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京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間

2014-03-24 09:12:22 | 日記

3月24日月曜日「彼岸の明け」
旧暦では明日の25日が菅原道真の忌日「梅花祭」
新暦でも明日は25日!北野神社の市が立ちます。
ご先祖様も戻りやれやれほっとする日になりました。

今朝のおバカメディアは消費税増税前の駆け込み需要の報道ばっかりにあきれた!
女性アナウンサーの悲鳴のようなかん高い声で目が覚めた。

私の家計は買いだめするような余裕がないのでこの3月を乗り切ることだけ考えると、うんざりする。
時計の修理に買いだめ需要など無関係。さらに4月以降メーカーから返送されるとお客からクレームが来る。
「もっと早くでけへんかったのか!」ののしられそうで迷惑な事ばかり迫っているのだ!

写真の掛時計をお客様から「部品を使ってください!」といただいた!
ナショナルと東京時計の掛時計2点です。
文化財になりそうなほど貴重品なので驚きます。

ナショナルのロゴが昭和の代表のように懐かしく感じます。
東京時計のトランジスタムーブも貴重品。利休ネズミの色あいも見事な製品です。

止まったままの時計でも明日の天神様の市でなら売れそうです。
ありがたく部品を使わせてもらいます。感謝です!

「お彼岸明け」なのでお化け騒ぎも落ち着いた京都。
「千年都」の京都が年間を通して一番美しいと言われる季節がやってきます。
一寸法師で有名な堀川通りの桜並木もまもなく花盛りになる。

千年都京都の副産物にもご注意ください。
きれいな桜の花の下には妖怪が~!きれいなキモノの下には鎧が~!
お花見の宴でいただくお酒の酔いには気をつけましょう。
特に理系の学生さんたちは鬼門だ!
普段女性に触れ合う機会が少ないので桜の下の女性たちは見事に美しく見える。
スキー場効果以上に美しく化ける!

ばばつかみは「千年都」京都の副産物なのです。各大学ではひそひそと語り継がれる悲劇を生み出しました。
「ありえへん!」「信じられへん!」カップルが出来上がる「今宮神社」効果で「玉の輿」大逆転騒動がおきるのが京都の春。

「おう魔が時」の八坂神社、岡崎方面へお出かけの際は人間離れした美女にご注意。

現実に戻るために時計は必需品!必ず時計をつけて宴会にお出かけください。
「気がついてみるとあっという間に4年が過ぎていました~!」化かされて気がつくのです。

妖怪によく取り付かれる職業!
薬剤師のお客様が続きました。6年間の長い学生生活です。一度は失敗する!
頻繁に水で手を洗うので時計の事故が多い職業。
防水時計が無骨でおしゃれ感がない!デートで使う3気圧防水時計はすぐ壊れた!。
時計師と薬剤師の争いは応仁の乱ほどの歴史がある。

鉄道関係者と時計師の争いは電波時計でひと段落しました。JR九州ではカシオの安物電波時計が鉄道時計として支給されたそうだ。時計師はなんとなく取り残されたような気分で寂しい!

医者との争いは今でも継続中!患者さんの体力に合わせた時間内で手術を済ませないといけない。時間と競争の仕事。「失敗したのは時計が悪い!」
「この時計をつけていると患者が死ぬ!妖刀「村正」のような時計や!」
あたられる時計!意外とゲンを担ぐ人が多いのも業界の特徴です。

「人間 いつか死ぬにゃから~気にせんほうがええで!」
慰めにならないが高齢化・格差社会で一番被害を受けているのはこのグループだ。
いきなり患者から電話で「わたしゃ~ぐわいが悪い!治療費はなんぼ?」と訴えられてがっくりと落ち込む事が増えた。

おまわりさん、消防士の皆様も鴨ネギのお客様だ!
とにかく時計を壊す!ガラスが割れる!
「どんなお仕事ですか?時計を壊すお仕事ですか?」と聞くとたいてい警察官。
タフなG-SHOCKを簡単に壊してくるので常連客。昨日もやってきました。

新しく社会人になる人はその職種にあった時計を選びましょう。
入社以前に買ってしまうと失敗が多い。入社後に先輩の腕を見て時計選ぶことをお勧めします。

時計業界では「バイヤーを3年やると蔵が建つ!」これは嘘!
ちなみに時計のバイヤーはそれぞれメーカーさんと交渉する。そのたびに時計を付け替える。
セイコーの担当者と交渉する場合腕にはセイコーを着けるのが常識です。
自宅に戻ってずらりと並んだ時計をながめてため息をついていました。
「この時計代金の分のお金があったらにゃ~?」

