占星術思いつきメモ(天体位相研究カルデア)

占星術に関して思いついたことを書き留めるブログ。西洋占星術による地震予測、金融占星術の研究をしています。

【金融】水星の分割調波を使う

2009-11-28 00:39:02 | 金融占星術
円が急伸した。25日から加速し始めた円高は26日に14年ぶりという86円台に突入。勢いは止まらず27日には一時84円台をマークした。この急激な円高の背景には、ドバイの政府系不動産開発会社が25日に債務の支払い猶予を申し出たということがきっかけであるという。中東に投資が多い欧州より不安が広まりドル、ユーロが売られ円の独歩高という流れとなった。

前号記事で12月に円高...と記した直後のこの円高。このタイミングはどう読むのか。天体のチャートは一見して危険性を余り感じさせない。天王星とジュノーの合に月が接触、金星ともトライン。水星に火星がトライン等それなりに為替の変動を匂わしてはいるが、14年ぶりとなったドル円の均衡崩壊をこのチャートから予測するのは不可能に近い。しかしこの事件的ドル円下落を表象する何かはあるはずだ。

思い出したのが「分割調波」だ。きっかけは先日のリーマン予想記事なのだが、理由は後にして解説したい。円の独歩高であるから、水星の分割調波を使う。答えはすぐに現れた。11月25日水星(分割Gem11)は土星(分割Aqu10)、海王星(分割Lib11)とタイトなグランドトラインを形成している。25日からの急落はこの3天体アスペクトが原因だ。土星-海王星のアスペクトは堤防決壊である。この大波に円(水星)が巻き込まれたのだ。

石川氏の解説では、分割調波内のグランドトラインはあらゆるアスペクトの中で最強であると述べており、今回のドバイショックを証明するに足るに十分なチャートとなっている。分割調波は事象の詳細を表すというが、これなら予測にも使えそうだ。

水星分割調波においては水星-土星のアスペクトが円高圧力になっているようだ。9月後半から10月前半の円高場面では、水星分割の水星は同土星とコンジャンクション。7月上旬の円高は同水星と同土星がスクエアを成立させていた。また10月31日のFX南ア-ランド円問題(前号記事)では水星分割の水星が同海王星-同冥王星とTスクエアの表示が出ている。

石川の分割調波は1調波と2調波の間に挟まれた数空間に注目した調波である。ただ筆者はその理論的背景も、どのような場面で使用すべきものなのかもいまいち飲み込めず、またこの調波の存在を知ったのがパソコンも普及していない時代で手計算の面倒もあり、手を出さないままにいた。そんな折、先日数学の「リーマン予想」についての記事を書く機会があり、これが分割調波について思いを新たにすることになった。素数の謎に迫るというリーマン・ゼータ関数に整数を代入すると、解は整数1と2に挟まれた数空間で成立する。この数空間を扱う石川の分割調波にも何か特別な意味が秘められているのかもしれないと思い当たったのだ。

今後の流れだが、前記事で述べたように円高圧力は12月前半まで続く。12月16日には水星分割の水星と同土星がオポジションとなる。流れから推測すると円の史上最高値更新に対する備えが必要かもしれない。円の水準はしばらく戻りそうになく、従って株価の回復も遅れそうだ。



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最近の世相と金融/12月に注意日

2009-11-25 02:33:44 | 社会(マンデン)占星術
ここ1ヶ月ほど投稿を休んでいたので、世相や金融など記事にしそびれたものも多いが、少し振り返ってみたい。

◆爆発事故、火事など多発◆
14日に釜山で起きた射撃場火災で日本人8人が死亡した事故をはじめ、11月はビル火災などが相次いで発生したのが目立った。また21日には中国の炭鉱でガス爆発で100人以上の死亡、ロシア・ウリヤノフスクにある軍の弾薬庫で13日と23日に爆発事故が起こっている。日本でも16日に京都で廃液処理中のドラム缶が爆発し、新幹線の高架橋をまたいで120m飛ぶ事故が起こっている。

