現代アート道楽の日々。

首都圏の展覧会の感想など。しばしば遠征。【不定期更新】

ポップ・アート展、山口晃展

2004-11-30 | アート感想@関東
週末に働いた関係で、今日はお休み。
まるびぃ」に日帰りで行こうかと思ったけど、微妙に寝坊して断念。
今年のうちに行きたいなあ。

まず渋谷にて、Bunkamuraザ・ミュージアムで開催中のベラルド・コレクション「流行するポップ・アート」展。このギャラリーは、東急百貨店(写真)内に入っていて、平日昼間でも混雑していることが多いけど、今回は空いていた。観客は若い人がほとんど。

最も印象に残ったのは、チラシにも使われているウォーホル≪ジュディ・ガーランド≫。『オズの魔法使い』で一世を風靡した大女優のシルクスクリーンに着色した作品で、唇の鮮やかな赤色に目が釘付け!ほかにも、ジェームズ・ローゼンクイスト≪F-111≫や、ジェフ・クーンズ≪プードル≫&≪ボブ・テイル≫が私のお気に入り。

あと、強烈だったのは、ジョン・デ・アンドレア≪アーデン・アンダーソンとノーマ・マーフィ≫。リアルな裸の男女が抱き合う立体作品で、ほとんどの観客は足早に通り過ぎていった(苦笑)けど、よく観ると美しいような。

12月26日まで、会期中無休、金・土は21時まで。
その後、大丸ミュージアム梅田、群馬県立近代美術館、高知県立美術館、広島市現代美術館、北海道立近代美術館、名古屋市美術館に巡回。


中目黒に移動して、ミヅマアートギャラリーにて開催中の山口晃展「売らん哉」

山口晃といえば、日本橋三越100周年ポスターを手がけたり、作品集を東京大学出版会から出したりと、飛ぶ鳥を落とす勢い。今回の出展作品も当然完売。さすが。

作品は、油彩とドローイングが数点ずつ。特別気に入った作品は、油彩の≪歌謡ショウ圖≫と≪胎内めぐり圖≫。

≪歌謡ショウ圖≫は、オペラハウス風劇場での歌謡ショウを描いたもの。右半分だけ描かれていて、左半分は鏡で映してあった。面白いなあと思っていたら、「(描いている)途中です。」と作家のお詫びが貼ってあった。ステージ上も華やかだが、オーケストラに和洋の楽器が混在しているのも面白い。また、観客一人一人もバリエーション豊富で観ていて飽きない。

≪胎内めぐり圖≫は、京都清水寺の胎内めぐりを描いたもの。地上部は実物に沿っていたが、地下の胎内めぐりがかなりの誇張。とにかく広いうえに、心の臓とか胃腸や膵臓が祀ってある。本当にこんな胎内めぐりがあったら、是非体験してみたい!

ドローイングも、作家のコメントが付いていて面白かった。でも、残念だったのは、そのうち1点が盗難にあっていたこと。作家のコメントからも無念な思いが伝わってくる。

1月15日まで、日・月・祝及び12月26日~1月6日休廊。