現代アート道楽の日々。

首都圏の展覧会の感想など。しばしば遠征。【不定期更新】

大地の芸術祭(その11:まつだい駅&十日町駅周辺)

2006-08-18 | アート感想@遠征
またまた大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2006に行ってきた。今回は、ほくほく線の駅周辺を日帰りで。

まずは、まつだい駅の周辺から。以下、今回の新作のうち、特に印象に残った作品の感想(カッコの数字は作品番号)。

武蔵野美術大学 建築学科 土屋公雄スタジオの《松代商店街-竹環プロジェクト》(225)は、床から天井まで竹の環を何層も重ねた巨大な竹の塊。外見は普通の民家だけど、内部はものすごいエネルギーが充満しているようだった。この竹の環、実はらせん状になっていて、中心にはかぐや姫がいそうな空間も。

あと、《まつだい雪国農耕文化村センター「農舞台」》内のギャラリーで開催中の展覧会「空家プロジェクト-生き続ける民家-」も良かった。この展覧会は、今回行われた民家(や廃校)のリノベーションを、建築の視点から図面と模型で紹介したもの。一通り民家や廃校を回ったあとだっただけに、より一層楽しめた。

続いて、ほくほく線で十日町駅へ移動。

杉浦久子+杉浦友哉 昭和女子大学杉浦ゼミの《幸(ユキ)のウチ》(83)は、地震で倒壊して主人を失った家の跡地に、レースの家を建てたもの(冒頭の写真)。一見キレイな作品だけど、その意味を知ると複雑な気持ち。レースの中の光景も、美しくも物悲しかった。

話題の《妻有の家》(82)の感想は、大地の芸術祭(その5:松代エリア北側+α)参照。

このほか、パブロ・レイノソの《編まれた影》(89)の映像がコミカルで面白かった。映像作品はいくつかあったけど、テンポが良くて笑える作品ってこれくらいかも。

新潟県十日町市・津南町全域(約760km2の広さ!)にて、9月10日まで。


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2 コメント

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うわぁ、うらやましい! (asakart)
2006-08-21 01:38:51
pizzさん、お久しぶりです。

大地の芸術祭に行きたいなぁ~と思いつつ

いろいろと重なって難しかったので

ブログに書いていらっしゃる方を探していました。

さすがpizzさんのブログ、すごく面白く拝見しました。



土地とつながった感じのイベント、いいですね。

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asakartさんへ (pizz)
2006-08-21 07:34:41
コメントありがとうございます。こちらこそご無沙汰しております。

作品を媒介として、里山の美しい風景や地域の風土・文化を味わうのは素晴らしい体験でした。

芸術祭は9月10日で終わってしまいますが、恒久設置作品がいくつか残るはずですので、来シーズンにでもどうぞ。

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