英国的読書生活

イギリスつながりの本を紹介していきます

イギリスの音

2006-06-30 | イギリス
初めてのロンドン。
12時間かけて飛行したBA機がロンドン・ヒースロー空港へ最終アプローチに入る。窓の外を見下ろせば郊外の家が点在する田園風景。これはどこかで見覚えがある景色・・。それも小さい時に・・。
それは「サンダーバード」第1話に出ていました。
「サンダーバード」は1965年にイギリスで放映された人形アニメ。どんな事故、事件、災害でもたちどころに駆けつけ解決する国際救助隊の勇姿と精巧なメカフィギュアの実写が受け、日本でも繰り返し放映されました。その記念すべき第1話というのが、ヒースロー空港から東京に向け初飛行を行なう超音速原子力旅客機「ファイヤーフラッシュ号」の主輪に爆弾が仕掛けられ着陸不能となる事件のお話。管制塔との交信を傍受した国際救助隊は直ちに1号と2号をロンドンに派遣します。この1号の巡航速度は何と時速2万4千キロ・・・。「あと5分でそちらに到着する」ってよく登場するセリフがありましたけど、その5分だとおよそ2千キロも飛ぶ計算に・・・。2号は機材を積んで追っかけるのですが、それでも時速8千キロを出すそうです。両機とも当時実際に英軍が実用化を検討していた戦闘機ハリアーと同じ垂直離着陸が可能です。1号が着陸する時の「キーン」という音はハリアーの着陸音とまったく同じです。(岩国基地で行なわれた航空ショーでハリアーの垂直離着陸のデモを見たときの実感です。)
で、その1話でヒースロー空港周辺の上からの眺め(高速で動く地上)が再三出てくるわけですが、その映像が私が窓から眺めたものと非常に似ていたということで、見覚えがあったのでした。
それからロンドン市内で初めて消防車のサイレンを聞いたときも思わず「サンダーバードといっしょ」と呟いてしまいました。1話で出てくる空港の消防車の音といっしょだったのです。まあ、イギリスのテレビ番組ですから当たり前と言えば当たり前なのですが、小さいうちからイギリスの景色と音が刷りこまれている自分がちょっと可笑しくなりました。

メイド・イン・イングランド

2006-06-29 | イギリス
最近、家電量販店でけっこう大きな顔をして目立っているのがイギリス製掃除機のダイソン。大胆なデザインと吸引力で高価にも係わらず売れているようです。ちょっと気になるブランドです。
で、私の思い出のイギリス製品というのが、これ、アラジン社の石油ストーブ「ブルーフレーム」。実家で私の生まれる前から活躍し、今でも現役の相当なおじいさんです。日本での発売当初はヤナセが輸入代理店をやっており、かなり高価なストーブでしたが、「暮らしの手帖」でその性能と安全性が絶賛されるや全国で売れたという話は有名です。両親が購入したのもその時期。以来、冬になる度に引っ張り出され青い静かな炎で部屋を暖めてくれてました。実はこの時のブルーフレームがとても良かったので後になってもう一台後継機を購入したのですが、その代には自動消化装置などが付き進化していたにもかかわらず、イマイチ使い勝手が悪くニオイもきついという理由でいつのまに引退させられてしまいました。やはり機械はシンプルが一番ということでしょうか。
可倒式の筒を倒す。小さなつまみを回し芯を出す。マッチで芯に火を付ける。つまみを調節して火の色がブルーになるようにする。筒を起こして元に戻す。
というのが火の付け方。消すときはつまみを逆にまわして芯を下げればOK。
今でも正月に帰省すれば居間でこのストーブに会えます。すぐ横にはミニチュアダックスフンドのコクラが寝そべって・・・。

