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英国的読書生活

イギリスつながりの本を紹介していきます

最近ちょっと気になったこと

2007-01-29 | 日常
嫁にバラバラにされた夫・・・。
この夫の出身高校って、私と同じ高校だったんですよね。
バラバラにする前に、バラバラにされる前にどうして離婚しなかったのでしょうか?!
冷静にバラバラにする余裕があるのであれば、出て行けばいいのに。
それすら許せないプライドってなんなのでしょうか。
あまりにオバカな夫婦です。

不二家のペコちゃん・・・。
不二家って、昔は、オバQやパーマンや怪物くんといったマンガを1社提供する会社で、近所の駄菓子屋なんかじゃ手に入らない高級おやつだったのにね。ミルキーやネクターが店頭から消えるなんて悲しいですね。
ある食品会社の役員さんの話・・・・「消費期限って何なんのかねえ・・。うちの工場にも毎日、消費期限が1ヶ月切った商品が返品されてくるんですよ。もう店頭に置けないって理由で。みんなでその商品を開けて廃棄処分するんだけど、ものすごく悲しいんですよ。一生懸命作ったのにねえ。・・・・・・・でもね、例えば醤油があるでしょ。明日で消費期限が切れる醤油をドレッシングの材料にしたら、突然消費期限が1年増えたりするんですよ。おかしいよねえ。」
スーパーの牛乳売場では、相変わらず奥の新しい商品から無くなっていく現実。不二家の事件は絶対許されないけれど、もっと消費者も賢くならなくちゃね。

あるある大事典・・・・。
納豆が普通に買えるようになって良かったんですけど、この事件を機にテレビ局は猛省していただきたいですね。テレビが流す情報量と力というのをもう一度自覚して欲しいものです。テレビは印刷媒体と違って情報を頭に入れる速度を発信者側が一歩的にコントロール出来るものですから・・・。印刷物だと、もう一度最初からとか、後かららもう一度とか、理解できるまで何回もとかが出来ますが、テレビだとなかなか・・・。どんどん刷り込みと上書きを観てる者に強いるのですから。
「レタスで眠たくなる・・」って話も、傑作ですよね。カーラジオから流れるニュースでこのことを聞いた娘は、「ピーターラビットのお話といっしょだね」と感想を。美味しいものをお腹いっぱい食べたら、誰でも眠たくなると思うのですが。

イギリスのお土産

2007-01-25 | イギリス
イギリスのお土産ショップをのぞくと必ずいるのが「くまさん」です。空港、鉄道駅、観光地、街中のショップ・・・いたるところに色々なエンブレムやネームをつけた「くまさん」がいます。フランスに渡ると、途端に「くまさん」の種類が減少するのも不思議です。まあ、イギリス人のワンパターンのなせる業なのかもしれません。ということで日本に連れ帰った「くまさん」たちです。
左は国会議事堂の夏の見学会に参加したときに、中の売店で保護した「くまさん」です。分かりづらいですが、背中に国会議事堂のエンブレムの入ったリュックをしょっています。右側のチビはリージェント・ストリートにあるイングリッシュ・テディベア・カンパニーで、でっかいブリキのバケツに詰め込まれていた「くまさん」です。大処分セールの札が着けられ、なんと1ポンド(安い!)でした。迷わず中でも器量のいい子を保護しました。ちょっと縫製が不恰好ですが帽子が脱着できるかわいい子です。この子達は会社の女の子にお土産として里子に出しています。



この子はハロッズで保護した「くまさん」です。ちゃんとセーターを着込み、足の裏にはしっかりハロッズのロゴが刺繍されています。それなりの値札がついていました。この子は我が家のソファーの上で今でも遊んでいます。
それ以外に「くまのパディントン」で有名な長靴と帽子をかぶった「くまさん」も保護したのですが、どこかへ家出してしまいました。