これらはサインさそりを運行する太陽と、みずがめ後半にある海王星がスクエアを成立させたことによるものだ。またアスペクトは緩いものの火星がししを運行中で、太陽と海王星のスクエアにTスクエアの影響をもたらしている。爆発事故をあらわす太陽と海王星は、今回は最も緊張度の高いスクエアというアスペクトであったことが事故多発に繋がったと思われる(関連記事)。

◆春分図の注意地点で事故◆
13日には三重県沖でフェリーが座礁し横倒しになる事故も起きた。海難も海王星の範疇である。三重県沖は今年の春分図でサウスノードが天頂に来る注意地域であった(関連記事)。11月4日にこの春分図サウスノード(Leo08)を経過の火星が通過。13日には太陽が海王星に3度のアプライでスクエアを成立させており、このタイミングで三重県沖を航行していたフェリー「ありあけ」が座礁した。船舶会社は不運であったが、地震でなくてよかった。また10月には三重県沖を通過した台風18号が東日本に大きな被害を与えている。

◆南ア通貨ランドの異常レート問題◆
10月31日未明、FX市場の「くりっく365」でランド円が取引終了直前1分前に突如3円下落しそのまま取引を終了した問題で、21日損失を被った投資家が同取引所を集団提訴することを明らかにした。損害賠償請求額は数億円にも達する見通し(原告弁護団)という。また20日同市場を運営する東京金融取引所が、異常な安値を提示した独コメルツ銀行に特別考査に入った。

この問題の発生のトリガーとなったのは10月30日にサインてんびんにイングレスした土星と見てよいだろう。土星は30日にサインイングレスした瞬間にやぎ冥王星と強いスクエアを成立させた。状況から天体の影響を類推すると、金融のホームグラウンドであるサインてんびんに入ってきた土星は、まるで道場破りに来たかのようだ。てんびん土星とやぎ冥王星の戦いは金融と法律のイデオロギー的対立をあらわにしたと見える。今後数年、法律と金融に関する制度問題が時代のトレンドとなると思われる。

土星-冥王星のイデオロギー的戦いといえば、日本では民主党政権による「事業仕分け」の有様がこの天体現象を理解するのに最適ではないかと思う。土星-冥王星のハードアスペクトは横綱相撲でもあり、がっつり四つに組んだまま激しい消耗戦が展開されるのである。

◆なぜ日経だけ下げ続ける?◆
土星がてんびんに入座したあたりから日経平均は下げ続け、10000円の大台がどんどん遠ざかっている。世界の株価が持ち直しているのになぜ日経だけが? 珍しくNYダウと日経の動きが乖離しているのだが、当たらない始源図を引っぱり出すことはしたくない。占星術的にはどう見るか。

実は先に挙げた太陽と海王星のスクエアも、株価下落の傾向を示す。同傾向を持つヴェスタも太陽とスクエア、海王星とあわせてTスクエアを組み、11月中旬はむしろ株価下落が進みやすい星位となっていた。日経の株価傾向はむしろ天体の象意が素直にあらわれていたと見ることもできる。

今市場の現状は日本株に買い手がつかない状況だ。国債の増発や企業不振、円高に政治不信等重なって特に海外勢の手仕舞いが目立つという。しかしこういった理由での投資引き揚げは一方的な理由にすぎない。理由なき売られ過ぎの日経株価はやはり民主党政策に対する圧力なのだろうか。

◆12月8日を中心に円高に注意を◆
12月8日に水星は冥王星と合を形成。同時に土星とタイトなスクエアを形成する。これまでの傾向からすると、急激な円高に注意する必要がある。現状でドル円が88.54円と警報域にあるのになお円高なのか。しかし今度は対ドルでは大きく動かないかもしれない。ターゲットとなるのはユーロ、ポンドなど欧州通貨の可能性がある。ドル(冥王星)と円(水星)が合で対立的でないのに対し、スクエアのユーロ(土星)とは厳しく対立する。ユーロドルも下落注意と見る。

