農園の愉しみ, 感動の種を蒔きたい。

畑から一句(俳句)
畑のエピソード(エッセイ)
畑の感動(写真)

 柿落ち葉 ベランダ農園 染めにけり

2019-12-24 08:19:21 | 日記
今年も、二階のベランダにプランターを並べたベランダ農園に、結構重宝させていただきました。相変わらず、10年来栽培している内藤とうがらしの苗作りや採種をしたり、江戸東京伝統野菜の金町小かぶを育てたり、あるいはゴッホのひまわりを育てたりと、上野原の農園と同じように南斜面の日当たりと、風通しの良さといった環境を活用させて頂きました。ベランダ農園というとちょっと大げさに聞こえますが、ここで種から苗にして、上野原の御前山の麓で真っ赤な唐辛子が実をつける、小さな連携プレーの夢を追っているワケです。今年一年を振り返ってみると、自然の恩恵に恵まれた日々を過ごせました。とくに秋になると、猫の額ほどの庭の木々が、ベランダ農園にそれぞれの色に染めた葉を落としていきます。今年に関していえば、幾重にも積み重なった、柿落ち葉の紅に心を動かされました。自然が生み出す色彩は、感動を呼び起こすパワーを秘めているのかも知れません。「レッドブーツ」さん、「ピアンタ」さん、「レデイバード」さん、自然とふれ合う愉しみを、来年も分かち合いましょう。愉しみは、身近な所に潜んでいますよね。そんなわけで、来年もよろしくお願いいたします(ストロー・ハット)。










 冬耕の 畝の気になる 鴉かな

2019-12-17 13:03:03 | 日記
その時、街道筋の電柱から畑を見下ろしていた二羽の鴉が上空から舞い降りてきました。農園のはるか上空の獲物に狙いを定めていたのでしょうか。今度は、私たちが畝を離れると、先日植え付けた玉ネギの畝にくちばしを伸ばし始めている姿が見えるのです。で、畝に向かうと、その場を離れる。フットワーク良く立ち回る、賢い鴉の面目躍如というところですね。結局、鴉が狙っていたのは玉ネギでなく、前作で栽培していて収穫もれしていた、小粒のじゃが芋でした。また冬がきて、農園にモノトーンのトバリが降りると、目につくのは、真っ赤な木々の実。鳥や生き物の目につくように鮮やかさをまとった赤は見事なものがあります。南天の実とか、千両や万両、柿や紅葉、鮮烈な赤系色の実を今日もついばむ、鳥や小動物が農園の周辺にいるわけです。ただ同じ赤でも唐辛子には手を付けないようです。苦手の激辛は避けて通る、生き物の知恵というワケですね(ストロー・ハット)。








 冬夕焼け 春まで眠れ 耕うん機

2019-12-11 12:45:48 | 日記
冬に向かう夕焼けには、人恋しさを呼び起こされるものです。中央線の鉄橋から下り方面を見渡すと、真っ赤に燃える夕焼けのずっと向うの鉄路の先に、甲斐の山々が見えてきます。その麓の一角に私たちの畑があるワケです。思い起こせば、今年も一年、私たちがピ
アンタ、つまり耕うん機と苦楽を共にした、あの上野原があると思うと感慨深い思いです。
週末の度に働き続けたピアンタは、今年も先週末から約二か月間、短い冬眠に入りました。この耕うん機と共に、畝作りに八面六臂の活躍をした「ピアンタ」さんは、ちょっと寂しい思いの様ですが、「レッドブーツ」さんも、「レデイバード」さんも、そして私「ストローハットも、思いは同じ。寂しさ以上に、素人の領域ではありますが、無事野菜作りを終えた、充実感を覚えています。また今年は特に、秋野菜の収穫が順調だったので、メンバーはそれぞれ、ストックした野菜を色々と料理する計画を立て、ここでも農園の愉しみを味わっています。農園やっていて、良かった。「レッドブーツ」さんの言葉が、コメカミの後ろあたりから聞こえてきます。ところで、私はどうしよう(ストロー・ハット)。





 凍て空や 桂川から 桃太郎

2019-12-02 08:28:09 | 日記
日本各地で氷点下を記録した30日、土曜日の早朝、私たちは、いつものように上野原の農園にいました。冷え込んだ朝を反映して空はスカット・ブルー、甲斐の山々はクッキリと輪郭を見せ、畑はうっすらと白いベールを被っていました。本日の作業として、薩摩芋や長葱、唐辛子」といった収穫物の整理、資材の整理、秋耕など、それなりに入っている予定をこなして、ひと休み。そこで「ピアンタさん」のふる里である、この地に言い伝えられる
昔話が飛び出しました。大月から上野原にかけて残っている桃太郎伝説です。桃から生まれた桃太郎が、犬、雉、猿を従えて鬼退治をする話なのですが、それって黍団子を持って鬼退治を果たした、岡山地方いわゆる吉備の桃太郎の昔話に近い話のワケですが、出所など気にしても、これ以上発展がみられませんよね。それよりも、犬目宿(犬)、鳥澤宿(雉)、猿橋宿(猿)と、上野原から大月にかけての旧甲州街道沿いの3つの宿場の名称が、征伐に従った家来と同じというのは、興味を惹かれます。「ピアンタさん」によると、この地方の言い伝えでは、おばあさんが川に洗濯に行ったのは、桂川、場所は鶴島あたり。地図で見ると、農園のある場所から川を渡った、ちょっと下流の桂川で、桃もこのあたりで手に入れたことになるのでしょうか。それにしても、こんな身近な所で、桃太郎の伝説があるとは、感激モノ。農園帰りに、桂川橋をぶらついてみたくなりました(ストロー・ハット)。