農園の愉しみ, 感動の種を蒔きたい。

畑から一句(俳句)
畑のエピソード(エッセイ)
畑の感動(写真)

同名の 山七つあり 御前山

2018-04-26 09:07:18 | 日記
週末ごとに通っている上野原には、身近に感じたり、興味を持ったりする場所がいくつかできるものです。ひとつは、上野原インターを降りるとすぐ目に入る、桂川の清流。歌人与謝野晶子が散策を愉しみ、幾多の句を詠んだ川のほとりが挙げられます。河川敷を彩った桜は終わりましたが、いまや芽吹き始めた木々に、安らぎを覚えます。もうひとつが、農園を借りている四方津御前山を含めた、7つもの御前山。何故か不思議に思うのですが、桂川の両岸に沿って、上野原から大月の間に御前山と呼ばれる山が7つ点在しています。桂川橋から上流に向かって、ランドマークともなる鶴島御前山、続いて栃穴御前山、四方津御前山、西御膳、綱乃上御前山、斧窪御前山、そして大月の御前山(厄王山)で、名称はどの山も御前山。少し、まごつきますね。山自体は、登山愛好家に人気のようですが、なぜ同名の山が続いているのか、分からないのです。それと名前の由来にも色々な説があり、御前=高貴な人が住んでいる場所、神の御前=先祖や神を祭る祠がある場所とか言われますが、こちらも由来は不明のようです。日本の山の名前ランキングにあるように、同名の山の1位は城が築かれた=城山、2位は丸い山=丸山といった具合に分かりやすさが一番ですね。理由はともかく、同名の山が7つもあると、混乱しますが、何故だろうと、話題を呼ぶのも事実です。御前山の多くは、三角のおにぎり形をしているので、これをヒントにニックネームを作ったり、分かりやすい略称を考える手もありますね。ところで今日、農園ブログをまとめる予定が、またまた脱線をしてしまいました。あ~(ストロー・ハット)。







子育てや ツバメ飛び交う 軒の下

2018-04-25 08:35:30 | 日記
昔からツバメに関しての言い伝えがあります。それは、渡り鳥のツバメが遠方からやって来て巣作りをした家には、繁栄がもたらされると言われる点です。家が農家であれば、害虫を駆除するだけでなく、米や作物の豊作をもたらせる。商家であれば、商売繁盛をもたらせる。昔から人間に寄り添って暮らしてきたツバメは、人間が益鳥のツバメに危害を加えないことを十分に理解しており、その上で人間が近くにいる場所、人の出入りの多い場所に巣作りをする傾向があるといわれます。人のいる場所には、ツバメの天敵である、蛇、カラス、猫といった天敵があまり近寄らず、卵やヒナを襲われる心配が少なくなることが理由です。人間の近くで、人間と暮らす、一石二鳥の生き方。ツバメの知恵も、大したものですね。私の記憶が正しければ、いまお借りしている農園のオーナー宅の軒下には、5年前から毎年ツバメがやって来て、巣作りをして、ヒナを育てあげているのです。農作業の合間の濡れ縁でのお茶休みの時に、私たちの頭上では、つがいのツバメが餌を求めて飛び交い、私たちはヒナの歌声に心を癒されるひと時を、過ごしていることになります。言ってみれば、「レデイバード」さん、「ピアンタ」さん、「レッドブーツ」女史、そして私、「ストロー・ハット」も、ティータイム満喫です。ところで、ゴールデンウイークを境目に、そろそろ新タマネギ、ニンニク、ネギ、空豆などの収穫期。ツバメが巣作りした家に、農作物の豊作をもたらせるというジンクスに、ぜひ、あやかりたいと思うのです(ストロー・ハット)。