「バイヤーを3年やると貧乏神がつく!」が正解。
会社が倒産してもアフターサービスの責任は続きます。
「売ったら終わり」の業界をうらやましく思うこともある。

4月以降も電池交換料金1000円、サイズ調整舶来1000円、国産500円の内税を続ける予定です。
バイヤーになるのなら年90億円の仕入業務だったらその責任も90億分かかることを覚悟しましょう!
「自分が貧乏で泣いてもユーザーだけは泣かせてはだめ!」の業界なのじゃ~。

さっさと仕事を始めましょ!外はもったいないほどの快晴。
どうか時計を壊さないでくださいね!
























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時計師の京都時間

2014-03-23 10:03:29 | 日記

3月23日日曜日。
早朝のお墓参りであわただしい日曜日です。
上京区の寺の内通りを通る。左に宝鏡寺の人形展の案内看板を見つけた。人形寺には朝から拝観客が次々と入って行きます。

その静かな通りを派手な改造車が爆音を鳴らしながらやかましく通り過ぎました。
托鉢のお坊様も危なくひき殺されそうだ。
最近めだつうんざりする光景です。
「なんとかならんか?きょうはお彼岸やで!」の京都時間。

週末になると工房前の道をハレー・ダビットソンなど大排気量ビッグバイクの集団が通る。
古い京町家なので振動でゆれます。仕事も止まる!
「なんとかならんか?」
昭和時代の高度成長期は許されても静かな京都を楽しみにして上洛する観光目的の皆さんにも迷惑この上もない存在だ。
「空気が読めんアホ集団は京都に来るな!京都駅の裏あたりに停めて歩いて回れよ!」

走り回るアホを取り締まる市条例が作られる前に自分たちがどれほど迷惑な存在なのか考えてほしい。
400CC以上のバイクは走行禁止などの処置になる前に自覚しましょう!

京都御所に集まるペット被害に今朝もうんざり。ここまでマナーが悪くなると思わなかった。今後ペットは締め出すしか方法がないでしょう。
北野天満宮など寺社仏閣は早々とペット禁止。
それでもペットをかごに入れて入ってくるアホがいる。「ぺェ、ペットに罰が当たるよ~!」と心配する。

御所の中ではベンチの上に長毛犬を立たせてトリミングをやっているアホが目立つ。汚い!
また、動物アレルギーの私には恐怖の存在です。
PM2,5とイヌの毛と花粉のトリプルパンチで御所全体が鬼門になってしまいました。
動物の毛が風に舞ってくるので最近御所の中へはいけなくなりました。
始めはなぜアレルギーが出るのか不思議だったのですが原因がわかるとハラがたってしょうがない!

ペットをつないだ紐は自由に伸びるので放し飼いと同じ。芝生の糞がそのまま残るので糞だらけの芝生に座った人は最悪です。
お花見にはちょっと厚めのビニールシートをご用意ください。

御所西にマンションが乱立するようになってここ10年以来ペットマナーは急に悪くなってきました。
お花見シーズンだけでも環境庁はペット禁止の処置をとるべきだ。
4月になると御所の一般公開が始まります。
動物アレルギーの人はマスクは必須アイテムです。

大阪市では放し飼い市長のわがまま選挙の投票日。
財政がいいのか悪いのか解らないところだ?
せめて「食い倒れ太郎」が立候補してどちらが操り人形か?二人羽織の裏には石原の足が見える市長だ。
吉本からアホの坂田師匠とあほ比べ、文楽の人形浄瑠璃からの敵討ち!、大阪フィルから貧乏人代表との一騎打ちと楽しい立候補者がもっとほしかった。
「百田尚樹氏にも立ち上がってもらい風俗お勧め市長との一騎打ちでどちらが右か!極右争い!」の争点も期待したかった。残念!
今回は面白くない隣りの大阪選挙。
最低投票率の無駄使い市長にあきれてもどうせ大阪の事だ。無視しましょう。

京都も知事選の一騎打ちの真っ最中。これはメディアも応援するので現職がダントツ有利だそうです。
せめて私の住む上京区、北区では小児科のお医者さんの候補者に善戦してほしい!
格差社会で一番貧困の現状がわかっている人だと思う。
患者には何日も風呂に入れてもらえないような子供やまともな食事を与えてもらえない家庭が増えているそうだ。
なんとか応援したいね~!