ブレアのブレ方

2006-06-28 | イギリス
89年5月(サッチャー)
90年1月(サッチャー)
91年4月(メージャー)
92年4月(メージャー)
00年4月(ブレア)
01年8月(ブレア)
これがこれまでロンドンを訪問した時期です。90年前後と今世紀とを比べてみて一番の違いは、景気がすごくよくなっているということ。街の活気が全然違います。89年に行った時の印象は、とにかく街中の通りに「TO LET」(貸します)の看板が溢れていました。それと銀行の支店がものすごくある、という印象も。92年に行ったときにも同様の感じでしたが、00年に行った時にはとにかくビックリ。「TO LET」看板は見つからないし、金融ビッグバンの成果か銀行は大規模な統廃合が進んだらしく名前も変わり、店舗数も大幅に減っている。国鉄は分割民営化されており、大型店舗の改装や増床も積極的に行われ、新業態の飲食店(例えば回転寿司)なんかが新しいトレンドスポットとして出現したりと、とにかく様変わりしていました。
最初の訪問中に迎えた89年5月3日はサッチャー政権が誕生してちょうど10年という日。TVでは特別番組が組まれ、その10年を振り返る企画が流されていました。面白かったのはサッチャーのそっくりさんが出てきて政治ネタで笑いをとるコメディーや、サッチャーや夫デニスも人形として出てくるマペットショーの番組などがどんどんBBCでも流されていたこと。イギリス人の政治的「笑い」はけっこう質が高く楽しめます。
その後90年にメージャー政権が後を継ぎ、小さな政府を目指しサッチャーが大鉈を振るった政策の仕上げを行うのですが、97年の総選挙ではニューレイバーとして第3の道を掲げた労働党ブレアが地滑り的な勝利で政権を奪取し今に至っています。
このブレア時代が何だったかを簡潔にまとめたのが

山口二郎「ブレア時代のイギリス」

保守党の政策を逆に取り込み、これまでの労働組合偏愛主義から脱却し新しい社会民主主義を目指すブレア時代とはどうだったのか。選挙スローガン「教育!教育!教育!」はどう実践され成果がどう表れているのか。イラクへの派兵は政治にどのような影響をあたえたのか。
メージャー政権末期から実は始まっていた好景気に後押しされ、3期連続の安定政権となったブレアさんですが、ここに来て人気にかげりが出ているようです。早期の禅譲が画策されていますがどうなりますことやら。
一方でわが国の小泉くん。相変わらず人を小馬鹿にした発言を繰り返してますが、彼の成し遂げたことっていったい何だったのでしょう。3歳の娘に言わすと「こいずみさんは、ゆうびんきょくをかえるひと」だそうですが、幼児にもわかる政治だったということでしょうか。それとも日本政治が3歳レベルということか。

恐るべし イングランド国教会

2006-06-22 | イギリス
イギリスの宗教と言えばイングランド国教会。
この教会は16世紀に成立したのですが、それは当時吹き荒れた宗教改革ではなく、王様の個人的な理由によるもの。
時の王はヘンリー8世。歴代屈指のインテリとして知られてますが、女性関係もこれまた屈指でした。ヘンリーくん、王妃キャサリンの侍女であったアン・ブーリンと恋仲となり、王妃と離婚しアンとの再婚を目論見ます。けれどもローマ・カトリック教会は離婚を認めていません。そこでそもそもの「キャサリン王妃との結婚は無効である」との見解を勝ち得ようとするのですが、神聖ローマ帝国カール5世(キャサリンの甥)の反対から認められません。怒ったヘンリーくんは「それならローマ・カトリック教会とは縁切りよ!」と叫び、これがイングランド国教会が分離成立する原型となったのです。
さて、ヘンリーくん アンとの間に娘しか出来ず、次第に熱が冷めてきます。そして今度はアンの侍女に手をだすことに・・。寵愛を失ったアンは捨てられロンドン塔で斬首されるのです。このアンが生んだ娘が後のエリザベス1世に。
こういういきさつで成立した国教会、決してプロテスタントではないのですが、ローマとの距離を保ちながらも自己改革を続け現在の姿になっていった訳です。そしてこのイングランド国教会、イギリス帝国の膨張とともにアングリカン・チャーチ(聖公会)として海外にも勢力を広げ、今や本国よりも海外の信者数が上回る状況になっています。ここ日本でも聖公会はがんばってます。調べてみると系列には、立教大学、桃山学院大学、プール学院、神戸松蔭、神戸国際大、香蘭女学校、聖路加国際病院等々の名が・・。
あれ?娘が通っている近所の幼稚園も聖公会系でした。知らなかった・・・・・。イングランド国教会恐るべし。いつの間にか私の家族を浸食し始めてるとは。
娘が教えてくれました。
今月の聖書の言葉は「主はわれわれをつくられた」 だそうです。


