占星術思いつきメモ(天体位相研究カルデア)

占星術に関して思いついたことを書き留めるブログ。西洋占星術による地震予測、金融占星術の研究をしています。

クライストチャーチ地震の検証

2012-06-26 01:29:21 | 占星学
ニュージーランド南島の中核都市、クライストチャーチは2010年と2011年の2回にわたって地震被害を受けた。最初の地震はMw7.1であったが、震源が若干離れていたため、建物被害のみであった。しかし翌年の地震ではMw6.1が都市直下で発生したため、多数の死傷者と建造物に甚大な被害が出た。本稿はこれら2つの地震に共通するホロスコープを見いだし、一つに纏めることで、これらの地震の連続的発生メカニズムを明らかにしていくものである。

カンタベリー地震(wikipedia)とも呼ばれるこれらの地震は、地震学的には詳しい関連性は分かっていないとされている。しかし極めて狭い範囲に2年連続でM6以上の地震が発生することは、占星学的にも何らかの関連性があるだろうと考えられた。従来注目していた日蝕図には地震原図は見当たらなかったが、新月図にこの2つの地震を説明しうる原図が見つかった。このおかげで2つの地震を1枚のチャートで説明出来るようになった。その新月図は2008年11月28日のものである。



(1)2008年11月28日新月図(第1円:内側)
クライストチャーチでの同新月図はMC(Leo10.78)にサウスノード(Leo11.54)の合。(ICではノースノードが合)であり、同都市に何らかの被害損失が発生する表示。ASC(Sag07.05)には太陽-月(Sag05.82)、水星(Sag6.94)、火星(Sag08.17)の天体集合が集中し、さらにこれらがMCとトラインの関係にある。新月の太陽に水星の合は強力な地震の表示。またこの新月図は、前日に冥王星がサインやぎにイングレスして最初の新月図であったことも注目したい。

(2)2010年9月4日クライストチャーチ地震(第2円)
クライストチャーチの西45kmで発生したMw7.1の地震は、建物や道路に破損被害を受けたが死者は無く、負傷者100人程にとどまった。発震チャートでは、まずノースノード(Cap10.02)が新月図のジュノー(Cap08.75)とセパレートの合にあるということだ。新月図が示す発震のタイミングはまずノードと原図感受点の合となる時期を疑う。完全な合から±1度を範疇とするなら、前後1ヶ月を見ておかなければならない。

次に注目すべきなのは、発震日が太陽(Vir11.07)-水星R(Vir10.74)の合が成立する日であったことだ。逆行の水星も太陽と合となれば地震発生となる。しかも人的被害が無かったというのも逆行の水星らしい。この太陽-水星の合は、新月図セレス(Vir07.20)を刺激している。新月図太陽-水星も合であるが、発震図はしばしば、地震原図の新月図の特徴をトレースする。

(3)2011年2月22日クライストチャーチ地震(第3円:外側)
同市近郊で発生したMw6.1の地震は、死者185人負傷者300人以上を出す被害地震となった。被災家屋は4~5万棟にのぼった。また地元TV局(CTV)のビルが倒壊し、日本人留学生の団体など多数の死傷者を出した。

本震となったこの地震は、発震図ノースノード(Cap00.53)が新月図冥王星(Cap00.52)と合となる時期に起こった。タイミングは完全な合である。しかもこの日、太陽(Pis03.00)、水星(PIs00.22)、火星(Aqu29.17)、海王星(Aqu28.55)の天体集合が成立していた。これは原図の新月図における、太陽-水星-火星の合をトレースしており、原図が地球に刷り込んだ力を呼び覚ましている。また奇しくも新月図金星(Cap17.93)と発震図金星(Cap20.46)が緩い合を形成しているのも珍しい。地震図の金星は被害地震の特徴を得やすい。

発震時間は発震図セレス(Aqu19.41)にMC(Aqu19.17)が完全な合となる時間であった。

(4)まとめ
本研究で分かったことは、日蝕図のみならず新月図においても、それが地震原図となった場合、数年の影響力を保持し得るということである。このことは、それぞれの新月図がどの地域にどの程度地震エネルギーを与えるのか、より正確な検討が必要であることを示している。また地震予想をしたものの新月図期間内(1ヶ月)で結果が出なかった過去の新月図にも、改めて注意検討が必要であることが示された。

2つのクライストチャーチ地震は一枚の地震原図で解読できた。しかし東日本大震災のような巨大地震はより大規模、複雑で一枚のチャートに纏めきることは実現していない。占星術による地震予知もまだ道半ばであるが、今回の研究は予知理論の強化につながるものとなるとの手応えも、同時に感じているところである。

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