ブッダの悟りとヨーガ

モニエルの説明はブッダに移る。

ブッダとヨーガシステムとの関係
以上私が述べてきたことから、ゴータマ・ブッダが世俗を離れて出家する決心をしたとき、彼がヨーガの実習を最初に選んだというのは、当時としてはまったく普通のコースだったことは明白です。
彼は、前に申し上げた最初の解脱方法として、六年間の長い断食を実行し、つらい苦行にどれだけの価値があるかを試しました。
そして、身体を苛め抜くことは何の役にも立たないことを発見し、自然な食事を口にした後、第二の方法である深い集中瞑想に入りました。
台座に足を組んで座り、眼を半分閉じたまま忘我（サマーディ、三昧）の状態に入っているブッダを描いた図像がたくさんあります。
この状態はヨーガ・ニドラーとも呼ばれます。つまり、深い眠りにたとえられる、トランスに似た状態または一種の催眠状態です。
『大品』（i. 1）（訳注）の記述によれば、彼は、連続して四本の木の下で座禅を行い、それぞれの木の下で七昼夜にわたって禅定に入り、ついに「覚醒して」ブッダとして生まれ変わりました。