農園の愉しみ, 感動の種を蒔きたい。

畑から一句(俳句)
畑のエピソード(エッセイ)
畑の感動(写真)

 冬耕の 畝の気になる 鴉かな

2019-12-17 13:03:03 | 日記
その時、街道筋の電柱から畑を見下ろしていた二羽の鴉が上空から舞い降りてきました。農園のはるか上空の獲物に狙いを定めていたのでしょうか。今度は、私たちが畝を離れると、先日植え付けた玉ネギの畝にくちばしを伸ばし始めている姿が見えるのです。で、畝に向かうと、その場を離れる。フットワーク良く立ち回る、賢い鴉の面目躍如というところですね。結局、鴉が狙っていたのは玉ネギでなく、前作で栽培していて収穫もれしていた、小粒のじゃが芋でした。また冬がきて、農園にモノトーンのトバリが降りると、目につくのは、真っ赤な木々の実。鳥や生き物の目につくように鮮やかさをまとった赤は見事なものがあります。南天の実とか、千両や万両、柿や紅葉、鮮烈な赤系色の実を今日もついばむ、鳥や小動物が農園の周辺にいるわけです。ただ同じ赤でも唐辛子には手を付けないようです。苦手の激辛は避けて通る、生き物の知恵というワケですね(ストロー・ハット)。








 冬夕焼け 春まで眠れ 耕うん機

2019-12-11 12:45:48 | 日記
冬に向かう夕焼けには、人恋しさを呼び起こされるものです。中央線の鉄橋から下り方面を見渡すと、真っ赤に燃える夕焼けのずっと向うの鉄路の先に、甲斐の山々が見えてきます。その麓の一角に私たちの畑があるワケです。思い起こせば、今年も一年、私たちがピ
アンタ、つまり耕うん機と苦楽を共にした、あの上野原があると思うと感慨深い思いです。
週末の度に働き続けたピアンタは、今年も先週末から約二か月間、短い冬眠に入りました。この耕うん機と共に、畝作りに八面六臂の活躍をした「ピアンタ」さんは、ちょっと寂しい思いの様ですが、「レッドブーツ」さんも、「レデイバード」さんも、そして私「ストローハットも、思いは同じ。寂しさ以上に、素人の領域ではありますが、無事野菜作りを終えた、充実感を覚えています。また今年は特に、秋野菜の収穫が順調だったので、メンバーはそれぞれ、ストックした野菜を色々と料理する計画を立て、ここでも農園の愉しみを味わっています。農園やっていて、良かった。「レッドブーツ」さんの言葉が、コメカミの後ろあたりから聞こえてきます。ところで、私はどうしよう(ストロー・ハット)。





 凍て空や 桂川から 桃太郎

2019-12-02 08:28:09 | 日記
日本各地で氷点下を記録した30日、土曜日の早朝、私たちは、いつものように上野原の農園にいました。冷え込んだ朝を反映して空はスカット・ブルー、甲斐の山々はクッキリと輪郭を見せ、畑はうっすらと白いベールを被っていました。本日の作業として、薩摩芋や長葱、唐辛子」といった収穫物の整理、資材の整理、秋耕など、それなりに入っている予定をこなして、ひと休み。そこで「ピアンタさん」のふる里である、この地に言い伝えられる
昔話が飛び出しました。大月から上野原にかけて残っている桃太郎伝説です。桃から生まれた桃太郎が、犬、雉、猿を従えて鬼退治をする話なのですが、それって黍団子を持って鬼退治を果たした、岡山地方いわゆる吉備の桃太郎の昔話に近い話のワケですが、出所など気にしても、これ以上発展がみられませんよね。それよりも、犬目宿(犬)、鳥澤宿(雉)、猿橋宿(猿)と、上野原から大月にかけての旧甲州街道沿いの3つの宿場の名称が、征伐に従った家来と同じというのは、興味を惹かれます。「ピアンタさん」によると、この地方の言い伝えでは、おばあさんが川に洗濯に行ったのは、桂川、場所は鶴島あたり。地図で見ると、農園のある場所から川を渡った、ちょっと下流の桂川で、桃もこのあたりで手に入れたことになるのでしょうか。それにしても、こんな身近な所で、桃太郎の伝説があるとは、感激モノ。農園帰りに、桂川橋をぶらついてみたくなりました(ストロー・ハット)。





 秋耕の 畑愉しや 耕うん機

2019-11-26 08:16:26 | 日記
じゃが芋、里芋、薩摩芋、いわゆる芋3兄弟の収穫が終わり、野菜の緑色より畑の茶色の部分が多くなる季節になりました。畝では、メンバーの皆さんが大好きな大蒜(ニンニク)と玉ネギが秋の長雨にめげず順調に生育しています。この次は春野菜の準備というわけで、先日から耕うん機を使って、秋耕に取りかかっています。ここでは、クルマの運転お手のものの「ピアンタさん」が大活躍。鼻歌は聞こえてきませんが、鼻歌が出てきそうな愉しさが耕うん機を操作する快適なステップに出ているのです。ところで、畑の土の上下を入れかえる秋耕は体力を必要とされるといわれていますが、「ピアンタさん」とピアンタのお陰で大助かり。順調に作業がはかどり、今度の週末に堆肥を入れるところまで作業が進んできました。また、この秋耕を繰り返した効果でしょうか、年々畑はサラサラになっているように感じます。今年は、野菜の収穫が予想以上に多くなったこともあり、いわば、耕うん機は、幸運機でもあるワケです(ストロー・ハット)。








 さつま芋 抱えきれない 鍬の丈

2019-11-18 16:52:50 | 日記
文化の日を挟んだ3連休初日の2日、メンバー4人の心はとびきり弾んでいました。秋の長雨に振り回されていた上野原の気候もひと段落し、天気は上々、絶好の農園日和の中、待望のさつま芋掘りにチャレンジです。先週の試し掘りで感触を得ていたのですが、絶対豊作の予感。その通り、数年にわたってさつま芋の栽培を夢見ていた「レッドブーツ女史」の直感が当たって、次々に大ぶりの芋が出現。芋ずる式とは言い得て妙を、実感したワケです。芋の周囲を丁寧に鍬で堀り、蔓を持って引き抜くのですが、難航不落の状況で、嬉しい一苦労。掘り起こした芋を鍬と並べると一目瞭然、鍬の刃の何という大きさ。収穫に、ちょっと力が必要でした。さて、この大物を、どのように愉しんで食べるか。アルミホイルにくるんで焼き芋にしたり、天日にあてて干し芋にしたり、それぞれに夢は膨らむワケですが、私はさつま芋の炊き込みご飯を頂きました。真黄色に蒸し上がった芋は「ひまわり」とか、「黄色い家」とか、「夜のカフェテラス」とか、ゴッホがよく使っていた、あの黄色の絵の具が彷彿とされる、ゴッホの黄色のさつま芋。ここで話は飛躍するのですが、なぜか、上野の美術館で開催されているゴッホ展に、足を運んでしまった私です。(ストロー・ハット)。