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中国激変は「9」の年、動物で警告した習氏の真意

2019年01月30日 13時10分09秒 | 日記

 

日経が中国の歴史では9の着く年に大きな事件が発生していおり、経済等の活況が厳しくなっていて、2019年は身を引き締めようと習主席が呼びかけていると言う記事を載せていた。

 

「また10年ごとの(西暦で)末尾『9』の年がやってきた。今回の激変はいったい何か」「習(近平国家)主席が警告した重大なリスクと関係あるのか」「米中閣僚協議前に発表された米当局の華為技術(ファーウェイ)起訴は激変の始まりか」

今、中華世界のネット市民らが噂し合っている。1949年の新中国の建国以来、10年ごとに必ず大事件が起きている。末尾「9」は、激しい変化がある魔の年という例が目立つ。しかも事件の多くは年前半に集中している。

 

1949年 10月 中華人民共和国建国
59年 3月 ダライ・ラマ14世がインド亡命
69年 3月 珍宝島(ダマンスキー島)で中国とソ連が大規模な軍事衝突
79年 2月 中国・ベトナム戦争の勃発
89年 3月 チベット自治区ラサでの衝突で戒厳令
  5月 学生デモが広がり北京に戒厳令
6月 天安門事件
99年 4月 気功集団「法輪功」が北京・中南海を包囲
5月 ベオグラードの中国大使館誤爆に抗議する大規模反米デモ
2009年 7月 新疆ウイグル自治区で多くの死者が出たウルムチ事件
19年 1月 米司法省がファーウェイ本社、子会社、関連会社、創業者の娘で最高財務責任者(CFO)の孟晩舟を起訴

 

■1989年天安門事件から30年

 

1999年5月には習近平氏の出身校、清華大学の学生らも反米デモに参加し、北京の米大使館前に押し寄せた
 

1999年5月には習近平氏の出身校、清華大学の学生らも反米デモに参加し、北京の米大使館前に押し寄せた

なかでも1989年6月4日、民主化を求める学生運動への武力鎮圧で多数の死者が出た天安門事件は、国際的な非難を浴びた。ちょうど30年前である。

この「9」が付く年のジンクスと結びつけられているのが、1月21日の異例の習近平演説だ。共産党幹部の研修施設である中央党校には最高指導部メンバーがずらりと並び、全国から集まった幹部が聞き入る様子は異様だった。

共産党機関紙、人民日報も1面トップで重大なリスクの回避を見出しに掲げた。そこで習近平は2つの動物名を挙げて警戒を呼びかけている。

まず常識を覆す想定外の重大事を指す「黒い白鳥」。西欧で長く存在しないと思われていた黒い白鳥(BLACK SWAN)が17世紀末、オーストラリアで発見された強い衝撃に端を発する。そして、明らかな動きがあるのに看過される潜在的リスクを意味する「灰色のサイ」。サイが灰色なのは当然で、おとなしいうちは気にとめない。だが、その巨体が一旦、暴れ出せば誰も手を出せない。

 

いずれも金融用語としても知られる=ロイター

いずれも金融用語としても知られる=ロイター

金融・マーケットの世界の専門用語でもある言葉を中国トップが口にしたのは驚きだ。しかも、社会の安定を揺るがすリスクを避ける意味での「闘争」を繰り返し幹部らに指示している。共産党支配の危機と認識せよ、という示唆である。

業界用語まで織り込む異例の発信を進言したのは、いつも習近平に寄り添ってきた経済ブレーンで副首相の劉鶴かもしれない。その劉鶴は30日からワシントンで始まる米中閣僚級協議への出席を予定している。

習演説を耳にした市民らは、抽象的にしか言及されなかった深刻なリスクの中身に思い走らせている。まずは米中経済・貿易、技術覇権戦争。米司法省は28日、華為技術(ファーウェイ)本社と米国子会社、関連企業のスカイコム・テック、創業者の娘でCFOの孟晩舟を起訴。カナダに孟晩舟の身柄引き渡しを求めている。これで米中閣僚協議の行方はさらに不透明になった。


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