農園の愉しみ, 感動の種を蒔きたい。

畑から一句(俳句)
畑のエピソード(エッセイ)
畑の感動(写真)

 草餅や 指折り数え 発芽かな

2020-03-26 17:10:01 | 日記
野菜の苗作りには、土を突き抜けて頭を出した発芽を発見した時の愉しみがありますが、発芽するまでの小さな心配もあるものです。特に私たちにとって唐辛子は、毎年上野原の農園に植え付ける苗を自宅のベランダで作っており、手慣れてはいるものの、今年はもう一つ「神楽南蛮」という唐辛子を初めて作ることになり、その分、何かと心配の種が尽きないのです。よく言われる、唐辛子の交配とか。ですが、長岡市の旧山古志村伝統野菜である、「神楽南蛮」への期待が大きく、ことあるごとに育苗ポッドを眺めていました。すると昨日、3月26日。風もなく、穏やかな、4月上旬の気候の中で、ポッドの隙間から1mmほどの白い芽が、内藤唐辛子のポッドから「神楽南蛮」のポッドから、気温の上昇と共に同時に発芽したワケです。おやつの草餅を頂いているうちに、ラッキー!朝の天気予報によれば、今日の気温は18℃、明日は20℃の好天。条件の良い、あと2日でどうなるか、愉しみも、心配も、尽きません。(ストロー・ハット)。







 雑草には 雑草の道 春の色

2020-03-16 09:11:09 | 日記
思い起こせば、昨年末に耕うん機を使って土起こしを行い、雑草を取り除き、施肥を丁寧に行って万全の畝作りを行ったつもりでした。年を越した春の土はピアンタのお陰もあり、今までにないほどのサラサラ感に満ちているように見えました。自我自尊ではありますが、作物にとっては絶好の畑になったわけです。気温が上がり、天候が安定した先週、ちょっと畝の様子をのぞきました。ところが、作物にとって絶好の環境の畑は、雑草にとっても絶好の環境のようです。畝の周りは言うに及ばず、大蒜や玉葱のマルチシートの隙間をぬって雑草の花がいたる所で春風にそよいでいました。それは、雑草と呼ぶには、あまりに可憐な「ホトケノザ」。一面に、薄桃紫色の小花を付けていたのです。畑や山野のほか、自宅近くの散歩道とか空地でも目を凝らしてみると「ホトケノザ」を目にするものです。ところで、春の七草のひとつに「ホトケノザ」がありますが、植物辞典を見ると、こちらは「タビラコ、田平子」というキク科の2年草。畑を賑わせていたホトケノザは、シソ科の越年雑草。どちらも、葉の形が仏像を載せる台座に似ていることが、名前の由来の様です。野菜作りは奥が深いと言われますが、雑草の奥の深さも相当ですね。小さな野の花とはいえ、ある意味の物語性を感じてしまいました。それにしても、抜かれても抜かれても花を付ける、雑草の生命力には脱帽です。(ストロー・ハット)。








 その先の 畝の長さや 山笑う

2020-03-09 08:08:55 | 日記
先日、あのモリタさんが今年の桜の開花予想をしていました。それによると、例年より2週間ほど早い開花となるようです。確かに、日々の最低気温が高めの冬だっただけに、その流れで草木が早く寝ざめているわけです。私たちは今年も、3月末のじゃが芋の種芋を皮切りに、例年通りのスケジュールを組んでいましたが、少し前倒しにするのが賢明かも知れませんね。考えることは誰も同じようで、上野原の農園の様子を見に来た際に、昨年から野菜作りを始めた西隣の畑のご家族も、私たちの真上の畑の御主人も、早くも春耕をかけ、種まきや植え付けの準備を進めていました。どの畑にも十分の休養と施肥、それと水分を含んだ黒々とした畝が、野菜への期待感を想像させてくれます。このように、10年も畑を耕していると、肥沃になってくるものですね。「継続は力なり」という格言は、農業にも言える言葉でもあるようですが、手足が勝手に動きそうな陽気の中、甲斐の山々に囲まれた農園で、「ピアンタ」さんも、「レッドブーツ」さんも、「レデイバード」さんも、例年通りに野菜作りに励みたいと思うわけです。そう、春耕が終わり、真っ直ぐにのびた畝に立つのが、今から愉しみです(ストロー・ハット)。