ひまわりの 似合う夏かな 上野原

2018-04-16 11:35:24 | 日記
碧い空。灼熱の太陽。そよぐ風に、なびく雲。日本の夏の風情は、ダイレクトに私たちの五感に語り掛けてきますが、あなたは、どんな夏が好きですか。日本の情緒だけでなく、海の向こうに目を向ければ、ひまわりやラベンダーなどのハーブ類が咲き乱れる、南仏プロバンスとか、アンダルシアや、コートダジュールのような原色の風景が続く南ヨーロッパの夏もかなり魅力的ですね。とくに、それらの国々では、ひまわりが夏の主役に君臨しています。このひまわりに関しては、よく知られていることですが、ゴッホの絵画が有名で、陽光明るい南仏アルルの滞在時に、ひまわりをユートピアの象徴と捉え、都合7点もの絵を描き上げたといわれます。ひまわりの持つ生命力と、黄色を基調とした存在感には惹かれるものがありますね。私たち農園仲間も、以前からひまわりの魅力に惹かれ続けていましたが、それなら農園でひまわりを咲かせてみようと、実行に移った次第です。まずは本日、農園の最上段の畝に種まきを行いました。ゴッホ美術館と提携関係にある、サンリッチというひまわりの種をひと袋蒔き、もう少し暖かくなったら、追加でもう2袋。わずか数十本ですが、緑色系の野菜が多い農園に、真黄色でビビッドな、ひまわりの花を咲かせる予定です。また国内では最近、ひまわり畑や、ひまわりイベントが増えてきたようですが、上野原市のある山梨県では、期間中60万本ものひまわり畑が広がる北杜市の明野サンフラワーフェスティバルが知られています。これをキッカケに、上野原にも、ひまわり畑が増えるといいですね。農園の夏の愉しみが、またひとつ増えてきました(ストロー・ハット)。







風さやか 鶯の歌 畝に立つ 

2018-04-11 09:13:54 | 日記
本日は、少し汗ばむ一日でした。爽快な一日でもありました。気象庁の発表では、上野原地方の正午の気温は20℃。御前山の方向に雲が動いていくと、紺碧の空が現われ、強い日差しが農園に注いでくるのです。私たちの習慣では、気温が上がる日には冷凍庫でカチカチに冷やした保冷材を首に巻く暑さ対策をするのが常ですが、本日は、日差しの強さと紫外線の強さも気になりました。それでも、心も、体も、なぜか爽快。時々、爽やかな風が吹き、その風に乗って、鶯の囁くような歌が聞こえてくるのです。「ホーホケキョ ケッキョ ケッキョ」と歌い続ける鶯に耳を傾けると、風流で優雅な気分、贅沢な時間に浸ることができるのです。ところで、鶯たちはどこで鳴いているのでしょうか?農園の傾斜を登り切った山道の木々のあたりで美声を披露しているように思うのですが、用心深い性格のため、歌は歌えど、姿は見せずというわけで、なかなか鶯に遭遇できないのが現状です。ここのところ、上野原に来る度に鶯のコーラスを愉しみ続けていますが、感動に浸ってばかりいられませんよね。気温から見て蒔くのが早いようでもありますが、今日は待望の金町小かぶの種まきです。種が小さく軽いため風に飛びやすいので、筋蒔き用の畝をあらかじめ湿らせるのがコツ。ただ、細かい種をひと粒ひと粒、腰をかがめる作業は大変負担がかかってきます。それは承知の上ですが、細かい種蒔きの効用は、「ボケ防止だ」、「認知症の予防だ」と軽口たたいて、無事終了。この農園の愉しみは、鶯のコーラスにありますが、こんな贅沢ありますか(ストロー・ハット)。







豆育つ 霜に負けるな 別れ霜

2018-04-10 08:59:36 | 日記
昨年の秋、打越一寸と呼ばれるそら豆の種を、ひと畝蒔いたのが始まりでした。それ以来、農園に行くたびに、寒冷紗の隙間から、畝の中を覗いたのですが、一向に芽が出ません。豆類は他の作物に比べ寒さに弱いといわれますが、そら豆は比較的寒さに強いこと。ただ、そら豆の発芽率は、あまり良くないこと。で、一喜一憂しながら、畝の中を覗いてきました。そのお陰があって、1月20日(土)の大安には、いくつかの発芽を確認。そして本日、4月7日(土)15センチから20センチに成長したそら豆に遭遇し、天にも昇る気持ちになった次第です。しかし、問題はこれから。油断大敵、忘れた頃にやって来る「八十八夜の別れ霜」の問題です。これは、立春から数えて88日目、5月1日か2日に降りる最後の霜を指していますが、勘違いも多いようです。作物に霜が降りるのは、気温が氷点下の時と思われがちですが、それは地温、つまり地中の温度が氷点下のとき。気温は氷点下にならなくても、4℃以下になると、霜が降りる可能性があるのです。その点では、本日、気象台から発令された上野原地方への霜注意報の動向が、ちょっと気になります。さらに、温度以外にも、霜が降りる条件がいくつかあるようですが、ベッドに不織布をかけたり、敷き藁をしたり、マルチシートを敷いたりと、野菜作りにとって、遅霜は悩ましい限りですね。それと、まだまだ、やることが山積です。たとえば、そら豆が倒れないよう、誘引をしてやること。それと、アブラムシの駆除。美味しいそら豆を食べるためには、遅霜も困りますが、アブラムシも困りものです。手はかかりますが、マメに働くことが大切ですね(ストロー・ハット)