横手瑛子さんは,広島市立大学芸術学部で油絵を専攻した。だから相当のレベルで描く実力を持っている。しかし,将来教員になりたいので教育の勉強をしたいと,教育学研究科の大学院博士課程に進学してきた。
三根ゼミに入り2カ年間,これまであまり知らなかった美術教育の世界をよく学びんだと思う。学部生の時の専攻と違うことを大学院でやるのは結構大変なのだ。だって,大学院では学部生のときに行った研究を礎にして,その上にさらに研究を高く積み上げるものだからね。
ところで,彼女はいつも実に独創的かつセンスよい服を着ているんだが,実はファッションデザイン関係の専門学校の講師でもあるんだ。服を着るというよりファッションデザインで楽しんでいるという様子なので,おそらく自分の興味と大きく重なるのだろう。
だからなのか,修士論文でもファッションデザインと教育との関係を研究したいと言ってきた。現在中学校美術科では,ファッションデザインを学んでいるところはあまり見聞きしないわけだが,このような現状に対し,調査その他の手法で有用性を検証した。その結果,自己肯定感と自己受容感を高めるその他の有用性があると整理している。
来年度から中学校の教壇に立つので,彼女の持つまっすぐな心と素直なものの見方が教育の場で生かされるだろうって期待している。常日頃から日本トップレベルの授業を見せているので,優れた授業のイメージとそれを支える理論をしっかり学んでくれた学生の一人だ。今はもちろんぺーぺーだが,将来優れた教員になってくれるのは坂田君同様間違いない。
横手さんは広島にいるので,何度も授業を見せてもらえるはずだ。アートを通して子どもたちを幸せにする,それが君の使命だ。楽しみにしている。
実は美術の時間が1時間と聞かされビックリいたしました。
『説明、準備、片付け』を1時間でしていたら、いつ描くのだ?先生方の悲鳴が聞こえるようでした。
また、授業を受ける生徒達も美術は休憩・お遊びタイムと思っているので、ご指導の大変さは尚更かと思います。
そういえば私自身も小学校の頃マンガを模写して楽しみましたが、中学校頃から描くことが苦痛になっていました。
たくさんの先生方のご意見を元に、模写用のトレペーと画用紙を開発してみました。
(http://www.kitanet.ne.jp/~san/に紹介してあります)
50年ぶりでそれを使ってお城を描いてみました。
絵葉書サイズで約1時間かかりましたが、そこには描きあげた喜びがありました。
気の小さい私が描いた絵は、おそるオソルの線で絵は私そのものでした。
子供の頃楽しかったのは、絵を描くのでなく描けた喜びだったように思います。
きっとそれで飽き足らなくなると色をつけたり、芸術性を追求するようになるのでしょうね。あまりこの辺を追求しすぎるとつまらなくなるでしょう。描けたときの満足感が嬉しい。
うまい下手は本人が一番分っています。
中学のカリュキュラムから美術の時間が無くならないよう、興味あるテーマで楽しいと思うことが大切かとおもいます。
歌うことと同じように描く喜びを知る豊かな国を作っていただきたいです。