その時、街道筋の電柱から畑を見下ろしていた二羽の鴉が上空から舞い降りてきました。農園のはるか上空の獲物に狙いを定めていたのでしょうか。今度は、私たちが畝を離れると、先日植え付けた玉ネギの畝にくちばしを伸ばし始めている姿が見えるのです。で、畝に向かうと、その場を離れる。フットワーク良く立ち回る、賢い鴉の面目躍如というところですね。結局、鴉が狙っていたのは玉ネギでなく、前作で栽培していて収穫もれしていた、小粒のじゃが芋でした。また冬がきて、農園にモノトーンのトバリが降りると、目につくのは、真っ赤な木々の実。鳥や生き物の目につくように鮮やかさをまとった赤は見事なものがあります。南天の実とか、千両や万両、柿や紅葉、鮮烈な赤系色の実を今日もついばむ、鳥や小動物が農園の周辺にいるわけです。ただ同じ赤でも唐辛子には手を付けないようです。苦手の激辛は避けて通る、生き物の知恵というワケですね(ストロー・ハット)。
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