年末恒例のミステリーベスト10にカズオ・イシグロの「私を離さないで」が選ばれてましたね。この作品を「ミステリー」というジャンルで語られることに若干違和感を覚えてしまう方もいるのではないでしょうか。でもそれで、この作品が多くの読者の手に触れるのであれば、いいことなのでしょう。
カズオ・イシグロ「わたしたちが孤児だったころ」
「日の名残り」もそうですし、「私を離さないでも」そうだったのですが、この作品も主人公の「記憶」を通して物語が進行します。魔都上海の租界で子供時代を過ごすバンクス。その彼を襲う両親の失踪事件。イギリスに戻されたバンクスは教育を受け私立探偵として名を成し、社交界にも出るまでに。
語られる「記憶」は時に揺らめき、時に謎めき連綿と積み上げられていきます。そして「記憶」と現実がシンクロした時、突然物語はリアルに速度を上げ、読者を戦争の最前線に放り出し駆け下りていきます。この展開にはたぶん賛否があるでしょうね。
次々と親しい人との関係を失ってしまったバンクスが最後にたどり着く場所は・・。
それにしてもイギリスでは、探偵という職業が尊敬を集めうるものなのですね。
カズオ・イシグロ「わたしたちが孤児だったころ」
「日の名残り」もそうですし、「私を離さないでも」そうだったのですが、この作品も主人公の「記憶」を通して物語が進行します。魔都上海の租界で子供時代を過ごすバンクス。その彼を襲う両親の失踪事件。イギリスに戻されたバンクスは教育を受け私立探偵として名を成し、社交界にも出るまでに。
語られる「記憶」は時に揺らめき、時に謎めき連綿と積み上げられていきます。そして「記憶」と現実がシンクロした時、突然物語はリアルに速度を上げ、読者を戦争の最前線に放り出し駆け下りていきます。この展開にはたぶん賛否があるでしょうね。
次々と親しい人との関係を失ってしまったバンクスが最後にたどり着く場所は・・。
それにしてもイギリスでは、探偵という職業が尊敬を集めうるものなのですね。