投票日が4月6日の消費税の増税後なのだ!
現職知事はどこといって可もなく不可もなかった4年間だが現状上京区・北区の景気は落ち込みは厳しい。
また消費税増税に賛同した現職知事。道州制以降は滋賀県と統合して京都府庁を大津市に引っ越したいらしい。
「なんとかならんか!」とあきれます!

投票する手がプルプルと震えるほどの怒りの票が集まる事を期待したいね!
せめて東京都知事選挙の結果のようなワンサイドゲームは避けたいと思う。
京は日曜日。
花粉の次には増税と黄砂がやってきます!これは足腰に来る!
皆さんもお身体と財布にご注意ください!














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時計師の京都時間

2014-03-22 09:16:42 | 日記

三月廿二日土曜日。
「お彼岸の京都時間」
「第1回怪談&演劇公演」のお知らせ。
3月30日日曜日。11.14,18時と三回公演。
会場は「掘北庵」(北大路新町から一筋西の通り。)たどり着くところからミステリーの始まりのようなチラシです。
京町家を改造した怪談にはぴったりと合うようなところらしい。

お彼岸恒例になりました。怖いお話の日。
昨夜は私の59回目の誕生日パーティ。
家庭でシャンパン、ワインで盛り上がりました。

お酒係りの私。主賓の私が一番の酒代の出費になる決まりなので毎年なんとなく詐欺にあったような気分だ。
家族の皆は当たり前のようにカポカポとグラスを空けていく。
お気に入りのプロシュートも全部喰われた!
60歳の大台に大手がかかっても貧乏から変わらず抜け出せないのも怖い話だ。

「春分の日」が誕生日。
 子供の頃育った離島では春になると「ハエ(南)の風」と言う突風が吹く。小さな漁船はひとたまりもなく暗い海に沈むので犠牲者は多い。

当時、父親が警察官だったので自宅は駐在所。離島の駐在署の前には広い海が広がっています。
のどかな島なので夜になるとずっと明かりを灯している交番は私の絶好の読書室でした。
深夜いつものようにラジオを聴きながら本を読んでいると戸をトントンと叩く音が聞こえる。チラッと人の影のようなものが見えた。
お年寄りのおばあちゃんなど事故の被害に遭っても恥ずかしがって名乗り出てこない。また近所のうわさになるのを嫌い夜に相談に来る事も多い。

そんな気分で何気なく戸を開けると外は暗い海だけで誰もいない。
足元に水の跡があるので長く立ち止っていたのか、かなり濡れていたので逃げて行ったのでしょう。こんな事もある。ふしぎと雨は降っていない。

 海を眺めたあと戸を閉める。
しばらくボーっとガラス越しに外を見ていると、突然真っ黒な男の顔が目の前に向かってきてぶつかると思った瞬間に消えた!

その後、もう一度見ても真っ黒な海が見えるだけで何事もなかったように終わった。
私も元の読書生活に戻る。
翌日、母親に何気なくその話をすると「そりゃ~帰って来らすとよ~!お彼岸たいね!」
何もなかったようなのんびりした声が返ってきた。

京都は歴史の街。「千年の都」の副産物も大量に残っています。
行きつけの銭湯ではフロに入っている子供の数がいつもより一人多い事があるそうです。
夕方になるとワーッと子供たちが小さな手に小銭を握りしめてやってくる。
番台で入ってきた数と風呂場にいる数が合わない事がある。
「座敷わらしのお客さんですにゃ。このお客さんがいてはると、この日は繁盛します。」
春になるとなぜか座敷わらしも元気になるそうだ。

京都で新しく大学生活を送る人の中には「水にあたる」人が多い。
水道の水は琵琶湖の水なので清流で育った人は苦手でしょう。逆に井戸水なら名水なので醍醐味です!そのギャップが大きい。
「こんなまずいコーヒー飲んだのは初めてや!」
水が問題なのに店に怒りをぶちまける人も多い。

さらに水あたりより怖い「気」にあたることもあります。
寺社仏閣など拝観する時には気をつけるが、何気なく路を歩いている時にもグラッと感じる時もあるのです。
対策として出来るだけ大きな路を利用する事でしょう。
また一人で悩まない事です。
学生時代に異常に安いアパートを見つけた友人がいた。入居後に新品の電気コタツから火が出た。ボヤ騒ぎが収まると今度は電気ポットから火が出た!
私が泊まった夜にも金縛りにあったなどなど続くので即座に私のアパートに転がり込んできた。
敷金礼金が高額な京都です。交渉は入居前にしましょう。
「お化けとか?おかしな人がいないですよね!」など確認することだ。

