2015年の金融市場では、NYダウ株価が一時18000ドルの大台をつけ、また日経平均株価も一時20000円台への回復をしたことで、大きな節目を迎えた年だったといえる。ただ、7月の上海株価暴落によるチャイナショック、過度な原油価格急落による世界的な株価下落により、これ以上の上昇を得るのは難しい局面も頭をもたげてきた。米連邦準備理事会(FRB)は12月に、2008年のリーマンショック以降据え置いてきたゼロ金利を解除することを決定。今後の世界のマネーの動きの変化に注視しなければならない局面に来ている。2016年からの株価はどのように推移するだろうか。占星学的知見から考察する。
◆木星と海王星が作るサイクルとNYダウ株価の推移が一致◆
占星学で株価の動きを表す代表的な天体は、木星である。加えて投機的なバブルをもたらすのが海王星だ。これら2つの天体の公転周期を数値化し、木星-海王星が作る角度を、複素平面の概念を用いて捉えることにした。エクセルでフーリエ変換することにより、サインウェーブをグラフ表示し、実際の株価の動きと何らかの関係性が出てくることを期待したのである。
作業した結果が以下のグラフである。太い青線が木星-海王星のコサイン波(-cosθ)、細い線はNYダウ株価の推移だが、2008年のリーマンショック以降現在までの株価の推移に、ほぼ完全に一致したサイクルとして出現したのである。
サイクルの原点は2009年5月の木星-海王星の合。NYダウはその前3月には大底を打ち、上昇を始めている。そしてサイクルの転換点である木星-海王星の衝が成立した2015年9月の直前には、NY株価は一時1900ポイント近くも急落する事態が発生している。
木星-海王星の合から出発するサイクルが、リーマンショック以降の株価推移を導いてきたとすると、サイクルの天井は2015年につけたと考えるのが妥当だ。以降のサイクルは、グラフに見られるように緩やかな下降線を辿っていく。
◆リーマンショック以前のサイクル◆
それではリーマンショック以前のサイクルではどうか。これはうまく当てはまっていないように見える。しかし、サイクルのピークである木星-海王星の衝の成立した2002年9月直前には、NY株価も7500ドルの大底をつけている。これはサイクルの転換点に一致しており、木星-海王星サイクルの影響を受けていると考えて差し支えないだろう。
2008年以前の株価の推移が複雑なのは、サイクルの逆相(cosθ)や、他の火星-海王星などスパンの短いサイクルが複合的に現れているからと思われる。
◆2016年以降のサイクルと株価◆
2015年が株価のサイクルの天井だったとすると、今後はずっと下り坂になるのだろうか。しかし実際の株価サイクルは、辿ってきた道を後戻りするように緩やかに下降線を描くことは少なく、緩やかな上昇と急な下降を繰り返すことの方が多い。リーマンショック前のような短期的なサイクルが出現する可能性もある。
しかし2015年の天井は、リーマンショック以来の未曾有の量的緩和政策の終焉と転換を意味する、米FRBの利上げ政策の発動と一致する。このまま経済活動をバックアップする金融政策がとられないままだと、2018年半ばまでにサイクルの半値、12500ドルまで下落する可能性も存在する。そこまでいかなくとも、上値が重い状況が続くことは間違いなさそうだ。
それも、2016年9月頃からは、サイクルがはっきりと下落方向に向かうので、今後の投資スタンスについては、より慎重かつ柔軟に対処できるようにしていだだきたい。
◆木星と海王星が作るサイクルとNYダウ株価の推移が一致◆
占星学で株価の動きを表す代表的な天体は、木星である。加えて投機的なバブルをもたらすのが海王星だ。これら2つの天体の公転周期を数値化し、木星-海王星が作る角度を、複素平面の概念を用いて捉えることにした。エクセルでフーリエ変換することにより、サインウェーブをグラフ表示し、実際の株価の動きと何らかの関係性が出てくることを期待したのである。
作業した結果が以下のグラフである。太い青線が木星-海王星のコサイン波(-cosθ)、細い線はNYダウ株価の推移だが、2008年のリーマンショック以降現在までの株価の推移に、ほぼ完全に一致したサイクルとして出現したのである。
サイクルの原点は2009年5月の木星-海王星の合。NYダウはその前3月には大底を打ち、上昇を始めている。そしてサイクルの転換点である木星-海王星の衝が成立した2015年9月の直前には、NY株価は一時1900ポイント近くも急落する事態が発生している。
木星-海王星の合から出発するサイクルが、リーマンショック以降の株価推移を導いてきたとすると、サイクルの天井は2015年につけたと考えるのが妥当だ。以降のサイクルは、グラフに見られるように緩やかな下降線を辿っていく。
◆リーマンショック以前のサイクル◆
それではリーマンショック以前のサイクルではどうか。これはうまく当てはまっていないように見える。しかし、サイクルのピークである木星-海王星の衝の成立した2002年9月直前には、NY株価も7500ドルの大底をつけている。これはサイクルの転換点に一致しており、木星-海王星サイクルの影響を受けていると考えて差し支えないだろう。
2008年以前の株価の推移が複雑なのは、サイクルの逆相(cosθ)や、他の火星-海王星などスパンの短いサイクルが複合的に現れているからと思われる。
◆2016年以降のサイクルと株価◆
2015年が株価のサイクルの天井だったとすると、今後はずっと下り坂になるのだろうか。しかし実際の株価サイクルは、辿ってきた道を後戻りするように緩やかに下降線を描くことは少なく、緩やかな上昇と急な下降を繰り返すことの方が多い。リーマンショック前のような短期的なサイクルが出現する可能性もある。
しかし2015年の天井は、リーマンショック以来の未曾有の量的緩和政策の終焉と転換を意味する、米FRBの利上げ政策の発動と一致する。このまま経済活動をバックアップする金融政策がとられないままだと、2018年半ばまでにサイクルの半値、12500ドルまで下落する可能性も存在する。そこまでいかなくとも、上値が重い状況が続くことは間違いなさそうだ。
それも、2016年9月頃からは、サイクルがはっきりと下落方向に向かうので、今後の投資スタンスについては、より慎重かつ柔軟に対処できるようにしていだだきたい。