チボリ公園

2006-06-21 | 日常
この日曜日は家族で遊園地に行こう!ということになったのですが、あらら、広島にはちゃんとした遊園地がありません。で、選んだのが倉敷チボリ公園。累積赤字の山で再建計画中のこのテーマパークですが、小さな子供を遊ばせるには適当かとの判断です。確かに天気の良い休日なのに専用駐車場は3分の1も埋まってない状況。倉敷駅を挟んでの「美観地区」の駐車場が全て「満車」!なのに比べても少し寂しい。
でもその分アトラクションが待たずに楽しめます。まずは観覧車の貸切!メリーゴーランドの貸切!コーヒーカップ(ロイヤルコペンハーゲン模様)の貸切!。
園内、ところどころ飲食店が撤退してたり寂れた所もありますが、花もちゃんと手入れされていて、まだがんばってる感じです。場所によってはけっこうきれいなスポットもあったりするので残念ですね。ただ全体としてはハリボテのイミテーションの感じは拭えません。ハウステンボス(ここも再建中ですが)のような本物感がないのです。計画案にあるように入場料をどんと下げて市民公園として再出発するのが懸命なのでしょうか。夜のイルミネーションはそれなりにムードあると思いますよ。
とにかく私たちは、それからウォータースライダーに乗り、チボリのケーキ屋さんに乗り、アンデルセンシアターで人形劇を観、ベテランカーに乗って、レイクボートで疲れ、音楽堂で地元音楽家の演奏を楽しみ、もう一回観覧車とメリーゴーランドに乗って帰りました。(疲)
娘だけが大満足!

チボリ公園のHP

アラビアのロレンス

2006-06-20 | イギリス
ロバート・ペイン「アラビアのロレンス」

ようやくイラクから自衛隊が撤退します。
いったいこの戦争はどういう意味があったのでしょうか?
あまりにも大きな市民の犠牲、毎日起こる自爆テロ・・。帰国した自衛隊員の中に自殺者が多いとの話も聞きます。
そもそもこのメソポタミアの地に勢力を延ばそうとしたのはイギリス。第一次世界大戦中1916年に結ばれたサイクス・ピコ協定でイギリスはこの地を秘密裏に自国の勢力下に起こうとします。その一環として部族の武装蜂起を画策したとされるのが「アラビアのロレンス」ことT・E・ロレンス。オックスフォードで考古学を学んだロレンスは純粋に中東を愛し、情報将校としてアラブ諸国の独立のために尽力するのですが・・・。彼の願いとは別に独立の約束は反故にされ失意のうちにイギリスに帰ることに。チャーチル植民相の下、再びアラブ関係顧問としてイギリス主導でのイラク建国にも手を貸しますが、やはり自国の利権を重視するイギリスの政策に幻滅し辞任。のち名声を捨て一兵卒で空軍に参加し、最後はオートバイ事故で亡くなるという波乱の生涯でした。
独身を通したというより女性にまったく近づかなかったロレンスは、一方でマゾだったり、奇人と呼ばれたりと諸説ある人物なのですが、砂漠の民だけが彼の本当の気持ちを理解出来たのかもしれません。砂漠を愛しながらもイギリス人としての誇りも捨てない。彼の苦悩は今も続いているのでしょうか?
ロレンスの言葉、
「一番好きな街は、ロンドン。」

