1日1話・話題の燃料

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著書『芸術家たちの生涯』
『ほんとうのこと』
『ねむりの町』ほか

12月2日・ヴェルサーチの感性

2018-12-02 | ビジネス
12月2日は、米国のポップシンガー、ブリトニー・スピアーズ(1981年)が生まれた日だが、ファッションデザイナーのジャンニ・ヴェルサーチの誕生日でもある。

ジャンニ・ヴェルサーチは、1946年、イタリアのレッジョ・ディ・カラブリアで生まれた。母親はお針子を12人ほど抱える服飾メーカーの経営者で、ジャンニの上には兄と姉、下には妹がいた。
小さいころから母親の裁縫工房に出入りして服飾業界に馴染んでいたジャンニ、ははじめ建築学を勉強していたが、26歳のとき、ファッションのメッカ、ミラノへ行ってから服飾業界に入った。
30歳のころ、彼がデザインしたニットの服が注目を集め、ファッションブランドにデザイナーとして引き抜かれ、32歳の年には独立して、ミラノに自分の第1号店をオープンした。
その後、パリ・コレに参加し、舞台やテレビ番組、映画の衣装を担当するなど活躍し、ジャンフランコ・フェッレ、ジョルジオ・アルマーニと並んで「ミラノの3G」と呼ばれた。
1997年7月、別荘のあった米国フロリダ州マイアミで、朝、近所のカフェでコーヒーを片手に新聞を読んだ、その帰り道で、男娼だった若者に射殺された。50歳だった。

ヴェルサーチは、光沢のある素材、派手で官能的。艶っぽいデザインで知られ、夜の街のホストなど水商売関係者に好まれると言われる。ヴェルサーチは女性用のドレスも作っている。

ヴェルサーチを撃ったのは、フィリピンとイタリアの混血の28歳の男で、IQが高い頭脳優秀な青年だったが、家庭の経済事情から学業を途中で断念し、サンフランシスコで男性客を相手に商売をして暮らしを立てていた。
それが、愛人との三角関係のもつれから、米ミネソタ州ミネアポリスで殺人事件を起こして逃走中、マイアミへやってきてヴェルサーチを射殺したのだった。
ヴェルサーチは同性愛者で、犯人とも交際があったとも言われている。
犯人の男は、ヴェルサーチを殺した2週間後、警察に追いつめられ、ピストル自殺した。

ヨーロッパでは(日本でも伝統的にそうだが)男性の同性愛者は多く、とくに文学や音楽、ファッションなど芸術の分野でひとかどの仕事をした人たちはみんなゲイ(またはバイセクシュアル)ではないかという気さえする。
やはり単純なヘテロセクシュアルよりも、一風変わったセンスをもったホモセクシュアルやバイセクシュアルのほうが、感性の幅が広いのかもしれない。或る繊細さ、そして、業が深い独特の美的感性が輝くのである。
(2018年12月2日)



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