京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間「お誕生日時計」

2021-02-23 10:09:43 | 時計修理

2月23日天皇誕生日の日。

昔むかし、子供が生まれたら記念に時計を買っていたものです。「おじいさんの時計」♪が消えた時代ですね~。時計屋が苦しいはずだ。工房で困った時間のお話。

いきなりお客さんが来る!時計の修理依頼で時計を持たずにやってくる人が二連発に困っています。病院に患者本人が来ないで診察に来るようなもの、また、「爺さんが死んだのだけどなんで?」「お葬式の費用はいかほど?」などトンチンカンな質問の回答に困ります。とにかく時計が来てくれないことにはまともに返事ができません。

さらにお話をしたいだけの「クラニある婦人」は困る。「家の蔵にしまってあるカルティエの時計だけど動くかしら?」修理中に突然の営業の電話とクラニアル婦人はお手上げ!迷惑なのじゃ~。

ロレックスひとつとってもネジが抜け落ちていただけの2000円から水入り修理の15万円まで同じように見えても修理費用は幅広いものです。よいこの皆さんは必ず時計を連れてきてくださいね~。持ってこない場合いきなり10万円!などと宣告、とっとと追い返され怒りまくって帰るパターンになります。それにしても時計を持たずに修理工房に来る時間がもったいないと思いますよ~!まず人として相手にされません。ニャンコ、ワンコなら歓迎される?

特にカルティエのリシュモングループ、オメガのスウォッチグループなどは工房などへ部品の供給が止まっています。部品が必要な場合全てメーカー送りの高額な修理費用になります。「あの工房はぼったくりやぁ~!」と悪い噂のひとつも立ちます。今まで2万円前後のクオーツ時計の分解掃除でも5万円はかかります。

だから電池交換を早めにしておくれ~!と言っているのです。

ちなみに工房は腕時計修理の専門です。重い掛け時計を抱えてきてくれるお客さんには申し訳ないですがそのままお帰りいただくしかない。これはつらいものです。

明日水曜日は工房はお休み。休館日と知らずに工房へきてくれる不動産業、飲食業など水曜日だけがお休みのお客様に向けて午前中だけ明けています。花園大学付近にあるチャンポンの専門店「尚」は水曜日がお休み!これも悔しいね~。

「時計壊れた。電池交換して!」臨時営業中の水曜日に決まって不機嫌で高圧的な奥様が男性用の時計を持ってやってくる。よほど言いつけられたお使いが嫌いで不満らしい。これが息子さんの時計の場合穏やかに依頼される。冷え切っている時計の修理はつらい!同じ修理でも旦那の時計は引き取りにこない場合もあるので危険!また感謝されることもないので費用を掛けて無理に直さない。

明日は水曜日!図書館も臨時休館。のんびりクールダウンの日。チェロの練習日にしましょうかね~。

お待ちしておりますよ~。明日は水曜日なのだ。

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