死が分かつまで

〔死んでこい〕


Ｋ君が「自殺する」言ってます。
一度は結婚した男。
何よりも、ミオの最愛のパパ。

でもね、「じゃあ死になさいよ」と言いました。

闇金だのやくざだの、
相手が何であろうと降参するってなら、そうしなさいよ。

大体、そんな世界と縁を切らなきゃ、
こちらの世界で暮らすミオとは一緒に歩めないよ？
ずっと、何度も何度も繰り返してきたことでした。
彼の親も、嫁だった私も、
財産を根こそぎやられたようなものです。

なのに、やくざの世界は実の親よりも親身になってくれる、
ファミリーだって。
亡くなったおとうさんよりも、
やくざのオヤジの方が親らしいなんて言っておいて、

今、そのひと達の餌食になったようです。
借金も返さないで車を買い換えたのが問題だったらしく（？）
詐欺罪とかなんかそんなんで訴訟を起こされた、
実刑４年。借金は三倍に膨らんで１８０万‥。

ま、その話もどこまで本当か判らないんですけど、
もうずっとそんな事繰り返してきた。

治らない。

不治の病。

私とおかあさんで連絡とっていましたが、
「おかあさん、もうこの人は仕方ないよ」と言いました。
「私は、自分の家族、ミオを守らなくちゃならないので、
彼は救えない」
おかあさんも、もう諦めていました。
「自分の子供だけど、もう死んでくれた方がいい」

おかあさんも相当疲れた様子。
私も、絶望感で、もう、泣き疲れた‥。

今度の連休、またいつものようにパパがきて、
車で新潟に行く。
ミオはまだ信じています。

本当に死んでしまったら‥


恐れもあります。

私は彼を、拒んだ。

そして、彼が死んでしまったら‥。



ミオに、何て言えばいいの？
今、あんな体でただでさえ辛いのに。
パパが大好きだったのに。

なんて言えば、いいの？