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「靖国」政治利用やめて~ 東京新聞4/27【ミラー】コラムより

2013-04-27 14:09:30 | 原発
「靖国」政治利用やめて

著述業 中田安彦 37 (東京都立川市)

 閣僚や政治家が毎年、靖国神社に参拝する。今年も春季例大祭に合わせて閣僚3人のほか、23日には超党派の国会議員168人が集団参拝した。尖閣・竹島問題で緊張した中国や韓国との関係がやや改善を見せ始めていた時に、極めて残念な行動である。

 靖国神社そのものの是非については賛否両論あるだろうし、私自身は慰霊のために千鳥ヶ淵戦没者墓園とあわせて必要な存在だと思う。

 しかし、タカ派的な外交思想を持つ政治家たちが、ことさらに政治問題の争点になってしまった靖国にあえて強くこだわり、アジアとの関係を悪化させるのであれば、問題がある。

 そもそも、靖国に祀られている英霊と呼ばれる軍人たちは、当時の戦争指導者の思惑はどうであれ、「大東亜共栄圏」というアジア人同士の連携を理想として抱きながら、「靖国で会おう」と誓い合って戦死していったのである。

 だから、戦争指導者である戦犯も合祀した今の靖国参拝を続ける政治家たちは、結果的に「英霊のため」にならないことをしている。

 彼らは支持団体向けの「英霊の政治利用」を行っているふうに私には見える。あえて言わせてもらえば、今の悪化した日中関係を英霊たちが見たら、果たして納得するだろうか。私にはそのように到底思えない。

 このような、本当の意味での英霊の慰霊・鎮魂の側に立った議論が保守派から出てこないのは、残念なことである。そのことを私は、英霊に謝罪しなければならないとすら思う。


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