現代アート道楽の日々。

首都圏の展覧会の感想など。しばしば遠征。【不定期更新】

西尾康之、中山ダイスケ

2004-11-20 | アート感想@関東
今日は、神楽坂のミナト第3ビル。ビルの前には、相変わらずフォークリフト。写真は、先日の記事の使いまわし。だって、おんなじ光景だったし……。

年代モノのエレベータで4階へ。このエレベータは、外扉と内扉を手動で開け閉めするという、今どき大変珍しいモノ。降りるときに内扉を閉め忘れると、他の階から呼び出せないと注意書きがしてあった。

最初に、山本現代の西尾康之「変態」展。指で雌型を作る独特の陰刻鋳造は、『トランスフォーム』が6点と、『ブーツ』が1点。『トランスフォーム』は、昆虫が変態をとげる姿を表したもので、サイズが1m以上あってかなりデカい。直立したポーズはかっこいいけど、モチーフがモチーフだけにちょっとキモチワルイかも。『ブーツ』はほぼ実物大の女性のブーツ。これも指の跡が効果的で、本当に足が入っているような質感。先日観た「ハイ・エナジーフィールド」展でも圧倒的なエネルギーを感じたけど、今回の作品もかなりのモノ。油絵は、『ジャイアンティス』が5点。巨大化したグラマー女性が都市を破壊している。作家は「巨大女性」に相当こだわりを持っているみたい。その他、小品がいくつか。11月27日まで、日・祝・月休。

続いて、児玉画廊|東京の中山ダイスケ「doze」展。リネン(麻)にアクリル絵具で描いた絵画。ペタっとした感じではなくて、クレヨン画のような優しいタッチ。私が気に入ったのは、手紙をくわえたカラフルなヤギがいて、その後ろでロケット発射の『打ち上げられた手紙』。どんなに技術が進歩しても、手紙はヤギさん♪こちらの展覧会も11月27日まで、日・祝・月休。

3階に下りて、タカハシコレクションの西尾康之「神話学」展。こちらは個人のコレクションだが、西尾康之の代表作が一度に観られる。陰刻鋳造の『素粒の鎧』も良かったが、同じく陰刻鋳造の『ジャイアンティス』もスゴかった。特に、太ももからお尻の辺りの表現はお見事。12月25日まで、土曜日のみ開廊。

これらの展覧会については、mifoさんの「カジカジアート」や、feltmountainさんの「落武者の行方」に詳細な記事(こちらこちら)があるので、そちらも是非。