Land of Hope and Glory

2007-01-22 | イギリス
ジュリアン・バーンズ「イングランド・イングランド」

いやー、楽しい翻訳が出ました。作者ジュリアン・バーンズはレスター州生まれで「フロベールの鸚鵡」や「10 1/2章で書かれた世界の歴史」などをこれまで発表しています。
この本、大きく3つの章立てになっています。第1章「イングランド」では、主人公マーサの子供時代の記憶が語られます。イングランドを州で分けたパズルの話。地元で開かれた農業祭のパンフレットに記載された出品物のリストの話。小学校で叩き込まれた歴史年表の憶え方・・・。そして父の話。
第2章「イングランド・イングランド」 お話は突然あらぬ方向へ展開します。ジャック・ピットマン氏は大富豪。その富を使ってとんでもない事業を思いつきます。世界中の人が「イギリスらしい(Englishness)」と感じるものを全て集めたテーマパークを作ろうというもの。選ばれた場所はワイト島。その島にイングランドの名所・旧跡・歴史・自然・人格・味・・・・・全てのレプリカを集め、観光客を誘致しようとする事業です。ビッグベンにバッキンガム宮殿、白亜の断崖にストーンヘッジ、マンチェスターユナイテッドにウェンブリー競技場、まずい料理にイングリッシュブレイクファスト、パブの語らいと生ぬるいビール、2階建てバスにカントリーライフ、ロビンフッドにチャタレイ夫人、ガーデニングにロンドン塔(塔内にはハロッズがテナントとして入り、ビーフィーターがショッピングカートを押してくれます)、空では空軍がバトル・オブ・ブリテンを演じるし、クリケットも楽しめる・・・・・・。ピットマン・コーポレーションに入社したマーサはこの一大プロジェクトの実現に深く係わることになるのであるが・・・。
第3章「アングリア」 独立を果たした「イングランド・イングランド」を傍目にイングランドは凋落の一途を辿り、今やスコットランド、ウェールズも独立国家となる。そしてイングランドは「アングリア」と名を変え、あらゆるテクノロジーを捨てた生活文化を守る鎖国的な国家となってしまう。数十年の放浪の果てに地元に帰ってきたマーサの日々とは。
村人が開くお祭り。かがり火の回りで皆が放歌するのはお決まりの「Land of Hope and Glory(威風堂々)」(哀しすぎる・・・)。
人々が求めるのは「本物」なのか?はたまた「レプリカ」なのか? 国家とは、政治とは、経済とは、企業とは、そしてイングランドとは・・・。「毒」が随所に散りばめられたアイロニー満載の物語です。
最近、スコットランドでは連合王国からの独立を支持する世論が高まっていると聞きます。このお話、近い将来を予言しているのかもしれませんね。

オタクは悩んで成長する

2007-01-15 | イギリス
ニック・ホーンビィ「ハイ・フィデリティ」

ロンドンで中古レコードショップを営む男ロブのお話。レアなものしか扱わないその店はオタクの聖地。2人の従業員も年期の入った病人です。ロブは何かと言うと自分でベストランキングをつけるのが趣味。冒頭いきなり、これまで分かれた女性のランキングから始める次第。全編通して60年代以降のブリティッシュサウンドがてんこ盛り。加えて、この翻訳本のすごいところは、文中に出てくるミュージシャン等に全て詳細な注を入れ、訳者あと書きの中に入れていること。知らないミュージシャンの名前を読み飛ばそうにも許してくれません!「ぼくのプレミア・ライフ」でサッカーで語るイギリス現代史を表した作者が今度は音楽でイギリスを紹介します。
ロブはよく自分のベストセレクションカセットを作っては、人にプレゼントします。そう言えば、最近作らなくなりましたね。レコード全盛時代、エアチェック全盛時代は色々なセレクトカセットが私の部屋にも転がってましたっけ・・・・。彼女もいないのに、彼女と聴くセレクションとか・・・あー、恥ずかしい! 今はiPodに詰め込めばいいだけだもんな。
この本、けして単なる音楽オタクの話ではありません。むしろ現代イギリス人が日常何に悩んでいるかを詳らかにしているお話です。どうしてそんなことまで気にしているんだよ!とちょっとイライラするぐらい・・・。
このお話は舞台をアメリカに変えて映画になっています。この映画もなかなか楽しめます。ブルース・スプリングスティーンがちょっと出演したりして・・・。でも映画ではジャック・ブラックの快演につきるでしょう。この映画を観れば、次には「スクール・オブ・ロック」を借りるはめになりことは必至でしょうね。

本当の怪人は・・・

2007-01-05 | イギリス
「オペラ座の怪人(ロンドン・オリジナルキャスト版)」

正月帰省の車の中で、今さらながら聴き入っていたのが、このロンドン・オリジナルキャスト版CDです。20年前の録音ですが、まさにキング・オブ・ミュージカル。全編を通して舞台の興奮が再現されます。ロイド・ウェバーの音楽は完璧。主題の繰り返しは最初くどく感じる個所もありますが、それが全て計算されてのことなのです。
特にクリスティーナ役のサラ・ブライトマンの声は素晴らしい!の一言。そう、この「オペラ座の怪人」は当時結婚していたロイド・ウェバーが彼女の起用を前提に作り上げた作品なのです。もともとキャッツなどで活躍していたサラは、ロイド・ウェバーとの結婚以降本格的にクラシック歌唱を特訓し、この作品で一気に世界の歌姫にのし上がったのです。
と考えると、クリスティーナと怪人の関係とダブってきます。本当の怪人は・・・ロイド・ウェバー自身だったのかもしれませんね。(90年に二人は離婚)

このCDの歌詞カードにはト書きまでが全て書かれています。舞台を一度観た人、これから観る人それぞれ必聴のCDだと思います。

ちょっとだけ残念だったのは、第2幕冒頭の仮面舞踏会の場面。生の舞台に比べ、音が奥に引っ込んだ印象でちょっと迫力不足だったこと。
それとこのCD、場面ごとにトラックが分けていません。つまり好きな個所を検索できず、早送りしない限り1幕と2幕をそれぞれ初めから全部聴くことになります。まあ、それが正しい聴き方なのですが・・・。