この本は78年に筑摩書房から出た世界ノンフィクション・ヴェリタというシリーズの一つです。

クマのプーさん

2006-06-19 | イギリス
A・A・ミルン
「クマのプーさん」
「プー横町にたった家」

実家の押入をごそごそしていたら出てきたのがこの本。
2つのお話がいっしょになったけっこう分厚い装丁です。
実はこの本、ちゃんと読み通した記憶がありません。小学校高学年ぐらいで買ってもらい、子供ながらに何度かチャレンジしたのでしょうが、全てのお話は読んではないと思われます。
何故かって?たぶん当時の私には面白くなかったのでしょう・・・。
今から思えば・・・、プーはアルツハイマー入ってるし、
かと思えば達観した仙人のような発言をするし、
クリストファー・ロビンはけっこう意地悪で毒舌だし、
イーヨーは一番の常識人だけどやっぱり悲しいし、
コブタはちょこまかウルサイし・・・・・・・・。
けっこう描かれる主題が小学生の私には理解できなかったのでしょう。
中学生になると、こんないかにも子供向けというシリーズは敬遠しちゃって、新潮文庫や岩波文庫を背伸びして読むようになり、それっきり・・・。
でも、久しぶりに手にとってぱらぱらめくってみると、いいですね、イギリスのニオイがプンプンして。E・H・シェパードが描いた挿絵が本当にかわいいし、ところどころのお話も記憶の端からちょっと思い出してきたり。
「カトルストン、カトルストン、パイ」なんて、憶えてましたよ、不思議で楽しいフレーズ・・。
ちょっと本腰入れて読んでみますね。

スープにつかる!

2006-06-15 | 日常
最近、どうも仕事が忙しい。
忙しすぎて何も手がつかない悪循環・・・。
正直追いつめられてます。
バーティー・ウースターに言わせれば「どっぷりスープに首までつかった」状態です。
そんな状態で長時間の会議に出るのは、本当につらいことです。
それも思った様には成績が伸びてない時はなおさらです。
目の前に広げられたエクセルデータの用紙の束・・・・。
歴然と前年に比べてマイナスであることが分かります。
頻繁に出てくる▲表示(マイナスってこと)。
順番に言い訳を並べる課長連中の話を聞きながら、私は呆然と▲の並ぶ資料を眺めます。
こういう時って目の焦点が合わなくなるんですよね。沢山の▲が倍以上になっちゃいます。
ふと、その時面白いことを思いつきました。
昔流行った3D立体視がこのエクセルの表で出来るのではないか!?
それから孤軍奮闘努力です。
もう収益対策なんてどうでもいい。(というか聞いてない)
▲と▲をピントをずらして重ねて・・・
あ!見えました!無味乾燥としたエクセルデータが真不思議な立体ワールドです。
感動です。世紀の発見です!
別の資料で試しても見えました!
▲マークが急に意義深く思えます。そう、全てのものには存在する意味があるのです。

どんなつまらない会議でも楽しみを見つける。そのことがイギリスから生まれた近代資本主義を生き抜く知恵なのです。

会議が終わって、部下にこの「世紀の発見」を教えてあげたら、アホか・・という目で見られてしまいました。
そうゆう冷たい視線に耐えるのも資本主義を生き抜く知恵なのですよ。

コンラン?・混乱!

