝た「あさかぜ」のA寝台。あこがれの「月光型」581系電車寝台の最上段に1人で寝てけっこう恐かった思い出。学生時代、春休みに稚内に行こうと札幌から乗り込んだ急行「利尻」のB寝台下段、夜が明けると一面の雪景色にびっくりでした。そして就職活動の帰りに肩を落として乗り込んだ「はやぶさ」のB寝台上段・・・・・・。連結器の軋む音、ポイントの通過音、流れ去る踏み切りの警報音、遠くに響く牽引機関車の汽笛・・・・。

アガサ・クリスティ「オリエント急行の殺人」

クリスティの代表作。イスタンブール発カレー行きの「オリエント急行」。雪で立ち往生した列車の中で起こる殺人事件。たまたま乗り合わせていた探偵ポワロが捜査をはじめるのですが・・・・。乗客それぞれの供述がお互いのアリバイを形成することとなり、ポワロの推理は難航します。
当時の英雄、リンドバーグの息子の誘拐殺人事件が、執筆のきっかけになったとも。豪華列車の乗客である容疑者達、否金持ち達のわがままな行動も話しに厚みを加えてくれます。贅を尽くしているが、決して広くなく袋小路になっているコンパートメント。犯人の辿る導線を添えられた車内平面図で推理するのがたまらない作品です。

現在もデラックス観光列車として活躍しているオリエント・エキスプレス。お金さえ払えば誰でも乗ることができます。
私は、ロンドン・ヴィクトリア駅でオリエント・エキスプレスが到着する光景を見たことがあります。その時だけホームが確かに華やぎます。

オリエント・エキスプレスの情報は→

オリエント・エキスプレスの中で殺されかけるジェームズ・ボンドは→


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