最近、東日本災害のおかげで幽霊の市民権が認められたようです。
お化けを頻繁に見る人は精神障害を疑われる事が多いのでそれだけで傷ついてしまいます。
大学生活の4年間学校に引きこもってしまうのはもったいないのでこのブログでも怖い話を書いてきました。

震災の後怖い話が多い。
夜、三陸海岸を走っていると突然、災害前のきれいな町並みが見える。
瓦礫を撤去した跡地で宴会のにぎやかな声がする。
電信柱の上のほうから「助けて!」と声が聞こえる。
東北に住む時計仲間の話は悲しい。

災害の被害を受けたみなさんのおかげでふしぎな出来事に市民権が認められたようです。
京都でも怖い話があります。
「石垣の間から手が助けてくれと言うようにひらひらと出ている。」
「あの石段では転げ落ちる人が多い!となぜか解る」
こんな思いをする人は自分を責めない様にしましょうね!

昔から時計の鐘の音は邪気を祓う!と言われています。
最近の掛時計は夜間の鳴り止め装置が付いていますので寂しくなりました。

子供の頃にお化けがすぐ隣に座っていてもしばらくじっと我慢しているといつか時計の鐘の音がなる。
時計の鐘がお化けを追い出してくれるのです。
その後「時間薬」の効果が安らかな眠りを保障してくれる。

怖い話は京都で聞くのが一番怖い!
清めの塩は必須アイテムなので忘れないようにお出かけください。
























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時計師の京都時間

2014-03-21 09:12:56 | 日記

3月21日春分の日。「雀始巣」雀が巣造りを始める候。
朝工房へ向かうときに「キツネの嫁入り」に遭いました。
空は晴れているのに冷たい雨が振ってきます。びしょびしょで工房にたどり着きました。
「京都・東山花灯篭」のイベントでキツネの嫁入り巡行が行われているようです。
このキツネのお嫁さんにクウエート大使の奥様が扮していたそうで楽しい思い出になったことでしょう。
何も知らずに通りがかった観光客はキツネのお嫁さんにビックリすることでしょう!

3月21日周辺ではろくでもないことが起きる。私の誕生日だ!いつも軽く忘れられる。
地下鉄サリン事件、イラク戦争などなど大事件も多い。
大事な食器を割ったり、花粉症の症状がひどくなったりと今年も最悪な予感がしていました。
昨日の朝「時計の電池交換は500円じゃなかったの?」とクレーム。何かの勘違いだと思うが笑えないクレームに気分は最悪の朝でした。

そんな時に出合った本。常連のMさんから勧められた一冊。
「美人薄命」深水黎一郎著。
高齢化社会がテーマになっている、暗い現実を見せ付けられるのか!と覚悟して読み始めた。
冬の旅行は寒いところへ行け!夏は暑いところへ行け!不運な星巡りの誕生日には不幸な話を聞け!
お弁当配達のボランティア大学生と一人暮らしのお婆ちゃんの物語。
「若い時代にお年寄りを馬鹿にして生きていると本人が歳をとりお年寄りになったとき不幸な晩年になるぞ!」この一行に驚いた。

昔、アルバイト先の祇園の料亭で同じような指摘を受けた言葉を思い出しました。
「お金を稼ぐようになって人を食事に誘えるようになったら身近なお年寄りを誘いなさい!
同僚や部下と酒を飲んでも自分がいい気分になるだけではもったいない!きっとあんたの役に立つよ!」
いい思い出がよみがえる。最近辛い事ばかり思い出すのでうんざりしていた時にいい本と出会えた。
すがすがしい読後感。お勧めの一冊。

「四面楚歌 元気に泳げ こいのぼり」
この日、日が暮れかけた頃に80歳を過ぎたようなお婆ちゃんが杖を突いて来た。
やっかいなエベル・スポーツの電池交換と一緒にやってきました。

「誕生日周辺にはろくなことが起きない!」と神経を集中させる。
文字盤のネジを外してリューズを垂直に引き上げる難しい技術と勇気がいる時計だ。
なんとか無事に修理を終えてお婆ちゃんに手渡したとき突然この句をつぶやいてくれました。
それまでの会話はなんとなく上の空で聞き流していましたのでハッとする。
なんとお年寄りのお婆ちゃんから励まして頂いたようです。
嬉しくて詠み人の名前は忘れた。残念!この日一番のミスか!

