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想い事 家族の記録

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世界が軋み、色が崩れ、音が溶ける。時はちぎれ、亡霊の影が揺れ、足元には果てない断崖。息をすれば、罪の香りが喉を灼く。

2025-03-22 20:02:49 | 日記
「終業間際の電話=フラグ説」


終業30分前の電話、それは恐怖の着信音

あと30分で帰れる! そう思った矢先、店の電話が鳴った。
もうね、全部読めるんですわ。
そして、着信番号で、全てを察する。

…これは店長案件だ。
つまりは、そうゆうことです。

電話を取ると、まさかのオーナーの声。

「実は、店長、倒れちゃってさ…」

それは、大変だ〜(棒)。

と、思いきや、すぐに本物の店長が登場。

「倒れたわけじゃないんだけど、お腹壊しちゃってさ〜!」

それで、ミーティングが長引いているらしく。
結果、店長が来るまで私が残ることに。
私が帰ったらH君がひとりぼっちになるので、
さすがに、しのびなく。

「了解でーす(棒)」


「店長遅れるけど、私がいるよ」
そう云うと、
「ありがとうございます!」
相変わらず素直で礼儀正しいH君。
仕方がない。かわいいしな。


思考の迷子タイム

店長が来るまでの1時間、ひたすら頭の中で献立会議をはじめる。
「帰ったら、絶品のキノコのマリネを仕込む。
切り干し大根も煮て、
ロメインレタス葬りたいから、サラダも作るか。
あれ、何か忘れてる気がする……あ!
自治会の班長さんにお金届けて、回覧板も回さなきゃ!」

……でも、もっと重要なことを忘れている気がする。


店長、トイレに幽閉される

ようやく店長が到着。

彼の「いや〜、トイレに30分もこもってたわ!」
という話を、強制的に聞かされる。

私「そうなんですね(棒)」

本当は云いたかった。
「私は逆に、トイレをずっと我慢してカウンターに立ってた!」
でも、今は帰れる喜びが全てを赦した。


帰宅後、霹靂一閃モード発動

家に着くやいなや、
光の速さで家事をこなし、用事も済ませ、
山のようなキノコと向かい合った。

非の打ち所がないマリネを作る!

調べたところ、キノコを炒めるのに、
あまりかき混ぜてはならないらしい。
フライパンの上で、キノコたちに、じっくりと汗をかいてもらう。
そのように、熱を通す。
完璧な歯ざわりと、
キノコの旨みが際立つ、飲めるほどの、極上のマリネ液。

「おいしくな~れ~」と歌って、舞って、
もう、ほぼ芸術作品とも云える、マリネが完成した。






「完璧……!!」

しかし、気づいたらすでに外は真っ暗。
昼寝する時間など、あるはずもなかった。


そして迎える衝撃のオチ

「でも、今週も頑張った! 新人さんの研修もはじまったし、
明日は軽井沢でフレンチトースト食べて、
温泉入って、イタリアンでバーニャカウダを…」

と、最高の休日プランを思い描いたその瞬間、
電撃のように思い出した。

「……今日、本を出す予定だった……!!」

こうして。
最後は、いつものように追いこまれるオチ。
キノコの前で、舞いまで見せる余裕があったのに。

何故、こうなるのか?
終業間際の電話は、何故、人のスケジュールを狂わせるのか?

「終業間際の電話=フラグ説」が確信へと変わるのだった。







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