2006-06-13 | イギリス
01年夏のロンドン。
当時ポーツマスに従兄弟が住んでいたので、呼び出してご飯を食べようと言うことに。せっかくだから美味しい店にしましょう。で選んだのがコンラン卿がプロデュースした「 Le Pont de la Tour 」。クリントン前大統領がイギリスを訪問した際、ブレア首相が最後の晩に「イギリスらしい思い出を」とお連れしたレストランです。朝、ホテルから電話で予約を行いピカデリーのジャパンセンターで従兄弟と落ち合い店に向います。
店があるのはタワーブリッジ南詰東側、テムズに面するButlers Wharf Buildingの1Fにあります。このビルから東のデザイン・ミュージアムまでコンラン卿がプロデュースしています。
通されたテーブルはテラス席。眼前にタワーブリッジを見渡せる最高のロケーション。ちょっと期待しちゃいます。
でも・・ん?各持ち場に配されたウェイターの態度がどうもプロっぽくありません。私たちのテーブル横に立っていたウェイターは、コインでしきりに手遊びしています。そしてその度にコインを落として「チャリン!」という音が・・・。もちろんそれを拾ってまた遊ぶ・・・飲食店で働くものの常識を疑います。
それからオーダーを取りにくるのが遅い。ソムリエにワインをオーダーしても出てくるタイミングがおかしい・・・等々問題が。でも寛容を旨とする我々日本人は「料理が美味しければいいでしょう」と悠然と構えます。
その時いただいた料理は前菜が・・(忘れました!)メインに私がスズキを、妻がポークを、従兄弟がウサギ料理だったのですが、従兄弟がそのウサギ料理を切り分け口に入れた瞬間、マネージャーが突然テーブルにやってきて「お料理は美味しいですか?」と従兄弟の横に跪きオカマ口調で語りかけます。従兄弟は英語がペラペラなので平然と
「ええ、とっても。でもこれはウサギの肉ですか?」
「いいえ、それはチキンでございます。私どものミステイクでサーブしてしまったのです」
「はあ・・・チキンですか・・ウサギは初めてなので楽しみにしてたのですが」
「申し訳ございません。すぐにお取り替えいたしますので」
「いや、けっこうです。これも美味しいですから」
「そうですか、それでは引き続きお楽しみください」
(翻訳一部想像)
もう、こうなってくると無茶苦茶です。
ウサギはどこのテーブルに行ったのでしょうか?
従兄弟に「どうして替えてもらわなかったの?」と聞くと、
「これ以上混乱させると何食べさせられるかわかんないじゃん。チキンが無難かなって思って・・・」とのこと
確かにオペレーション全体が混乱しています。中には走っているウェイターもいます。だから店全体がざわざわした感じです。これが陽気なイタリア料理系ならいいんでしょうが・・・・。
肝心のお味の方はと言うと
美味しかったですよ。ただイギリス料理としてですが。
私が食べたスズキのグリルにしても、ここまで火を通さなくてもよいのにという具合だし、ソースにしても正直どんなものだったか忘れてしまうレベルでしたね。
ただワインリストの豊富さと価格のお手頃感には魅力のあるレストランでした。
それとデザートも美味しかったです。

で三人の評価は
・味はやっぱりイギリス料理だ。
・ロケーションは最高だ。(ライトアップされたタワーブリッジ)
・オペレーションは最低だ。(その晩だけだったかもしれませんが)
・ワイン好きには魅力的な店だ。
・フロアマネージャーは多分ゲイだ(憶測です)
・けっしてスタイリッシュではない!

お会計はブルゴーニュの白を2本空けて三人で当時のレートで4万6千円(税サービス料込み)ぐらいだったでしょうか。もちろんチップはあげません。

最新のお店情報は↓
Le Pont de la Tour

ワールドカップ

2006-06-12 | イギリス
始まりました!FIFAワールドカップ!
面白かったですねトリニダード・トバゴVSスウェーデン戦。退場で1人足りないトリニダードゴールに黄色い軍団が襲い掛かる、襲い掛かる、襲い掛かる・・・でも点が入らない・・・・・。最後はスウェーデンチーム、バテバテな様相でしたね。
思い出しました。4年前のワールドカップ。決勝トーナメントでのスウェーデンVSセネガル戦。親戚からチケットを譲ってもらって大分まで観にいきましたよ。試合結果は延長の末セネガルのVゴール。最初はスウェーデンへの応援が多かった会場ですが、セネガル側サポーターが打ち鳴らすタムタムのリズムに合わせ果敢にドリブルで攻める姿に魅了されて、最後セネガルが勝利した瞬間はみんな立ち上がっていました。
スウェーデンは細かくフェイントを繰り返すドリブル技が苦手なようですね。


ニック・ホーンビィ「ぼくのプレミア・ライフ」
(原題 FEVER PITCH)

私は熱狂的なサッカーファンじゃないけれど、この本はめっちゃ面白かった。
サポーターとは、かくも辛く、悲しい孤独な存在なのですね。
圧死の恐怖、フーリガンとの恐怖と戦い、ひたすらピッチでプレイする選手を凝視し続ける。
その一瞬を見たいがために、その1日を迎えたいがために。

アーセナルの熱狂的なサポーターが91年までの自分のサポーター人生を回顧した作品です。
英国で100万部以上のセールスを記録したアホな男の物語。
これは、競技場スタンドから見た現代イギリス史だ。