滋賀県大津は、7世紀に天智天皇が都に定め、唐・新羅に敗れた百済の高官が渡来人として来日し、朝廷に仕えた地である。古い渡来人であるコリアンが、新しい渡来人であるブラジル人やペルー人をサポートし、日本人との多文化共生社会をつくることを目的に「明日のために歴史を知ろう」と未来志向の歴史館を設立した。 . . . 本文を読む
南麻布の韓国文化院が30周年記念の今春、四谷4丁目に移転した。韓国語図書約15,000冊、日本語による韓国関連図書約8,000冊の堂々たる資料室がある。たしかにボリュームがある。日本における「韓国文化の総合窓口」を標榜しているので、新刊雑誌、観光情報も充実している。 . . . 本文を読む
小金井公園の江戸東京たてもの園を訪れた。千住や神田の銭湯、居酒屋、文具店、仕立屋などが復元され商店街をつくっている。気分だけだが、銭湯の帰りに居酒屋へというドリームコースを体験できる。 . . . 本文を読む
江戸東京博物館で「手塚治虫展」をみた。小学生時代の宝塚の映画や77年下井草の自宅の正月風景の八ミリも上映されていた。カブト虫の昆虫標本、中学3年の成績表、机と鉛筆など人間手塚の一端がわかるような展覧会であった。 . . . 本文を読む
かつての天皇誕生日4月29日が近づいた。この機会に立川の昭和天皇記念館を見学した。「大元帥」としての側面や「現人神」としての側面はほとんど抹消されていた。ただ現行憲法に沿う象徴天皇の面だけが強調された展示だった。 . . . 本文を読む
柴又には、草だんご屋や川魚屋が並ぶ参道を抜け題経寺、山本亭、寅さん記念館、さらに江戸川堤に出て矢切の渡しに至る700-800mの観光ルートが出来ていた。なかでも大正末に建築された山本亭の屋敷と庭園は見ごたえがある。観光客の多さといい、柴又は立派な観光地になっていた。 . . . 本文を読む
葛飾柴又といえば映画「男はつらいよ」の舞台のまちである。江戸川堤の近くの寅さん記念館には「くるまや」のセット、AV資料や柴又の資料が多く陳列されている。お盆と正月の新作公開が終了してすでに14年になる。ファンにとっては自分のなかで凍結したイメージを、ほんわりと解凍してくれるようなトポスである。 . . . 本文を読む
練馬の住宅街の一角に7000点の教育資料を展示する個人博物館がある。教科書、おもちゃ、学用品など多くの資料が並ぶ。なかでも迫力があるのは、御真影や教育勅語とセットになった本物の奉安殿である。 . . . 本文を読む
東京おもちゃ美術館は、2008年にオープンしたばかりの美術館である。名前は美術館だが、展示をみるだけでなく実際に手にしたり体を使って遊ぶコーナーが多く、手作りおもちゃをつくる工房もある。小学生以下の子どもたちが大勢元気に遊びまわっていた。 . . . 本文を読む
兵庫県立美術館では年に3回、収蔵品からセレクトした常設展を行っている。2008年度のテーマは「こどもたちにも親しんでもらえるコレクション展」である。「円に注目」「文字に注目」など、現代アートをみる4つの「ヒント」が参考になった。 . . . 本文を読む
ギャラリー間で安藤忠雄建築展をみた。安藤の作品は「住吉の長屋」をはじめコンクリート打ちっ放しが特徴だ。ヴェニス、アブダビ、メキシコなどの建築作品が並んでいた。しかしもうひとつ好きになれなかった。 . . . 本文を読む
焼夷弾を浴びて焼失した明治神宮社殿が再建されて今年はちょうど50年。アカリウムほか様々な記念行事が開催された。11月1日には近隣町内会を動員し提灯行列まで行われた。一見、善男善女の平和な光景である。初詣客日本一を誇るこの神社、しかし普通の神社ではない。 . . . 本文を読む
10年以上長期低落傾向にあえぐ雑誌業界。日本ではじめてミリオン雑誌となった講談社のキング創刊までの雑誌の歴史をたどる企画展が開催中である。会場の印刷博物館には印刷の歴史の展示や「印刷の家」という活版の実習スペースもあった。活版はいまでは過去の印刷方式だが、この企画展に並ぶ雑誌はほぼすべて活版のはずだ。活版の文字は力強く、読み手の心に迫る。 . . . 本文を読む
九段の靖国神社遊就館をみた。わが国最古の軍事博物館で、皇国史観で染め抜かれた歴史博物館といわれる。「靖国の神々」という展示室の6790人の戦没者の遺影のボリュームには圧倒される。国家のための死者の顕彰の神社だが、そういう考えではない死者も多くいたことを銘記したい。 . . . 本文を読む