3月21日!誕生日の周辺でもいいこともあるのです!
工房では今日はマスクを二重にしてお客さまを待っています。
洛北は北山杉の名産地。花粉も名物です。
そんなところに来てくださるお客は大歓迎なのだ!







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時計師の京都時間

2014-03-20 09:10:44 | 日記

3月20日木曜日 旧暦如月の廿日。
写真はセイコー手巻きアンティーク。
セイコーの時計は美しいと言う証明のようなモデルです。

 百貨店さんのチラシで「セイコー・クレドール」が掲載されていました。
やっと国産時計の世界でも美しいイメージ訴求の商品が出てきたね!と嬉しくなります。
今日は「チラシの京都時間」の話。


写真は昨年、工房の近所に出来た「リカーマウンテン」さんの創業祭チラシです。
昔の仕事柄でついつい広告をじっくりと眺めてしまう。

さぞや大変だっただろうな~!と感心する出来のいいチラシでした。
円安の影響でボルドーワインは値上がりで利益が出ないでしょう。また人気の国産ビールの限定品は入手出来ない中しっかり創業祭のボリュームや値ごろ感が出ていました。

時計の広告でも同じ傾向にあります。
チラシの世界ではロレックスを代表するスイス時計は定番商品の価格訴求。○%値引き!はボルドーワインと同じ手法だ。
セイコーなど国産時計群は新製品の機能訴求と傾向がはっきりと分かれる。それを混ぜて魅力的なチラシを作るのです。

ところが人気のクレドールやポール・スミスなどライセンスものなどはチラシに載せない規約なので人気商品が広告に掲載できないことも多い。
その結果、毎回同じような商材でさっぱりしないチラシが出来上がるのです。
「金太郎飴売り!」「大根チラシ屋!」
営業会議ではあたらない広告に非難が集中する。
バイヤーは孤独に耐えるスキルも必要なのです。

一枚8円程度のチラシ費用を負担する店舗の店長さんたちも死活問題なので真剣に攻撃してくる。
製作する立場として最低必要な事は広告に掲載するだけの数を集めること。
これが一番難しい。優先順位を決めてその場で打てる手を尽くしていく作業が続きます。

今でも広告当日に商材が集まらない夢を見ます。
時計担当のバイヤーの役目はチラシ投下にかけた全体の費用を回収すること。毎月のように広告商材を集める為に経験が必要になる。
そこでスイス製の新製品で機能訴求が出来る時計を探し出そうとします。

スイス時計はモデルの変更が極端に少ない。エルメス・クリッパーなどは数十年続く人気を誇るモデルなどザラにある。
毎年のように物価上昇分の価格を上げていくために広告日に円安が続くと利益が出ない。赤字広告商材も発生することがおきます。

お客様はこのような商品に飛びつく。お客様の方が詳しいのだ。これには驚きます。
特に最近の円安傾向では現役のバイヤーたちは生きた心地がしないでしょう。

この春の季節では店舗の担当者からの一番の要求にバーゼルフェアーやジュネーブサロンなど時計博覧会で人気があるモデルがある。
今年の例ではカルティエのカリブレ・ダイバーウオッチが目玉になるでしょう。

このレベルの高級時計はそれぞれの地域に送る店舗分の商材がそろわないのでチラシ商材に採用できない。
また、やっと集めた集客商品を採用しても広告日までに売りつくしてしまい追加を依頼してくるおばか店舗も出てくるのでバイヤー人生に慣れない頃は怖いのです。

最近、関西では時計店のチラシ広告が皆無に近く寂しくなりました。
関東ではチラシ投下資本を回収可能のようでCFやチラシでの時計の露出頻度は高い傾向にある。
関東在住の皆さんで時計に詳しい人が多いのもこのような事情があるようです。

関西では「セイコーの名前を知っている人!手を上げて~!」
中学生たちの知名度では20人中2~3人の手がぽつぽつと上るだけが現実です。
「親の顔を見たいよ~!」と嘆くより自分の非力さを思う。

これからは地方での時計師の役割が大きくなるでしょう。現実、アナログ時計の時刻合わせが出来ない中学生も多い。
なんとか時計の世界を盛り上げたい。酒屋さんのチラシを見て考えました。









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