今年最後の大きな為替の値動きとなると思うが、これが株価に変動を与えるかどうか。日経株価がファンダメンタルズでもテクニカルでもないとするなら、金融の胴元達が仕掛ける「次の一手」と考えるのは穿ち過ぎか。何かのきっかけで安値の日本株が再び買われ始めるのはそう遠くないかもしれない。12月21日には最後の木星-海王星の合が成立する。この頃から日経も回復してくるのではと考えられるのである。

コメント (4)
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リーマン予想と占星学の未来

2009-11-24 01:43:53 | 占星学
11月15日に、数学界で最大の難問とされる「リーマン予想」を題材に素数の謎に迫るNHKのドキュメンタリー「魔性の難問~リーマン予想・天才たちの闘い」を見た。占星学で素数といえばアディー調波が素数を基幹に理論が立てられており、少し関心を持ったのがきっかけである。

番組は18世紀最大の数学者レオンハルト・オイラーが自然界と素数の間に関連があるのではないかという研究を始めたところから始まったが、画面に何やら見慣れた太陽☉と月☽の占星術記号が! オイラーは天体の運行と素数の関係についてインスピレーションを得ていたようなのである。番組ではオイラーがその解答を得ていたのかどうかには触れなかったが、彼は素数の集合体についてπ^2/6という、円周率の含まれた式が成立することを導き出した。「オイラーは素数が単なる気まぐれな数ではなく、宇宙の法則と繋がっている可能性を初めて実証した人物となった」と番組は述べている。

オイラーの数式を後にゼータ関数として整理したのが、19世紀の代表的な数学者の一人であるベルンハルト・リーマンであった。リーマンは「ゼータ関数の非自明なゼロ点はすべて一直線上にあるはずだ」と予想した。この予想は未だ誰も数学的に証明されていないという。ドキュメンタリーはこの後この問題に挑んだ数々の数学者たちの闘いについて描いている。

整数の世界において一見無秩序に現れる素数の並び方に、数学的に調和的な法則があるのではないか。リーマン予想はそんな予感を秘めながら、ことごとく数学者たちの挑戦をはねつけ、20世紀半ばまでこの問題に触れることもはばかられたこともあった。しかし1972年ある数学者と物理学者の偶然の出会いが再びこの問題に脚光を与えた。リーマン予想のゼロ点の間隔と、原子核のエネルギーの間隔が同じ数式で表されていることが分かったのである。この後数学界と物理学界が協同で素数の謎に挑むこととなった。番組は「素数の謎が解けるとき、宇宙のあらゆる現象を説明する万物の理論もまた完成するだろう」という科学者の言葉で結びとしている。

筆者がこの番組で強く興味を惹き付けられたのが、素数と原子核の共通点であった。もっともゼロ点や原子核エネルギーの間隔など何も理解できてはいないのだが。これは素数が量子論的な波動関数の収束(現象の発生)と関係があるということなのだろうか。

調波占星学では、約分できる調波においては現象の影響が約分調波に分散されるが、素数調波においては現象は1と特徴の発生する素数調波の2つのみに現れるので、とりわけ強い影響力があると筆者は考えてきた。そんなわけで素数と原子エネルギー発生の関係は、占星術における素数調波の特徴と発想がとてもよく似ており、強いインスピレーションを感じたのである。

また占星術ではサインの発生(12調波)を含む全ての調波の原点が春分点となっている。占星学的な宇宙の法則は春分点を原点に発生しているといえる。素数のゼロ点とはこのようなものなのだろうか。

「占星学の未来」と題を打ったが、このたびの記事は番組の忘備録みたいなもので、大仰な論を書くわけではない。しかし占星術が構築される世界は数学的世界を基幹としており、星座など物理的な宇宙との対応はそれに対して従属的な位置に置かれることをあらためて認識せずにはおかれない。リーマン予想を軸に数学界と物理学界が研究する素数研究の発展は、占星学の今後の深化に欠かせないばかりでなく、天体の位相と現象の発生の秘密を解く重要な手掛かりとなるのではないか、という直感を番組を通して筆者は感じたのである。


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