京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間「盆踊りの時間」

2016-07-29 09:36:50 | 時計修理

7月29日金曜日。
明日は土用の丑。西本願寺では盆踊り大会!20時40分まで。
しんらん踊りなど夜9時近くまで盛り上がる、本家本物の盆踊りでしょう。
この日に踊り方を覚えてお盆には全国で輪になって踊れるようになりましょうね~。
織田信長との戦いでも引き分けに終わった本願寺さんだ。夏に負けないパワーをもらいに繰り出しましょう!私もとっとと出かけていきます。

盆踊りはあの世とこの世の踊り手が一緒になって繰り広げられるイベント。なるべく明るい場所に集まったほうがいいでしょうね~。暗がりの中に閉じ込められるとどこか別の世界に取り込まれそうになります。
「子とりに気を付けて早よ~お帰り!」昔、京都では盆踊り中に人さらいが多発していたそうです。優秀な貴種の子どもをさらって地方で売る職業もあったのだ。
私と娘は下駄に目鼻。耳は福耳(パチもん?)なので立派な九州顔だ。これでは売り物にならないでしょう。子取にもパスされるはずだ。

能の「隅田川」はそんな人さらいにあった悲劇の物語。
最期にあの世から子供が出てくる物語のほうが私はお気に入りです。幽霊が出てこないでそのまま悲しく終わる流派もあります。

あすは同時に北区新大宮商店街の夏祭り!このイベントも北区の高級住宅地を控える商店街だけに盛大に盛り上がります。工房から南へ下り商店街をイベントを楽しんだ後西本願寺行のバスに乗りましょう。

写真はバセロン金無垢とジェラルド・ジェンタのプラチナ。
バセロンはリシュモングループの傘下に入る前のモデル。ジェンタは生前、彼のデザインなのでどちらも超レアモデルです。
ジェンタ師匠は数年前に星になってしまいました。
1931年生まれ。父親はイタリア移民のスイス人。スイス人はイタリア移民を過酷にいじめる傾向がある。彼も子供のころは教師のいじめに遭った話は有名です。
ジュエリーのデザイナー時代には辛酸を極めた。道具をローヌ川に捨て時計業界に入る。
時計にしてもなかなか認められなかった時代があった。

野球のイチローと同じ努力したらジェンタになれるかも?と時計業界の憧れでした。
彼のデザインのおかげでブルガリが時計部門に注力したこともあって私たちは彼のほうに足を向けて眠れないのだ。

写真のモデルもコルム・オリンポスなどダイアモンドカットのガラスまでデザインできるものとして後世のデザイナーに教えてくれた。
電池交換作業ではドライバーを慎重に扱いましょう。また尾錠までプラティナなので捨てないよう、傷をつけないようしたい。

明日は土用の丑。「ん」が付くものをたべる日。うどん、ンなぎ、ンめぼし、大根、レンコン、シチズン、ロンジン、ハミルトン(最近中国製なので食あたりに気を付けて)などなどいっぱい食べて元気になりましょう!
ではまた明日!


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