東日本大震災から10年たった。
このブログを始めたのは、震災が起こるひと月前だ。
当たり前だが、家族は皆、今より10歳若く、
5年前にお姑さんを癌で亡くしたじーさまは1人暮らししていたけど、
毎日夕飯は一緒に食べていて、実家の父も健在だった。
娘は社会人2年生で自宅通勤。
ゼミで知り合い、卒業後は遠距離恋愛中の彼氏の存在も知らされず、
(なかなかの秘密主義。親に詮索されるのが嫌だったに違いない)
孫ちゃんたちは当然まだこの世に存在していない。
ずっと携帯も繋がらず、音信不通になっていた息子のアパートを訪ねて
学生アパートの1室で冬眠中のクマみたいな姿になっていたのを
家に呼び戻したのもその頃だ。
家族がまた一つ屋根の下で暮らすことになったけど、
親子、兄妹、そして夫婦の間もギクシャクして思いがチグハグだったな〜
何を考えているのか、何でこうなるのか、不甲斐なくてイライラしたけど
子どもらも思うようにならず、家族のことが鬱陶しかったに違いない。
そんな時、東日本で未曾有の大地震と大津波が起こったのだった。
あの日は普通に仕事中で、外から帰って来た人が大声で言った。
「東北にすごい津波が来て、えらいことになっとるらしいぞ!」
急いで食堂のテレビを見に行くと、信じられない光景で息をのんだ。
息子はそれに大きく心を揺さぶられ、福島の被災地まで働きに行き、
それがキッカケで、今の仕事に就くことができた。
当時の私、職場ではマウント気質の女子の標的にされ、気分は最悪😰
娘のつわりを理由に退職願まで出したけど、休職させてもらったお蔭で、
孫や娘のお世話から、じーさまの見送りまですることができた。
復帰すると、天敵の彼女はすでに退職。目の上のたんこぶがなくなった。
以来、人間関係はしごく好調で今に至る。
10年経ちいろんなことを乗り越えて、皆それぞれが頑張って生きている。
自分の居場所があるって幸せなことだ。
南海トラフがいつ来るか知れないけど、震災を教訓にして常に備えつつ、
いざという時には支えあう家族でありたいと願う。