農園の愉しみ, 感動の種を蒔きたい。

畑から一句(俳句)
畑のエピソード(エッセイ)
畑の感動(写真)

 冬の空 見上げるたびの 青さかな

2020-02-14 14:01:48 | 日記
普段何気なく暮らしていると、世の中の動向や四季の変化に疎くなってしまうものですね。こう反省しながら改めて、繰り返し冬の空を見上げてみました。日本の場合いわゆる西高東低の気圧配置、つまり気候に加え地形の関係から大きく分けて2つの空の傾向があり、日本列島の中央から、太平洋側はブルー系、日本海側はグレー系に分けられるようです。農園に行くたびに空を眺めることが多かったのですが、冬の寒さからの先入観としてグレ-の空を思い浮かべがちでした。そうではなく、太平洋側、農園のある上野原の冬の空は、グレーの比率が低く、クリアーなブルーかブルーグレイというワケです。青空大好き人間の「レッドブーツ女史」は、すでに気付いていたようですね。ところで、予約しておいた、キタアカリの種芋が先週届きました。例年通りに、来月末に播種の予定。じゃが芋が皮切りになり、4人揃ってワクワクが始まります。やや丸みを帯びた、キタアカリのホクホクの食感はサラダとか、煮っ転ころがしとか、じゃがバタとか、たまりませんよね。ただひとつ、気がかりなのが、暖冬なこと。種芋の芽が出ないか、悩みは尽きませんが、空を見上げると元気が出ます。で、頑張りたいものです。「千恵子抄には書かれていませんが、ほんとうの空は、上野原の農園にもあるのですから」(ストロー・ハット)。







 小仏は 天気コロリと 雪の花

2020-01-27 08:28:44 | 日記
その日は、一月第三土曜日、農園始め。今年は例年にない暖冬といわれるものの、寒の入りの真只中、ちょっと天気が気になります。でも、いざ農園へ。雨のち所により雪模様という予報を小耳に、八王子インターから中央高速に乗った次第です。年内のうちに、畑の整理や畝つくり、資材の確保など、年明けからの作業の準備が終っており、ゆっくり冬耕をする手もありますが、一か月近く手を入れなかっただけに、気になる畝がありました。ここ数年、年またぎで栽培している、いわゆるユリ科の三姉妹、大蒜、玉葱、葱の生育具合と、畝の黒マルチの状況。メンバー全員が大好きな三姉妹だけに、美味しく作りたいワケです。で、農園に着ついて、向かい側のセブンイレブンで軽い朝食の後、早速畝回り。これは、小雨に煙る御前山に見守られながら無事に終わったところで、糸を引くような小雨が続き、雨宿りを兼ねた春野菜の打ち合わせで、早上がりすることになりました。帰りの高速は案の定、小仏トンネルに差し掛かると、チラホラと小雪交じりのパラパラ雨となったワケです。山の天気は気まぐれといいますが、八王子インターに入った高尾山の裏あたりとか、小仏トンネル近くとか、コロリと天気が変わる傾向は、年が改まっても変わらないようですね。これは、晴れ女の「レッドブーツ女史」のお陰でしょうか(ストロー・ハット)。





 一文字(ひともじ)と 呼ばれるワケの 二つ三つ

2020-01-16 08:49:47 | 日記
毎年栽培している野菜の一つに、長葱があります。長葱は比較的に作りやすく失敗の少ない野菜といわれているようですが、お陰さまで私たちも、ほぼ満足の一年でした。それとその他のユリ科(玉葱)の作物の成果としては、大蒜(ニンニク)、玉葱、そして通路に沿って韮を少々といったところ。どれも匂いがやや強めの野菜ですが、健康志向を重視する新・高齢世代としては大いに納得しているワケです。ところで、葱(ねぎ)は別名として「一文字」といわれていると聞きました。辞書によれば、古来から宮中の女性たちは葱(き)と呼んでいたそうです。その由来は、「息」の葱(き)、「気」の葱(き)とかといった、葱の香りというか、匂いの強さを連想させる葱(き)の一音の「一文字」だったワケですね。また、形が人の形に似ているので「一文字」(人文字?)といわれたという説もあり、その想像力にちょっと驚きます。それと、頭でっかちになっては本末転倒ですが、野菜の由来とか歴史とか頭に入れておくのもいいかと思った次第です。葱(ねぎ)は「一文字」、韮(にら)は「二文字」。「一文字」のワケを追ってみると、ますます葱に興味がわきますね(ストロー・ハット)。






 木々々々々 木々の目覚めや 初山河

2020-01-10 08:12:29 | 日記
あと10日ほどすると、一年で最も寒さが厳しいと言われる大寒が、やってきます。私たちは毎年、この大寒前後を鍬始めの時期として、ここ上野原に足を運んでいます。殺伐とした冬景色の中、灰色の空、土色の畑だけがそこに存在しているように思えますが、私たちが9連休の恩恵に浴している間に、甲斐の自然や山々は、着々と春の準備に取りかかっていたといえますね。春の準備といえば、もう木々は目覚め始めていると聞きました。私も、散歩のときに気が付いたのですが、厳しい寒さに立ち向かう木々の冬芽が物語っています。休眠して越冬をする冬芽は、やがて春になって花や葉となるワケですが、じっと木々を見つめてみると、どの木々の枝先にも、それぞれの冬芽が付いているのが分かります。冬芽の大きさ、その色、その形、小さいけれど農園の愉しみは、ここにも見られます。野菜と違って、冬芽は食べられませんが、上野原の自然がもたらせてくれる日々は、感動の種になるように思うのです。冬芽は、不思議です(ストロー・ハット)。










 柿落ち葉 ベランダ農園 染めにけり

2019-12-24 08:19:21 | 日記
今年も、二階のベランダにプランターを並べたベランダ農園に、結構重宝させていただきました。相変わらず、10年来栽培している内藤とうがらしの苗作りや採種をしたり、江戸東京伝統野菜の金町小かぶを育てたり、あるいはゴッホのひまわりを育てたりと、上野原の農園と同じように南斜面の日当たりと、風通しの良さといった環境を活用させて頂きました。ベランダ農園というとちょっと大げさに聞こえますが、ここで種から苗にして、上野原の御前山の麓で真っ赤な唐辛子が実をつける、小さな連携プレーの夢を追っているワケです。今年一年を振り返ってみると、自然の恩恵に恵まれた日々を過ごせました。とくに秋になると、猫の額ほどの庭の木々が、ベランダ農園にそれぞれの色に染めた葉を落としていきます。今年に関していえば、幾重にも積み重なった、柿落ち葉の紅に心を動かされました。自然が生み出す色彩は、感動を呼び起こすパワーを秘めているのかも知れません。「レッドブーツ」さん、「ピアンタ」さん、「レデイバード」さん、自然とふれ合う愉しみを、来年も分かち合いましょう。愉しみは、身近な所に潜んでいますよね。そんなわけで、来年もよろしくお願いいたします(ストロー・ハット)。